【TV初】「王」が似合う男、プラバース!『バーフバリ』で頂点を極めた俳優の「誕生祭」で貴重バラエティ番組ほか一挙放送

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ライター:松岡環
【TV初】「王」が似合う男、プラバース!『バーフバリ』で頂点を極めた俳優の「誕生祭」で貴重バラエティ番組ほか一挙放送
コーヒー・ウィズ・カラン(ゲスト:チーム・バーフバリ)© Dharma Productions, © SOL Productions, © Star World India Pvt. Ltd.

インド3大ヒーローの一角

インド映画はこれまで日本で、3人のヒーローを生み出している。

1人目は、1998年にヒットした『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995年)で、主人公ムトゥを演じたラジニカーントだ。この、南インドの言語タミル語で作られた娯楽作品は、様々な面で日本の観客に衝撃を与え、「歌って踊るインド映画」のイメージを日本に定着させた。主人公に関しては、「あんな小太りで髭のおじさんがヒーロー?」と疑問符付きながらも、様式美たっぷりのアクションや華麗なソング&ダンスシーンがクセになり、「踊るマハラジャ」現象は日本を席巻したのだった。

2人目は、2013年にヒットした北インドのヒンディー語映画『きっと、うまくいく』(2009年)で、一風変わった大学生ランチョーを演じたアーミル・カーンだ。笑いと涙、それにサスペンスや社会問題も入れ込んだ『きっと、うまくいく』は、見る人をことごとく感動の渦に巻き込んで、公開から8年経つ今も新たなファンを増やしている。

そして3人目は、2018年にヒットした南インドのテルグ語映画『バーフバリ 王の凱旋』(2017年)の主人公バーフバリと、それを演じたプラバースである。ご承知のように『バーフバリ』は二部作で、『バーフバリ 伝説誕生』(2015年)は2017年4月に日本公開されたのだが、大ブレイクしたのは同年12月末に『王の凱旋』が公開されてからだった。

『バーフバリ』の“5つの柱”とは

翌2018年はまさに『バーフバリ』イヤーとなり、観客参加型の「応援上映」が各地で実施されたほか、S・S・ラージャマウリ監督とプロデュ-サーが来日して盛り上がり、当初公開された少し短めのインターナショナル版に続いて完全版も公開されるなど、大興奮の1年だった。

その余熱は今も続いていて、CS映画専門チャンネル ムービープラスでは、現在「プラバース誕生祭」が催されている。プラバースは2021年10月23日で42歳、日本なら「厄年」と言われそうだが、そんな心配などみじんも感じさせないのは、『バーフバリ』の素晴らしさが今も観客の心を掴んでいるからだろう。

『バーフバリ』のチャームポイントはいくつもあるが、柱になるのは次の5つだ。

1:インドの神話や古代叙事詩「マハーバーラタ」等を下敷きにした波瀾万丈の物語
2:ハリウッドのMCU作品に匹敵する壮大なスケールと娯楽性
3:巧みなCGとVFXの技術力
4:女性キャラクターがいずれも心身共に強靱というフェミニズム意識
5:二世代にわたる父子バーフバリを演じたプラバースの魅力

特に⑤のチャームポイントは、世界中でアピールしたようだ。それまではほとんどがテルグ語映画ファン、譲っても南インド映画ファンにしか知られていなかったプラバースは、一気に世界で最も有名なインド映画スターとなった。

実は私も、シンガポールでの公開時(2015年8月)に『伝説誕生』を見て、こんな俳優、どこにいた!? と目を見張ったクチだ。成人したシヴドゥ役のプラバースが登場してすぐ、勇壮な滝登りシーンがあるが、あれを見たとたんに『バーフバリ』世界に引き込まれてしまったのだ。あの滝下の世界から、滝の水が落ち始める地点まで登り、上の世界に登場したシヴドゥの姿は、世界のスクリーンに打って出たプラバースの姿と二重写しになった。

重厚な演技と「王」としての貫禄

2002年にデビューし、2014年までにカメオ出演も入れると18本の作品に出演しているプラバースだが、彼自身も『バーフバリ』二部作で大きく力を付けたのではと思う。シヴドゥとして若々しい体を躍らせ、直情径行的に突き進んでいく『伝説誕生』の前半から、後半のフラッシュバックシーンではその父親の青年期を演じるという、かなり難しい役である。

しかしながら、プラバースはよくこの2人を演じ分けており、ことに『~王の凱旋』になってからの成熟した「王」ぶりは、感銘を覚えるほどだ。さらにまた、『王の凱旋』の最後ではシヴドゥに戻り、宿敵との大決戦で無鉄砲な戦いぶりをたっぷりと堪能させてくれる。監督の演出力や衣裳、セット等の助けもあるとは言え、これだけの演技ができる実力は空恐ろしい。

こんな大役を演じてしまうと、その後の出演作選択が難しいものだが、プラバースは『SAAHO/サーホー』(2019年)で再び「王」になる男の役を選び、見事現代劇にランディングした。この作品のラスト近いシーンで、堂々たる歩みで玉座に近づき、そこに腰掛けるプラバースの姿には、誰もが『バーフバリ』を思い浮かべたことだろう。

『SAAHO/サーホー』では、『バーフバリ』以前の作品に見られた彼の軽さも出そうと試みられているが、そこはまだリハビリ(?)に成功していないようで、ズンとした重量級の手応えの方が勝っている。次の作品、インドでは2022年1月14日に公開が予定されている『Radhe Shyam』に期待しよう。

日本初! 人気テレビ番組『コーヒー・ウィズ・カラン』放送

今回の「プラバース誕生祭」では、『バーフバリ』二部作と『SAAHO/サーホー』に加えて、インドの人気テレビ番組『コーヒー・ウィズ・カラン』(2018年)も放送される。

コーヒー・ウィズ・カラン(ゲスト:チーム・バーフバリ)© Dharma Productions, © SOL Productions, © Star World India Pvt. Ltd.

ホストのカラン・ジョーハルはボリウッド(ヒンディー語映画界)の監督兼プロデュ-サーで、『バーフバリ』二部作のヒンディー語版配給業者としても知られている。プラバースとバラーラデーヴァ役のラーナー・ダッグバーティ、そしてS・S・ラージャマウリ監督は「チーム・バーフバリ」として登場し、カラン相手に少々遠慮しながらも、仲の良さを見せてにこやかにトークを繰り広げる。シャイなプラバースが、「アヌシュカ・シェッティとの仲は?」などとカランに突っ込まれ、真面目に答える姿が見られたりして面白く、『バーフバリ』二部作についても裏話があれこれ聞けて、貴重な記録になっている。

コーヒー・ウィズ・カラン(ゲスト:チーム・バーフバリ)© Dharma Productions, © SOL Productions, © Star World India Pvt. Ltd.

それにしても、当たり前だが、プラバースのトークの声が『バーフバリ』の“あの声”なのだ。今にも「王女に触れる手はバーフバリの剣が阻む!」というセリフが聞こえてきそうで、うっとりしてしまう。後半は様々なゲームで盛り上がったりして、2年前の番組ではあるが、プラバースの誕生日を祝うのにふさわしい雰囲気を醸し出してくれる。『バーフバリ』二部作では悪役に徹したラーナー・ダッグバーティがとてもダンディなのにも驚かされるが、出演後ラーナーは結婚した(2020年)ものの、プラバースはまだ独身のままだ。

この1年でプラバースに結婚などの転機が訪れ、「厄年」が「輝く年」になるかどうか。『Radhe Shyam』のほかにも2022年4月14日に公開が予定されている『Salaar』等新作の出来も含めて、大いに期待していよう。

文:松岡環

「プラバース生誕祭」はCS映画専門チャンネル ムービープラス「ハマる! インド映画SP」で2021年10~11月放送

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『コーヒー・ウィズ・カラン』(ゲスト:チーム・バーフバリ)

カラン・ジョーハル自身のプロダクションで『バーフバリ』二部作のヒンディー語版を配給し、同作の世界大ヒットの一翼を担った縁から、『バーフバリ』シリーズのS・S・ラージャマウリ監督とメインキャストのプラバース、ラーナー・ダッグバーティを番組に招き、撮影時のエピソードに始まり、本音やゴシップの真相までガッツリ聞き出す。

制作年: 2018
出演:
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