「最近、どんな映画観た?」実はホラー映画大好きな松本穂香が語る、同世代への“感情”と俳優業への“影響”とは

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ライター:稲田浩
「最近、どんな映画観た?」実はホラー映画大好きな松本穂香が語る、同世代への“感情”と俳優業への“影響”とは

主演最新作『みをつくし料理帖』(2020年10月16日より公開)のような大作からインディーズ作品まで、幅広い活躍を見せる旬の女優・松本穂香。彼女の魅力に迫るインタビュー第2弾では、映画から受けてきた刺激、同世代や先輩俳優たちについての思いを聞いた。映画に愛されているように見える若き女優は、どんな映画を観て何を感じてきたのか?

『みをつくし料理帖』©2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会

「『透明人間』は怖かったです。ひとりで映画館で飛び跳ねながら観ました(笑)」

―普段、映画はどういう風に観ていますか?

一人で映画館に行って観ることが多いです。大体、新作ですね。ジャンルとかはこれっていうのがなくて、観たいものを観るという感じです。

―ここ最近で印象に残っている作品は?

最近はあまり観れていないのですが、印象に残っているのは『パターソン』(2016年)。アダム・ドライヴァーさんの新作が公開する記念か何かで、映画館で『パターソン』を上映していて。最初は配信で観て、すごく好きな映画だなと思ったので、映画館でもう一度観ました。アダム・ドライヴァー、好きですね。

―素晴らしい俳優さんですよね。

あと『透明人間』(2020年)みたいな、何にも考えないで観られるホラーが好きです。『ミッドサマー』(2020年)もディレクターズカット版を映画館で観て、楽しかったですね。けっこうホラー映画が好きなのかもしれないです。観るぶんには気持ち悪いぐらいの方が好きかもしれません。

―ホラーだと、近作でギリギリ一番怖かったのは?

『透明人間』は怖かったですよ。ひとりで映画館で飛び跳ねながら観ました。周りの人には鬱陶しいと思われてそうです(笑)。

―思いきり怖がるタイプなんですね。

怖いは怖いんですよね、でもそれが楽しいというか。なにも考えなくていいので、普通に楽しめる感じが好きです。後味悪い系が好きかもしれないです。あとは『ゴーストランドの惨劇』(2018)かな。それも映画館で観て、気持ち悪くておもしろかったです。

「『愛と誠』で安藤サクラさんが演じたガムコは、過去にオーディションを受ける中で参考にさせていただきました」

―そういった作品が好きなことを意外と思う方もいるかもしれませんね。

どうしても、映画は仕事とつながっているみたいなところがあるかもしれないんですけど。ホラーだと、あまりそういうことを考えなくても純粋に楽しめるので好きですね。

―でも、それこそ役者さんを始めてから、そういった意識で映画を観出したら、もう膨大にあるわけじゃないですか。

まず、邦画から観ていたんじゃないかと思います。お芝居というか、参考にするという意味で、きっと邦画から気になったものを観ていたような気がしますね。レンタル店に行って、気になったものから観るっていう感じだったと思います。

―とっかかりはどういったポイントですか? この俳優が出ているからとか、どの監督の作品だからとか。

好きな人が出ているという部分で観てはいたのかな? とは思いますね。満島(ひかり)さんの出演作とか、バーッて気になったものを観たりとか。そんな感じだったと思います。

―満島さん作品では、どの辺を?

最初は『愛のむきだし』(2008年)でした。

―『愛のむきだし』観たとき、どう思いましたか?

すごく長かったので、まずそういう作品があるんだっていう驚きと、満島さんの迫力みたいなもの……観たのはだいぶ前だと思うんですが、今でも心に残っているのですごい作品だったんだなと。他にも『愛と誠』(2012年)で安藤サクラさんが演じたガムコとかは、オーディションを受ける中でマネージャーさんと話しながら、「このキャラは安藤さんのガムコっぽいよね」と参考にしたりしました。

―松本さんの世代には、勢いに乗っている監督さんや俳優さんが多い気がしますが、そういった方々に刺激を受けることは多いですか?

そうですね。やっぱりすごいなぁと思います。同世代の方たちが同じように悩んでる風に見えないというか。同世代ということで、不安にもなります。自分より全然先に行っているような気がして。自分より余裕があるように見えてしまう。きっと、みなさん同じように悩んだりしているとは思うんですが、それを感じさせないというか、楽しそうだなって。

同世代の方に限らず、すべての活躍されてる監督さんや役者さんたちが、自分より高いところ、もっと上を行っているように感じてしまいますね、どうしても。それはネガティブというよりも、刺激を受けている感じです。共演させてもらっても、一緒にお芝居しながら、どこかで「わ、すごい!」って思ったりしているときはあります。

「大好きなのに要らない感情が出てきてしまうから、同業の方とはあまり仲良くしなくなってしまったんです」

―松本さんの同世代だと、例えば村上虹郎さんとか?

虹郎くんとは、一緒にドラマ(2018年『この世界の片隅に』)をさせてもらったときに、同い年なのにすごく堂々としている印象でした。そのときは特に私も余裕がなくて。虹郎くんはもう、すごくどっしりとしていて、すごいなって不安になったのを覚えています。

伊藤沙莉さんは大先輩ではあるんですけど、たった2つ年上なだけなのに、子役の頃から活躍されているので……すごいなって思いますね、いろんな映画に出演されていますし。でもプライベートでお会いしたときは飄々とされているというか、おもしろい方なので。その振り幅もすごいなと思います。そのコメディセンスみたいなものにはいつも100%笑っちゃうし、でも泣かせるお芝居もすごいという。そういう方は同世代に限らず、とっても素敵な人ばかりなので、結局は人柄あってのものなんだなっていうのは、ずっと思っていますね。

―そういう意味でも、一番刺激を受ける存在にはどんな方がいますか?

でも同業の方とは、あまり仲良くしなくなってしまったんですよね。

―それは何故でしょう?

大好きな人なのに、要らない感情が出てきてしまうというか。大好きな友達なのに、同業者だからすごく嫉妬してしまったりだとか、ネガティブな感情で見てしまったりするので、同業者で仲の良い人はあまりいないかもしれないです……。なので、仲良くなってもお芝居の話とかはしないでいようと思って、最近は奈緒さんと仲良しなんですけど、あまりお仕事のことは話さないですね。

―『みをつくし~』でも共演されていますもんね。

共演させていただきました! もちろん刺激は他にも色んなところからいただいているので、不要な感情も出てきてしまうから(刺激を受けるのは)近しい人からでなくとも、という感じですね。

『みをつくし料理帖』©2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会

―いま10~20代の方々が様々な形で活躍されていますしね。だからこそ友人関係は別として、刺激もたくさん受ける?

そうですね。やっぱり先輩の俳優さんなど共演させていただいた方からは、たくさん影響を受けている気がします。

―それは演技の上で? それともパーソナリティや人間性みたいなところも含めてでしょうか。

人間性……ですね。自分のラジオ番組(TBSラジオ「新米記者・松本穂香です。」)が始まったんですが、ゲストをお呼びしてがっつりお話を聞くみたいな、そういう場が増えてきています。石坂浩二さんは、やっぱり出てくるお話とかが全部、一通り経験されてきた方の言葉なので、全然違いますね。「ポンッと飛び越えなきゃいけないときが必ず来るよ」とさらっと言われたりとか(笑)、「なんだろうそれ?」っていうのも、ありましたね……。

―深みのある言葉ですね……。

深いです! 石坂さんがおっしゃると、ずっと残りますね。そのときが来たら思い出すのかなと思います。

インタビュー:稲田 浩(ライスプレス代表)

写真:嶌村 吉祥丸

撮影協力:JINNAN HOUSE

<インタビューPart3>に続く

『みをつくし料理帖』は2020年10月16日(金)より全国公開

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『みをつくし料理帖』

享和二年の大坂。暮らし向きは違えども8歳の澪と野江は、まるで姉妹のように仲の良い幼なじみだった。しかしそんな二人が暮らす大坂を大洪水が襲い、二人の仲は無残にも引き裂かれてしまう。それから10年後。大洪水で両親を亡くした澪は引き取られ、江戸の神田にある蕎麦処「つる家」で女料理人に。野江は吉原にある遊郭に買い受けられ、幻の花魁・あさひ太夫と名乗っていた。澪が苦心して生み出した料理が、別々の人生を歩む二人を再び引き寄せていく。

制作年: 2020
監督:
出演:
  • BANGER!!!
  • 映画
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