胸アツ限界突破!『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』待望の復活キャラとファミリーの絆!!

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ライター:斉藤博昭
胸アツ限界突破!『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』待望の復活キャラとファミリーの絆!!
『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

復活リン監督の「やりたかったこと」究極合体

シリーズでは9作目、スピンオフも入れると記念すべき10作目となる最新作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』。正直、ここまで続くと必ずどこかにマンネリ感が頭をもたげてくるものだが、そうならないのが『ワイスピ』シリーズだと、今回も改めて実感!

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

ジャスティン・リンが監督に戻ってきたことが、成功の要因だと確信する。シリーズ3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)から、6作目の『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013年)まで4作を監督し、いったんシリーズを離れたリン。シリーズを知り尽くしていること、そして久々の復活で、やりたいことを爆発させる。その2つが究極で合体し、『ワイスピ』ファンの欲望をかなえる作品に仕上がったのではないか。

メインのストーリーは、近作と同じくスケール感を重視。世界を滅ぼすことも可能なデジタル装置を巡り、各国を股にかけた攻防が展開する……というのは、最近のアクション大作にありがちな設定だが、ワイスピの場合、その基本ストーリーが強烈にアピールするわけではない。むしろ背景であって、見どころは別のアングルとなる。そしてその見どころは、『ジェットブレイク』で鮮やかに機能しているのだ。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

嬉しい復活劇と役柄を超えたファミリーの絆

まず、ワイスピといえば、ファミリーである。これは、キャラクターとしての結束を示すファミリーの絆はもちろんのこと、役者たちのファミリー的なつながりも挙げられる。

まず胸を熱くさせるのは、シリーズのキャラの「復活」だ。メインのポスタービジュアルに出ているように、アジア系のハンが再登場する。シリーズファンにとって、これは驚きであると同時に、納得の展開。ハンは『TOKYO DRIFT』劇中、渋谷のスクランブル交差点近くでジェイソン・ステイサム演じるデッカードによって車内で爆殺され、7作目の『ワイルド・スピードSKY MISSION』(2015年)では葬儀も行われた。しかし、その死亡は偽装工作だった……という強引な復活劇に唖然とするものの、かつてシリーズのメインキャラであるミシェル・ロドリゲスのレティも、殺されたと思わせておいて記憶を失った状態で戻ってきているので、このパターンは『ワイスピ』の「常識」でもある。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

ハンの再登場が、東京で描かれるのもシリーズのファンにはうれしい。当然ながら日本では撮影されていないので、ハリウッドらしい怪しげな風景もあったりして、そこも『ワイスピ』ではツッコミどころではなく楽しさに変換される。さらにテンションが上がるのは、ハンが活躍した『TOKYO DRIFT』のメンバーが、今回のタイトルにも入っている「ジェット」(ロケットエンジン)のパートに大きく貢献している点だ。

『TOKYO DRIFT』の実質的な主人公だったルーカス・ブラック演じるショーンは、『SKY MISSION』にもカメオ出演していたが、今回はエンジン開発のための重要パートを任された。同じく『TOKYO DRIFT』のトゥインキーやアールも懐かしい顔をみせる。かつて東京の高校生として学ラン姿も披露していた彼らが、時を経て意外な場所で開発した装置を新たなミッションに役立たせるのは感涙モノ。『TOKYO DRIFT』はシリーズでは異端的存在だったので、このリンクはうれしい。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

また、前作『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017年)には登場しなかった、ドムの妹ミアが作戦に参加。夫のブライアン(演:故ポール・ウォーカー)が元気に生きていることを明かし、シリーズファンは説明不要なレベルで胸を締めつけられる。ブライアンと名付けられたドムの息子の成長とともに、ファミリーの絆で感動必至だ。


『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

意外!「ありえなさ」よりも「説得力」が上回る!?

そしてファミリーといえば、今回の最大のポイントが、ドムの家族の「過去」。1作目の段階で、ドムは亡き父の車をガレージに保管。大切に整備するエピソードがあったが、今回はその父との思い出がたっぷり描かれる。離ればなれだった弟のジェイコブが登場するからだ。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

一匹狼のアウトロー仕事人として、ドムの強力なライバルとなったジェイコブとの攻防は、本編を観てもらうとして、若き日のドムとジェイコブを演じる俳優たちの、大人版キャストに雰囲気を“寄せる”表現が秀逸。観ているこちらも過去にすんなり戻り、ドムの怒り(Furious)の根源に気づかせるあたり、シリーズの原点をジャスティン・リンが追求したからかも。


『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

もうひとつの“役者のファミリー”の点では、ヴィン・ディーゼルとドウェイン・ジョンソンの確執が明らかになり、今回はドウェイン=ホブスが不在。残りの2作(シリーズ10&11作目)でドウェインが復帰断念という残念なニュースが流れたが、そのドウェインの穴を埋めるべく、ジェイコブ役のジョン・シナがパワフルに活躍する。ジョン・シナといえば、ドウェイン=ザ・ロックと同じくWWEのプロレスラー出身。2021年8月13日(金)より公開の『ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結』でもメインキャラとして大暴れしており、2作を合わせて観れば、コミカルさも含めて、ドウェインとは一味違う肉体派スターのポテンシャルを実感できる。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

アクションに関しては、回を追うごとに限界を突破し、予想の斜め上を行く『ワイスピ』なので、細かい説明は不要だろう。とにかくスクリーンで体感して、呆気にとられるのが最善の楽しみ方だが、意外や意外、ここ数作で強調された「ありえなさ」よりも、「説得力」が上回る印象だ。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

ワイスピは、スピードの限界はもちろん重力との闘いも見どころだが、その重力の部分で今回は、「強力な電磁石」、そのオンとオフによって、豪快極まるカーチェイスが信じがたいリアリティ映像に! さらにロケットエンジンによる、上空のはるかかなたへのミッションも、科学的に納得させる力技なのである。それもこれも、CGに頼らず、極力、実写アクションにこだわった『ワイスピ』精神の体現だと受け止めたい。そして、最後にヒーローとなるメンバーも実に『ワイスピ』らしくて、微笑ましさの極限なのである。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

文:斉藤博昭

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は2021年8月6日(金)より全国公開

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『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』

ドミニクはレティと幼い息子のブライアンの3人で静かに暮らしていたが、ある日仲間のピンチの知らせを聞く。ローマンら“ファミリー”と合流したドミニクは、現場で世界中のコンピュータ・システムを操る装置を見つけるが、突如襲撃者が現れ、装置を奪っていったのはなんと弟のジェイコブだった。凄腕の殺し屋で一流ドライバーであるジェイコブは、実は某国の独裁者組織の一員で、ドミニクたちは世界を震撼させる陰謀を止めるため動き出す。対立する兄と弟…明かされるドミニクの過去…果たしてファミリーの運命は?!

制作年: 2020
監督:
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