塚本晋也監督が初受賞の快挙!ウィーン国際映画祭で最新作『ほかげ』が“オーストリア公開推薦”作品に「祈りの気持ちが伝わった」
「未来の子供たちが、健康で楽しく過ごせるよう祈りを込めて」
現地時間10月31日に行われた授賞式では、塚本晋也監督からの喜びのコメント映像が上映され、大きな拍手と歓声が贈られた。審査員たちからは「塚本晋也監督の『ほかげ』は、戦争の結果が終戦後も影響を及ぼし続ける様子を描き、感銘を与え続ける作品。視覚的な言語と生々しい語り口のスタイルは、過酷な雰囲気と主人公たちの閉塞感を見事に伝えています。『ほかげ』は、戦争が未だに終わっていないことを私たちに思い出させます」と絶賛。
『ほかげ』©2023 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
また、塚本監督は、「世界がきな臭くなっていく中、未来の子供たちが、健康で楽しく過ごせるよう祈りを込めて作った作品です。外国の皆さんにどれくらい理解いただけるか少し心配していましたが、俳優の演技、美術がかもす雰囲気、物語の力で祈りの気持ちが伝わったことを嬉しく思います」と喜びのコメントを寄せた。
『ほかげ』©2023 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
【塚本晋也監督 コメント全文】
世界がきな臭くなっていく中、未来の子供たちが、健康で楽しく過ごせるよう祈りを込めて作った作品です。映画は、第二次世界大戦終戦後間もない頃の物語で、闇市と言う違法の店舗の一角を主な舞台にしています。映画の中ではそういう具体的な説明はしていませんので、外国の皆さんにどれくらい理解いただけるか少し心配していましたが、俳優の演技、美術がかもす雰囲気、物語の力で祈りの気持ちが伝わったことを嬉しく思います。
『ほかげ』は2023年11月25(土)よりユーロスペースほか全国順次公開
『ほかげ』
女は、半焼けになった小さな居酒屋で 1 人暮らしている。体を売ることを斡旋され、戦争の絶望から抗うこともできずにその日を過ごしていた。空襲で家族をなくした子供がいる。闇市で食べ物を盗んで暮らしていたが、ある日盗みに入った居酒屋の女を目にしてそこに入り浸るようになり……。
出演:趣里/塚尾桜雅 河野宏紀/利重剛 大森立嗣/森山未來
監督/脚本/撮影/編集:塚本晋也
助監督:林啓史
音楽:石川忠
音響演出:北田雅也
制作年: | 2023 |
---|
2023年11月25(土)よりユーロスペースほか全国順次公開