Netflix新作スリラー『ベケット』ジョン・デヴィッド・ワシントンが撮影秘話を語る! inロカルノ映画祭

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ライター:佐藤久理子
Netflix新作スリラー『ベケット』ジョン・デヴィッド・ワシントンが撮影秘話を語る! inロカルノ映画祭
ロカルノ映画祭で記者会見をした『ベケット』のジョン・デヴィッド・ワシントン/撮影:佐藤久理子

J・D・ワシントンにスイスでインタビュー

2021年8月13日(金)からNetflixで配信が開始される、ジョン・デヴィッド・ワシントン主演の新作スリラー『ベケット』が、第74回ロカルノ国際映画祭のオープニングでワールドプレミアを迎え、8000人を収容するロカルノ名物の大広場、ピアッツァ・グランデで上映された。

2021年、ロカルノは新アーティスティック・ディレクター、ジオナ・A・ナッザロが就任し、さらにピアッツァ・グランデの映画上映50周年に当たる。この記念すべき年に、ロカルノ初参加となったジョン・デヴィッド・ワシントンに、現地で話を聞いた。

Netflixオリジナル映画『ベケット』独占配信中

「主人公のフィジカルな部分よりも、むしろ心理的な面に注目した」

―『ベケット』はロカルノ国際映画祭のオープニング作品として、ワールドプレミアを迎えました。ロカルノを訪れてどんな印象をお持ちですか?

とても興奮しているよ。こんな大きな野外広場で、人々が集まって一緒に映画を観る機会を再び持てたことに、まず喜びを感じている。『ベケット』はひねりの効いたアドベンチャー・スリラーで、僕が演じるのは巻き込まれ型の主人公。ヒーローではなく、まったくふつうの男が突然不条理な状況に置かれ、追われる身となる。観客は彼と一緒にスリルを味わってもらえると思うから、大画面で観てもらえるのはとても嬉しい。

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―元アメフトの選手だったあなたにとっては、肉体的に「ふつうの男」を演じるのは難しかったのでは? 体を鍛えるのを一時的にやめたりしましたか。

その通りだ(笑)。食べたいものを食べるようにしていた。カロリーなど気にせず、とにかく自然に任せたよ。でもフィジカルな部分よりも、むしろ彼の心理的な面に注目した。彼が車の事故を起こし、悲劇的な事態を巻き起こしたという罪悪感や、贖罪の感覚。それを表現することを心がけた。

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「ベケットには個人的にコネクションを感じる点がある」

『ベケット』は、長年ルカ・グァダニーノのアシスタントを務めていたフェルディナンド・シト・フィロマリーノがメガホンを握り、プロデュースにはグァダニーノ自身も名を連ね、音楽は坂本龍一が手がける。ギリシアに恋人(アリシア・ヴィキャンデル)と休暇に来ていたアメリカ人旅行者のベケットが、事故を起こし、それがきっかけで政治的な陰謀に巻き込まれていく。終われる身となった彼が逃げる途中で出会うのが、地元の政治活動家のレナ(ヴィッキー・クリープス)。レナの助けを借りて、彼は事の真相を解明していく。

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アクション・シーンは多いものの、これまで『TENET テネット』(2020年)や『ブラック・クランズマン』(2018年)で彼が演じたようなヒーローとは異なる。ほとんど出ずっぱりの彼が本作を牽引する新しい魅力に、観客は引き込まれるはずだ。

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―『ベケット』のどんな点に惹かれたのですか。

この作品にはアクションスリラーの面と、監督が参考にした70年代アメリカの社会的な映画のように政治的な要素が融合していて、それがとても面白いと思った。とくに極端な状況に置かれたふつうの男を演じることに興味を惹かれたんだ。彼には個人的にコネクションを感じる点がある。彼が弱者であり、サバイバーだということ。僕自身、プロとしてアメフトをやっていたときに、自分は勝ち目がないと感じることが多かった。そんな精神状態のなかで、本能的にいかにサバイブするかという点は、ベケットに共通するものがある。

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―本作が長編2作目となるフェルディナンド・シト・フィロマリーノ監督とのコラボレーションはいかがでしたか。

彼は情熱に溢れた監督で、その現場はすごく家族的で温かい。とても率直で、いかに映画を作るか、いかにコミュニケートするか、自分がやっていることに全身全霊を捧げるか、そういうことを学ぶことができた。それにギリシアの街の人々もとても温かくてオープンだった。僕らはよく見物人のなかで撮影していたけれど、テイクのあとにみんなが拍手をしてくれて、そんな経験はロサンゼルスではしたことがなかったから、とても感激したよ。もしかしたら、これがロサンゼルスだったら同じようには感じられなかったかもしれない。

撮影中はよく、地元の人々に聞いたレストランにスタッフと通った。それが驚くぐらい美味しいところでね(笑)。地元の人々を通してギリシアという国の魅力を理解することができた。

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―フィロマリーノ監督から聞いたのですが、あなたのご両親も撮影中に訪れたとか? ギリシアを観光したかったのでしょうか?

そうなんだ(笑)。彼らの世代は世の中の多くの変化を見て、いろいろなことを体験してきた。それでもギリシアを訪れて新鮮な驚きがあったと喜んでいた。その様子を見るのはすごくクールだったよ。自分が曲がりなりにもそういう機会を与えることができたことは、とても誇りに思っている。

『ベケット』ヴィッキー・クリープス フェルディナンド・シト・フィロマリーノ監督 ジョン・デヴィッド・ワシントン/撮影:佐藤久理子

取材・文:佐藤久理子

『ベケット』は2021年8月13日(金)よりNetflixで独占配信

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『ベケット』

休暇で訪れたギリシャで、悲劇的な事故に遭ったアメリカ人旅行者。危険な政治的陰謀に巻き込まれ、命を狙われる身となった彼が、決死の逃走劇を繰り広げる。

制作年: 2021
監督:
出演:
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