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『怪物』のお披露目。鳴り止まぬ拍手…世界からスターも集結 カンヌ国際映画祭のすべて

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ライター:#齋藤敦子
『怪物』のお披露目。鳴り止まぬ拍手…世界からスターも集結 カンヌ国際映画祭のすべて
ジョニー・デップ 第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子
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エンドロールが始まるとすぐ、会場は熱い拍手の渦に包まれた。

5月17日、カンヌ国際映画祭2日目。
最高賞である「パルム・ドール」を争うコンペ部門のトップバッターとして日本代表の映画『怪物』が上映された。

第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子

今やカンヌの常連となった是枝裕和監督には、地元ファンからも日本語の声援が飛んだ。

感動的なスタンディングオベーションは、なんと10分近くも続いた。

第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子

映画祭は12日間にわたって行われる。
その中で、ヴィム・ヴェンダース、ケン・ローチといった世界の名だたる監督たちが賞を競う。

授賞式は27日。
果たして是枝は、2度目のパルム・ドールを手にすることができるだろうか。

世界中の映画スター、一堂に

カンヌ国際映画祭。

毎年5 月、南仏のリゾート地カンヌで開かれる、世界最大の映画祭だ。

世界から選りすぐりの新作を集め、各国の映画人、スターたちが集まる映画の祭典。
76回目の今回は16日、今年の名誉パルム・ドール受賞者マイケル・ダグラスと、フランスの名女優カトリーヌ・ドヌーヴの開会宣言で幕を開けた。

第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子

オープニング作品は、ジョニー・デップが久々の銀幕復帰を果たした話題作「ジャンヌ・デュ・バリー」。

フランス国王ルイ15世(マリー・アントワネットの義父)を演じたデップは流ちょうなフランス語を披露。
レッドカーペットでも気さくにファンサービスに応じていた。

第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子

ユマ・サーマン、レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス。

さらにはスカーレット・ヨハンソン、ハリソン・フォード、マッツ・ミケルセン、アントニオ・バンデラスらも映画祭に登場する。

第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子

日本からも、役所広司、安藤サクラ、永山瑛太。
そして北野武、西島秀俊、加瀬亮らが華やかにレッドカーペットを彩る。

一般観客がなかなか立ち入ることができない舞台。
カンヌ国際映画祭とはどんなところなのか。

赤いじゅうたんと蝶ネクタイと

まずはアウトラインから。

カンヌは長く美しい砂浜に沿って町ができている。映画祭の中心は、旧港の東側に建つ「パレ・ド・フェスティバル(お祭宮殿)」という大きな複合施設だ。

最も大きなホールは映画の発明者の名をとったリュミエール。
コンペ作品の正式上映会場である。

第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子

入口からクロワゼット通りの歩道まで、赤い絨毯が敷かれる。

その上を、ゲストやスターたちが、カメラの砲列の前を通って入場する。
恒例の「レッドカーペット」だ。

第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子

夜になると映画の正式上映があるが、来訪者にはドレスコードがある。

女性はゆるめだが、男性は最低でもダークスーツに蝶ネクタイが規則。
レッドカーペットを歩く人も、写真を撮るカメラマンも、みな蝶ネクタイ姿。カンヌならではの光景だ。

第76回カンヌ国際映画祭 ©若山和子

レッドカーペットが最も華やかなのは、スターが結集するオープニングとクロージングだ。
スターをひと目見ようと、ファンが朝早くから会場前で場所取りする光景も恒例である。

昨年は『トップガン マーヴェリック』が世界初のお披露目となった。
上映が終わり、レッドカーペットにトム・クルーズが現れると、フランス空軍の飛行チームが上空に三色旗を描いてみせた。

さすが世界一の映画祭。

カンヌは本当にやることがでかい。

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