1 2
女性主人公の「殺し屋」映画といえば?
「殺し屋映画」は数あれど、女性主人公となればぐっと絞られる。日本での知名度を考慮すれば、やはりリュック・ベッソン監督の『ニキータ』(1990年)になるだろうか。2000年代以降もゾーイ・サルダナ主演の『コロンビアーナ』(2011年)やシアーシャ・ローナン主演の『ハンナ』(2011年)、ブレイク・ライヴリー主演の『リズム・セクション』(2020年)などがある。
日本の『修羅雪姫』(1974年/2001年)が同じカテゴリーに入るかは微妙だが、共通点としては壮絶な出自や復讐心、厳しい修行などが挙げられる。このあたりの“トリガー”をあっさり描いてしまうと全体的に薄味になってしまうので、やはりどの作品も心理描写は丁寧に描いている印象だ。
その点でも『ニキータ』は優れており、スピンオフ的な側面もある『レオン』(1994年)で若きナタリー・ポートマンが演じた少女マチルダが、のちのニキータであるという説に信憑性を与えている。そんな『ニキータ』をハリウッドでリメイクしたのが、1993年のサスペンス・アクション『アサシン/暗・殺・者』だ。
『アサシン/暗・殺・者』© Warner Bros. Entertainment Inc.
『ニキータ』をハリウッドでリメイクした『アサシン/暗・殺・者』
第一級殺人犯として死刑を宣告された少女マギーに、政府から2つの選択肢が提示される。死刑か、もしくは政府内の秘密組織で暗殺者としての任務を全うするか。どちらを選んでも、最後に待つのは死。それでも生きることを望んだ彼女は、過酷な訓練を経て裏の世界へと足を踏み入れていく――。
『アサシン/暗・殺・者』© Warner Bros. Entertainment Inc.
1 2