ドウェイン・ジョンソン初期作『ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン』はレスラー=俳優の理想形

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ライター:橋本宗洋
ドウェイン・ジョンソン初期作『ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン』はレスラー=俳優の理想形
『ランダウン』©2003 Universal Studios.
今やハリウッドを代表する筋肉スターとなった、ロック様ことドウェイン・ジョンソン。ロック様の原点がここにある!!

当時まだレスラーとしての知名度のほうが高かったロック様!

『ランダウン』©2003 Universal Studios.

『ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン』(2003年)は、ドウェイン・ジョンソンの初期主演作である。『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』(2001年)で注目され、そのスピンオフ『スコーピオン・キング』(2002年)で初主演。そして次なる主演作がこの『ランダウン~』であった。

サブタイトルは“ロッキング・ザ・アマゾン”。プロレスラーとしてのリングネームであるザ・ロックにかけた感じで、公開当時は俳優よりもレスラーとしてのネームバリューのほうが格段に上だった。というより「WWEの人気レスラーが映画出演」だったのだ。本作の製作総指揮には、『スコーピオン~』に続きWWEの総帥ヴィンス・マクマホンが名を連ねている。

そこから出演を重ねるたびにハリウッドに定着。気がつけば「もっともセクシーな男」(2016年:米ピープル誌)に選ばれ「もっとも稼ぐ俳優」(2016年:米フォーブス誌)となり、今では(特に日本では)「ザ・ロックの試合は見たことないけどドウェイン・ジョンソンの映画は見たことある」という人のほうが多いんじゃないか。

当初から演技の幅が広かったロック様!!

そんなトップスターの、いわば原点と言える作品としても『ランダウン~』は重要だ。正直なところ名作とか傑作ではない。けれども、ロック様演じる賞金稼ぎがアマゾンのジャングルで繰り広げる闘いを見ていて退屈することもない。なんだかんだで楽しい。

監督はピーター・バーグ。後にマーク・ウォールバーグとのコンビで『ローン・サバイバー』(2013年)、『パトリオット・デイ』(2016年)などを撮る男であり、そう思えば本作の手堅さ、テンポのよさも納得がいく。

もちろん本作の楽しさは、ジョンソンの魅力による部分も大きい。特にその明るさ、笑いの感覚だ。作中の“顔芸”であったり、いつでも三枚目になれるところがこの人の強み。そしてキャラクターに幅があるから、映画の展開や描写にも幅を作ることができるんだろう。

プロレスからスクリーンへ、舞台を“完全移植”したロック様!!!

アクションができてコメディもいける。これは上の世代の大スター、シルヴェスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガーがなかなか体得できなかった要素だ。ジョンソンの場合は“筋肉スター”であると同時にエディ・マーフィー的でもあると言えばいいのか。

今に至る彼の魅力が伝わってくる、そんな映画が『ランダウン~』なのだ。プロレスラーなのに俳優としての完成度も初期から高かったわけだが、しかしそれは当然と言えば当然。そもそもWWEでの彼のキャラクターが、激しさとユーモアを兼ね備えたものだったのだ。プロレスから映画に舞台は変わったが、それは“転身”というより何か“完全移植”という感じ。プロレスファンにも嬉しいポイントである。

文:橋本宗洋

 

『ランダウン』
DVD:1,429円+税
発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
※2019年3月の情報です

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『ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン』

L.A.の賞金稼ぎ・ベックは、暗黒街を牛耳る実業家から息子のトラビスを連れ戻すよう依頼を受け、アマゾン奥地のジャングルへ飛ぶ。この地を支配するハッチャーやゲリラ組織も巻き込み、ジャングルを血に染めて、秘宝を巡る壮絶な戦いの火ぶたが切って落とされる!

制作年: 2003
監督:
出演:
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