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銃乱射事件の“被害者と加害者の両親”が対峙したとき、何が起こるのか? 心ふるえる会話劇『対峙』キャスト&新鋭監督コメント映像

銃乱射事件の“被害者と加害者の両親”が対峙したとき、何が起こるのか? 心ふるえる会話劇『対峙』キャスト&新鋭監督コメント映像
『対峙』© 2020 7 ECCLES STREET LLC

高校銃乱射事件の被害者家族と加害者家族による緊迫の対話を描く『対峙』が、2月10日(金)より全国公開。このたび、被害者両親と加害者両親を演じたキャストと監督が本作について語る、特別映像が解禁となった。

各国の映画賞で81部門ノミネート、43部門受賞

アメリカのある高校で生徒による銃乱射事件が発生し、多くの同級生が死亡。犯人の少年もそのまま校内で自ら命を絶った。それから6年、事件で息子を殺された“被害者”の両親と、事件を起こした“加害者”の両親が、セラピストの勧めで対面することに――。

『対峙』© 2020 7 ECCLES STREET LLC

本作は、ほぼ全編に渡って主要キャスト4人よる密室の会話劇という斬新でチャレンジングな設定ながら、英国アカデミー賞をはじめ各国の映画賞81部門でノミネート、釜山国際映画祭フラッシュフォワード部門観客賞をはじめ各国の映画賞43部門で受賞している。

映画『キャビン』の“愚者”ことフラン・クランツの監督デビュー作

監督を務めるのは、映画『キャビン』(2011年)などで知られる俳優出身のフラン・クランツ。これが初監督・初脚本作品とは思えない緻密な脚本と演出により、密室4人の限られた設定ながら、どんなスリラーにも劣らない衝撃的なほどの緊迫感に満ちた物語に仕上がった。

不寛容やリアルな人間関係の希薄さが問題視される現代社会。“被害者と加害者の対話”という極めて重くセンシティブなテーマを圧倒的な臨場感と手に汗握るスリルをもって描き切った本作は、まさに“いま見るべき”映画と言えるだろう。

フラン・クランツ監督『対峙』© 2020 7 ECCLES STREET LLC

「この映画は私たちの人間性を変える」

このたび解禁された特別映編には、“人生のすべてをかけた対話”を演じきり、計13ものアンサンブル演技賞を受賞したキャスト4人と、フラン・クランツ監督の貴重なコメントが収められている。

「この映画は私たちの人間性を変える。和解してつながることが可能だという希望を与える作品よ」と力強く語るのは、加害者の母親リンダを演じたアン・ダウド(『ヘレディタリー/継承』ほか)。本作で英国アカデミー賞で助演女優賞にノミネートされ、各国の映画祭で8つの助演女優賞を受賞したダウド演じるリンダが、不安げな表情を浮かべる劇中の様子も捉えられている。

「高いレベルの演技が期待できる役者たちだ。誰もが最高の演技で挑んでいた」と語るのは、かねてから出演を確約していたというトニー賞2度受賞の大ベテラン、リード・バーニー。加害者の父親リチャードを演じる彼が語る通り、本作は4人の演技に対して贈られた“アンサンブル演技賞”だけで13もの賞を獲得している。その息を飲む圧倒的な演技にもぜひ注目したい。

『対峙』© 2020 7 ECCLES STREET LLC

クランツ監督が“最も共感を覚えるキャラクター”だという被害者の母親ゲイルを演じたマーサ・プリンプトンは、「いま伝えるべき物語で、とても優れた脚本」と語る。また、脚本を読んだ時の感想として「ものすごくパワフルだった。ディテール、態度や仕草のニュアンス、人間関係の複雑さに驚かされた。ベテランの脚本家ですらなかなか書けないような見事な脚本を、フランはデビュー作でいきなり書いたんだ」とバーニーが振り返るとおり、本作は8つの脚本賞も受賞している。

2018年にパークランドの高校で起きた銃乱射事件。そのニュース映像で泣きながらインタビューに答える父兄の言葉に激しく動揺し、学校内銃撃事件について個人的に深く掘り下げるようになったというクランツ監督は、「この題材を映画にしようと思うよりも先に、なぜか分からないけど激しく心を揺さぶられてしまったんだ」と振り返り、様々なリサーチをする中でこれが映画のテーマになり得ることに気付き、脚本を書き始めたという。

『対峙』© 2020 7 ECCLES STREET LLC

さらに監督は、「対立している人と向かい合った時でも、人間性が伝わると予期せぬことが起きる」と語り、「赦し、深い悲しみ、喪失、和解、そして最終的には人間同士の繋がりが持つ力という、複数のテーマを探究したいと思った」と映画に込めたメッセージについて明かしている。

映像の最後には、ゲイルとその夫で被害者の父親であるジェイ(ジェイソン・アイザックス)が固く手をつなぐ劇中のあるシーンを捉え、映画が持つ希望も感じさせる映像となっている。

『対峙』は2月10日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開

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『対峙』

アメリカの高校で、生徒による銃乱射事件が勃発。多くの同級生が殺され、犯人の少年も校内で自ら命を絶った。それから6年、いまだ息子の死を受け入れられないペリー夫妻は、事件の背景にどういう真実があったのか、何か予兆があったのではないかという思いを募らせていた。夫妻は、セラピストの勧めで、加害者の両親と会って話をする機会を得る。場所は教会の奥の小さな個室、立会人は無し。「お元気ですか?」と、古い知り合い同士のような挨拶をぎこちなく交わす4人。そして遂に、ペリー夫人の「息子さんについて何もかも話してください」という言葉を合図に、誰も結末が予測できない対話が幕を開ける──

監督・脚本:フラン・クランツ
出演:リード・バーニー アン・ダウド
   ジェイソン・アイザックス マーサ・プリンプトン

制作年: 2021