「空手チャンピオン→ブルース・リーと共演→テニス選手」の謎すぎキャリア!『燃えよドラゴン』の魂を継いだ男
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70年代ハリウッドと文化的背景
1970年代にはブラックスプロイテーション映画が隆盛を極め、黒人俳優が主役を務めるアクション映画が次々と制作された。『黒帯ドラゴン』もその流れの中で生まれた作品であり、黒人のヒーロー像を確立する役割を果たしたと言えるだろう。
同時期には格闘アクション映画がアメリカで人気を博していて、なかでもブルース・リーの影響でカンフー映画がアツかった。ケリーもその流れに乗ってアクション俳優として活躍したが、80年代初頭でパッタリと引退。その後は優れた身体能力を活かしてプロテニス選手として一定の実績を残している。
『黒帯ドラゴン』© 1973 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
共演は『007』シリーズの、あの人!?
シドニーを演じたグロリア・ヘンドリーといえば、『007/死ぬのは奴らだ』(1973年)でアフロヘアーのボンドガール、ロージーを演じていたことでお馴染み。本作ではヒロイン的ポジションを好演し、見事なアクションシーンも披露している。
『黒帯ドラゴン』© 1973 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
他のブラックスプロイテーション作品と同じく、シリアスな設定ながらコメディ要素も強いためB級映画として扱われがちな本作。とはいえ天下のワーナー配給作品だけあって、当時ケリーとヘンドリーは全米の大都市を巡るプロモーションツアーを行ったそうだ。
『黒帯ドラゴン』はCS映画専門チャンネル ムービープラス「黄金のベスト・ムービー:発掘!お宝映画」で2025年6月放送、『燃えよドラゴン』も放送中
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