「10歳の僕が観たい映画を作った」トラヴィス・ナイト監督が語るトランスフォーマーの救世主となって放つ『バンブルビー』の魅力【インタビュー】(1/2)

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ライター:アナイス
「10歳の僕が観たい映画を作った」トラヴィス・ナイト監督が語るトランスフォーマーの救世主となって放つ『バンブルビー』の魅力【インタビュー】(1/2)
『バンブルビー』©2018 Paramount Pictures. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORMERS,
and all related characters are trademarks of Hasbro. ©2018 Hasbro. All Rights Reserved.
『トランスフォーマー』を諦めた、全ての人に絶対観て欲しい作品、それが『バンブルビー』だ。ロボットに興味が持てない人にも胸を張っておすすめできる、ファッションや音楽など80年代要素と、そして少女とバンブルビーの感動的な友情物語!今回は、そんな大型シリーズに新たな風を吹き込んだ気鋭のトラヴィス・ナイト監督に話を伺った。

“僕の人生”と言っても過言ではない程、パーソナルな部分が投影されている。

―これまで5作に渡って展開されてきた「トランスフォーマー」シリーズは、すべてマイケル・ベイが監督を務めてきたが、今作『バンブルビー』では、トラヴィス・ナイト監督が起用された。誰よりも本シリーズを愛し、確固たるビジョンを持つトラヴィス・ナイト監督に本作に込めた想いを伺った。

トラヴィス:これまでの「トランスフォーマー」の映画はトランスフォーマーのファンによって手がけられてきた。カートゥーンやアニメシリーズ、おもちゃなどを通して、僕はこのキャラクターたちと共に幼少期を育ってきたようなものだ。だから、まず自分の手がける「トランスフォーマー」の映画は、10歳の僕が観たがるような、不思議や発見のあるものを作りたいと考えたんだ。

これまでのシリーズ作品にはアクションやスペクタクル、VFXや地球外金属生命体の戦いやカーチェイスといったものがてんこ盛りだった。それらが今までの映画「トランスフォーマー」の絶対事項だというのはわかっている。でも、僕が考えた胸打たれる映画の核は、「感情」だった。少女と地球外金属生命体の間の友情だよ。それを描きたくて、僕は本作の監督を引き受けたんだ。

沢山のトランスフォーマーがただ戦う事なんて、どうでもよかった。重要なのは、彼らが“何のために戦っているか”なんだよ。バンブルビーが愛する少女のために戦う。僕にとってそれこそが、この映画の核だ。

―オープニングシーンでは完全に“トランスフォーマー”らしいシークエンスが描かれる。ド派手なロボット同士の戦いだ。しかし、そこから映画の雰囲気は一転する。この映画はSFロボアクション映画ではなくヒューマンドラマ映画であるかのように、主人公チャーリーとバンブルビーの友情が丁寧に描かれる。

これまでの「トランスフォーマー」では登場人物(例えば主人公のシャイア・ラブーフ演じるサムやその彼女ミカエラなど)については正直二の次で、感情移入が重きを置いていない。それが本作では一変して、主人公チャーリーの内面が丁寧に描かれているので、キャラクターに感情移入できる。

トラビス:アーティストはいつも自分自身を表現する。自分の視点で、自分が大事だと思うことを描く。これまでの5作の映画『トランスフォーマー』シリーズを手がけてきたマイケル・ベイ監督は独特な映像スタイルを持っていて、彼にとって重要なことが作品に反映されている。僕は彼とは異なるタイプのフィルムメーカーだけど、基本的に同じことをしているつもりだよ。

僕にとって大事なことを、僕と共鳴するものを世界と共有したいんだ。それは、いつでも人間らしさを感じさせる“感情”だ。『バンブルビー』は基本的に、愛や共感、そして繋がりについての映画になっている。いつも僕はチャーリーとバンブルビーの関係性について考えていたから、映画には僕のパーソナルな部分、僕の人生といっても過言ではないものが投影されている。

だから観てくれた人が、彼らの友情に感動してくれたら、とても嬉しい。正直、『トランスフォーマー』を観にきた人々がどう思うか、不安に思う部分が多かった。しかし、公開されてから本当にポジティブな意見を多くいただけて、とても光栄に思うよ。本作は僕が観たいと思った「トランスフォーマー」シリーズの映画だ。他にも同じように感じてくれるファンがいてくれて、本当に嬉しい。

子供にとって、おもちゃは単なるプラスチックの塊じゃない

『バンブルビー』©2018 Paramount Pictures. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORMERS,
and all related characters are trademarks of Hasbro. ©2018 Hasbro. All Rights Reserved.

―幼少期の頃から「トランスフォーマー」と共に育ってきた監督が思い出を語ってくれた。そこには、彼がアニメーターの道を志したきっかけが垣間見えた。

トラヴィス:トランスフォーマーは未だかつて見たことのないものだった。トランスフォーマーのアニメを通して日本を体験したんだ。とにかく、おもちゃがかっこよかったよ。自分の身の回りにある物、例えばラジオや車とかに実は命が宿っていて、突如それがトランスフォームして人間と交流する。なんて世界が魔法のような生命や発見に満ち溢れているという、子供独自の世界の見方なんだ。それこそ僕にとっての”トランスフォーマー”だった。

いつもおもちゃで遊んでいたよ。メガトロンを使ってジェームズ・ボンドごっこをしたり、バンブルビーを手に持って寝室を走った。子供にとって、おもちゃはただの鉄やプラスチックが固まった物体ではない。想像や愛、クリエイティビティや考えを入れる“器”なんだよ。トランスフォーマーは僕にとって、愛するキャラクターたちに自分を投影するものだった。30年後の今、子供の頃のようにバンブルビーに自分を投影した物語をつくり、世界中の人に共有するなんて、おかしな話だよ。

お気に入りのおもちゃは、圧倒的にバンブルビーだった。でも、ホイルジャックもクールだと思ったし……あとは何と言ってもジャズだね!ジャズは僕にとって一番かっこいいトランスフォーマーだった。本作『バンブルビー』にも、どうにかして彼を出演させようとしたんだけど、入れる余地がなくて叶わなかったよ(笑)。

同時にディセプティコンのショックウェーブも好きだったから、小さなカメオ出演でもいいから絶対映画の中に登場させたいって考えていたんだ。実際、オープニングシーンではホイルジャックが戦うシーンがある。これこそ、おもちゃで遊んでいた僕が、大きなスクリーンで観たかったものって感じなんだ!(笑)

―チャーリーはバンブルビーとある日突然、出会う。そして生涯忘れることのない体験を通して、最高の親友を手に入れたのだ。もし、トラヴィス・ナイト監督自身がチャーリーの立場だったら、どのトランスフォーマーと出会いたかったのだろう。

トラヴィス:やっぱり、僕もバンブルビーと出会いたい。だって、バンブルビーは最も人間らしくて、僕らに近い存在だからね。すごく大きくて、素早くて、めちゃくちゃ強いってわけじゃない。でも、どんなトランスフォーマーよりハートのあるやつだ。それに「友達になれる」って感覚的にわかる相手なんだ。すごく優しいからね。でも、もし一緒になって戦いに行くとしたら……絶対的にオプティマス・プライムとがいいな(笑)。誰も彼を倒すことはできないからね。

インタビュー/文:アナイス

80年代ソングが最高!監督が一番好きなバンドは……「トランスフォーマー」シリーズ救世主 トラヴィス・ナイト監督が『バンブルビー』の魅力を語る【インタビュー】(2/2)

『バンブルビー』は2019年3月22日(金)より全国ロードショー

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『バンブルビー』

なぜ地球外生命体<バンブルビー>は地球にやってきたのか?
1987年、サンフランシスコ郊外の海沿いの町。孤独な少女がボロボロに傷つき記憶を失った地球外生命体と出会い、予想もしない運命に巻き込まれてゆく…。

制作年: 2018
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