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「これまでのスポーツ映画とは一線を画す」ベニー・サフディ監督が追求したリアリズム演出『スマッシング・マシーン』

「これまでのスポーツ映画とは一線を画す」ベニー・サフディ監督が追求したリアリズム演出『スマッシング・マシーン』
メイキングカット
『スマッシング・マシーン』©2025 Real Hero Rights LLC

「第82回ヴェネチア国際映画祭」にて銀獅子賞(監督賞)を受賞、映画スタジオA24製作で贈る話題作『スマッシング・マシーン』が、5月15日(金)より公開される。

“霊長類ヒト科最強”と呼ばれた男の知られざる軌跡

主人公のケアーを演じるのは、プロレスラー“ザ・ロック”として不動の人気を獲得した後、ハリウッドのトップスターに上り詰めたドウェイン・ジョンソン。2002年にHBOにて製作された同名ドキュメンタリーを鑑賞し深く感銘を受けたことから自ら映画化権獲得に動き、主演兼プロデューサーを務めている。これまでのタフなイメージを覆す繊細な演技が高く評価され、ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)に初めてノミネートを果たす。また、名匠クリストファー・ノーランも「信じがたい演技」と絶賛している。

ケアーの恋人ドーンを演じるのは、『オッペンハイマー』で「第96回アカデミー賞」助演女優賞にノミネートされた実力派のエミリー・ブラント。さらに現役格闘家のほか、大沢たかお、布袋寅泰ら日本人キャストも出演する。監督はこれまで“サフディ兄弟”として『グッド・タイム』『アンカット・ダイヤモンド』などを手掛けてきたベニー・サフディ。本作が単独での初監督作品ながら第82回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子(監督受賞という快挙を達成。リアリズムを追及した映像で、人間が持つ「脆さと再生力」を鮮明に映しだす。

「これまでのスポーツ映画とは一線を画す」

1990年代後半から2000年代初頭にかけて、世界を魅了した日本発の総合格闘技イベント「PRIDE」。本作は、そんな空前のPRIDE時代に“霊長類ヒト科最強”の異名で恐れられた伝説の格闘家、マーク・ケアーの知られざる挫折と再生を描いた実話である。

メガホンを取ったのは、兄ジョシュとともに“サフディ兄弟”として『グッド・タイム』や『アンカット・ダイヤモンド』など、世界を震撼させてきたベニー・サフディ。本作が単独での初長編監督作品となるが、彼は監督としてだけでなく、多才なクリエイターとして世界にその名を轟かせている。俳優としても活躍しており、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『リコリス・ピザ』やクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』など名監督の映画に次々と出演。特に『オッペンハイマー』では、マンハッタン計画のオリジナルメンバーである理論物理学者、エドワード・テラー役を熱演し強烈なインパクトを残した。本作でドーン役を演じるエミリー・ブラントとも共演している。それだけでなく、まもなく公開される映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』では新たに登場する「クッパJr.」役の声優も務めるなど、その才能の幅は底知れない。

そんなサフディ監督が本作で追求したのは、徹底したリアリズムだ。撮影監督のマセオ・ビショップと共に、「リングは聖域であり、カメラチームが立ち入ることは許されない」というルールを提言。観客と同じ視点から試合を捉えるドキュメンタリー的な手法を採用し、PRIDE大会の熱気、そしてロッカールームに漂う仲間の絆と孤独を鮮明に映し出している。兄であるジョシュ・サフディが監督した映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』も本作と同じく、実在のスポーツ選手の半生を描き、日本をメインの舞台にしている点など通じる点が多いのだが、リアリティへのこだわりは、格闘技における描写のみならず、マーク・ケアー本人の内面を深く掘り下げることにも発揮されている。「スポーツ映画の中で一番正直で誠実な作品を作りたかった」と監督自身が明かす通り、「これまでのスポーツ映画とは一線を画す」という感想の声があがるほどだ。

メイキングカット
『スマッシング・マシーン』©2025 Real Hero Rights LLC

ベニー監督は、主演ドウェイン・ジョンソンにも徹底した体づくりをリクエスト。「今と当時ではファイターたちの体型が大きく異なる。重視したのは、ドウェインの肉体を2000年頃のファイターのようにすること。もっと“パンプアップ”してほしい。大きくではなく、膨らませる感じで」と具体的な要望を伝え、ドウェインもそれに応えるため、過酷なトレーニングと食事管理を自らに課して撮影に臨んだそう。

解禁されたメイキングカットでも、サフディ監督と並び立つドウェインの肉体は、美しいほどに徹底的に作り込まれている。“ザ・ロック”として、ケアーと同時代にプロレスラーとして活躍していたドウェイン。実はPRIDEの参戦も目論んでいたと噂されていた彼が、マーク・ケアーという一人の男の人生を丸ごと引き受ける。そんなドウェイン自身の覚悟とサフディ監督が追求し続けたリアリズム演出によって、ロック様PRIDE降臨の幻をスクリーン上で実現させた。

多くの痛みを背負いながら、それでもリングに立つケアーが最後に辿り着く“本当の強さ”とは何なのか。勝利を祝うのは簡単だが、敗北の痛みは一生背負い続けなければならない。かつて日本が世界を魅了した格闘技の黄金時代。その光り輝く舞台の裏側で、一人の男が踏み出した再起への一歩を、A24とドウェイン・ジョンソンが圧倒的な臨場感で描き出す。世界は今、この物語を通じて、最強の男の「脆さ」という名の真実を知ることになるだろう。

『スマッシング・マシーン』©2025 Real Hero Rights LLC

『スマッシング・マシーン』は5月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

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