セクシーがウリの『ピカソ・トリガー』シリーズ
1996年制作の映画『ピカソ・トリガー/デイ・オブ・ザ・ウォリアー』は、アンディ・シダリス監督による「L.E.T.H.A.L. Ladies」シリーズ後期の一作。シダリス監督といえば、ハワイの美しい風景とセクシーな女性スパイたちを組み合わせたB級アクション映画で知られる人物だ。
『ピカソ・トリガー/デイ・オブ・ザ・ウォリアー』 © Christian Sidaris
なんといっても本作の最大のウリは、豊満な美女たちが銃を持ってドンパチ戦うという10代男子の妄想をベタに具現化したかのような思い切りの良い設定。プレイボーイ誌出身の美女たちが多数出演し、ほとんど紐みたいなビキニ姿でアクションを繰り広げる様は、古き良き(?)露骨なサービス精神の塊だ。
主演のジュリー・ストレインは同シリーズの常連でもあり、彼女の圧倒的なプロポーションは当時のファンを虜にした。もちろん他のキャストもそれぞれセクシーな魅力を遺憾なく発揮。ちなみにムチムチのゴリマッチョ男性も多数登場するので、筋肉フェチ的にも見どころは多い。
『ピカソ・トリガー/デイ・オブ・ザ・ウォリアー』 © Christian Sidaris
まさに眼福! トロピカルなお色気シーンの数々
ストーリー自体は典型的な<善VS悪>の構図で、テロリストや犯罪組織と戦う女性スパイチームの活躍を描くもの。とはいえ正直なところ筋書きは二の次で、観客の目当ては明らかに別のところにある。シダリス監督も当然それを理解しており、ストーリーの合間にいちいち挟まれるお色気シーンやビキニシーンは計算し尽くされたものだ。
『ピカソ・トリガー/デイ・オブ・ザ・ウォリアー』 © Christian Sidaris
なお低予算であることは明らかで、アクションシーンの演出やCGのクオリティは決して高いとは言えないが、それがかえってB級ならではのチープな魅力を醸し出している。それでもハワイロケの美しい風景はホンモノで、南国の楽園で繰り広げられるドンパチ劇はなんとも言えない脱力感を誘う。
『ピカソ・トリガー/デイ・オブ・ザ・ウォリアー』 © Christian Sidaris
そしてもう一つ大きな見どころは、映画全体が90年代という時代背景を色濃く反映している点だ。まだコンプライアンスがユルユルだった時代の産物であり、ある意味では“グランジ的な退廃”に染まる直前の貴重な時代の徒花とも言えるだろう。
『ピカソ・トリガー/デイ・オブ・ザ・ウォリアー』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2025年6~7月放送