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運送屋の社長が麻薬組織に潜入!? 快作『オーバードライヴ』 ロック様が今をときめく俳優たちと胸熱共演

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ライター:#BANGER!!! 編集部
運送屋の社長が麻薬組織に潜入!? 快作『オーバードライヴ』 ロック様が今をときめく俳優たちと胸熱共演
『オーバードライヴ』
Blu-ray:4,800円(税抜)
DVD:3,900円(税抜)
発売元:日活株式会社
販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング
©2012 Snitch Film Holdings, LLC

「一般人」ロック様が発奮

屈強な軍人や刑事から霊長類学者、ギリシャ神話の英雄まで様々な役柄を常に同じ見た目で演じ、ついに『ブラックアダム』(12月2日より公開)でアメコミ映画のスーパーヴィランになった、“ロック様”ことドウェイン・ジョンソン。いまやハリウッドで最も稼ぐ俳優の一人となったドウェインが、無実の罪で捕まった息子のためにひと肌もふた肌も脱ぐ不器用な親父を演じたのが、2013年の『オーバードライヴ』だ。

当時のドウェインといえば、『ワイルド・スピード EURO MISSION』と『G.I.ジョー バック2リベンジ』で巨悪と戦うために酷使した肉体を、ブラックコメディ『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金』では全力で笑いに活用するという振れ幅の広さを見せつけていた。『オーバードライヴ』はそういった話題作の影に隠れてしまった感もあるが、邦題どおりドウェインが徐々にアクションのギアを上げていく、CG全開の大作にも匹敵する快作である。

本作でドウェインが演じるのは、クズい友人から大量の麻薬を送りつけられ、懲役10年のピンチに陥った息子ジェイソンを救うべく、麻薬組織に潜入捜査する父ジョン。しかし彼は警官とか軍人ではなく、ごく普通の運送会社の社長である。ただしバカ正直なジャスティス親父というわけでもなく、元妻と息子とのすれ違いに悩むKY気味な中年男性だ。

それでも息子を救いたい! という気持ちは見た目どおりマッスル級。麻薬撲滅を掲げる地方検事と強引に面談したジョンは、俺が組織に潜入して息子の無罪を証明する!! という、ただの運送会社の社長とは思えない無茶なオファーをかますのだった。

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ジョン・バーンサルとのタッグは胸熱! クセモノ俳優大集合

本作の原題は『SNITCH』=密告者、つまりチクり。これはドウェインでも息子ジェイソンのことでもなく、彼を陥れた友人クレイグのこと。とはいえ息子は早々にDEAにパクられ済みなので、映画の8割は冤罪証明に奔走するジョンが占める(※実話から着想を得ているそうだが、映画化のためエンタメに振り切ったと思われる)。

彼が潜入捜査を提案する地方検事をスーザン・サランドンが演じているのだが、急に絵面がリッチになるところはさすが。他にもベテラン中堅バリー・ペッパーや、ジョン・バーンサルデヴィッド・ハーバーなど、今をときめく無骨系俳優陣の出演も嬉しい。特にバーンサルは準主人公級の活躍で、イカつい通り名を持つ妻子持ちの元ワル、ダニエルを好演している。

このドウェインとバーンサルの関係性が、“理解ある社長とワケアリな新人”から“違法行為の大先輩に教えを乞うビジネスマン”に変わるのもGood。というかもはやバディもののようなシーンもあり、最凶最悪で恐れられるチカーノ系ギャングとの交渉など、物騒な見せ場の乱発で飽きさせない。

また、麻薬密売組織のボスであるマリクを故マイケル・K・ウィリアムズが演じていて、ドウェイン&バーンサルとのマッチメイクは胸熱。『THE WIRE/ザ・ワイヤー』(2002~2008年)のオマール・リトルほどの複雑なキャラではないものの、カリスマ的なメンチ切りは必見だ。

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『オーバードライヴ』

運送会社の社長ジョンは、別れた妻と暮らす息子が麻薬密売容疑で逮捕されたという報せを受ける。友人に無実の罪を着せられたのだ。息子を一刻も早く刑務所から出そうと女性検事と掛け合う中、捜査に貢献すれば減刑するシステムがあると知った彼は、麻薬組織に潜入し事件の真相を追うことを決意する。

監督・脚本:リック・ローマン・ウォー

出演:ドウェイン・ジョンソン
   バリー・ペッパー ジョン・バーンサル
   マイケル・K・ウィリアムズ デヴィッド・ハーバー
   スーザン・サランドン

制作年: 2013