• BANGER!!! トップ
  • >
  • 映画
  • >
  • “80sアイコン”マット・ディロンの次回作はマーロン・ブランド役!コッポラやW・アンダーソン作品から監督業まで語るインタビュー到着

“80sアイコン”マット・ディロンの次回作はマーロン・ブランド役!コッポラやW・アンダーソン作品から監督業まで語るインタビュー到着

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook
ライター:#佐藤久理子
“80sアイコン”マット・ディロンの次回作はマーロン・ブランド役!コッポラやW・アンダーソン作品から監督業まで語るインタビュー到着
マット・ディロン 写真:©Kuriko Sato
1 2

「ウェス・アンダーソンの映画作りのスピリットに魅せられた」

―俳優デビューしてすぐにティーン・アイドルとして人気を得ましたが、その後コッポラ監督との出会いが転機になりましたね。『ランブルフィッシュ』を撮っているときは、そういった予感はありましたか。

いや、撮っているときはただただ興奮していた。フランシス自身とても興奮していたし、すべてが早く進んだ。『アウトサイダー』を撮っているときに、彼から「次にこういう企画があるんだけどやらないか」と言われてね。撮影中、ミッキー・ロークが遊びに来て、一緒に出歩いたりして兄貴のような存在になったよ。

ほとんどがモノクロの映画ということもエキサイティングだったし、自分自身成長過程にあったから、熱に浮かされているような感じだったね。でも何か新鮮でユニークなものを作っているという自負はあった。フランシスは映画作りのマスターだ。いまの若い人たちがこの映画を発見して面白かったと言ってくれるのは、純粋に嬉しい。映画にとって第二の人生があるのはとてもいいことだ。

ランブルフィッシュ (字幕版)

©1983 Hot Weather Films. All Rights Reserved.

―『アステロイド・シティ』はどんな経緯で出演することになったのですか。

ウェスはもともと友人で、彼から「こういう役があるんだけど興味があるか?」と訊かれて。彼のようなユニークな映画作家から誘われたら、断るわけがないだろう(笑)。現場はとても楽しかったよ。彼の映画作りのスピリットに魅せられた。

―出来上がった映画を観て、驚かされたところはありましたか。

もちろん脚本は読んでいたけれど、他のシーンはまったく観ていなかったから、初めて観たときは驚いた。彼が創造したセットの壮大さが信じられなかった。冒頭で列車が走っているところとか、あんなスケールの架空の街を作りあげてしまうところが、すごくウェスらしい。

「マーロン・ブランドを演じることほど魅力的なことはない」

―次回作では、ご自身が敬愛するマーロン・ブランドを演じることが決まっているそうですね。

『ラスト・タンゴ・イン・パリ』でブランドと共演したマリア・シュナイダーの自伝をもとにした、『Maria(原題)』という作品だ。彼女の視点から描かれたものだけど、脚本がとてもよく書けていると思った。ブランドは自分にとって、この仕事を始めた頃からずっと尊敬の対象だったし、親交もあった。

彼の映画にすごく影響を受けてきた。彼はとても勇気のある俳優だ。本作はマリアについての映画でブランドの伝記ではないけれど、こんな機会があったらやらないわけにはいかないよ。

―自分にとって偉大な存在を演じることに恐れはありませんでしたか。

もちろんあるけれど、だからこそやるんだ。ブランドだったらこういう場合、引き受けるだろう。僕は俳優で演じるのが仕事だし、彼を演じることほど魅力的なことはない。チャレンジは大好きだ。彼はフランス語も話したから、自分はフランス語も勉強しなくちゃならなかったけれど、すべてがとても刺激的だった。結果がどうなるかはわからないが、自分にとって迷うことはなかったよ。

―最近はラース・フォン・トリアーやフェルナンド・トルエバ監督(『Haunted Heart(原題)』)など、ヨーロッパ映画への出演が続いていますが、ヨーロッパ映画に興味が向いていらっしゃるのでしょうか。

僕は自分にどんな境界も、もうけないようにしている。自分自身、世界のいろいろな映画を観て育ってきたし、とくにそれが優れた監督の作品なら、国籍にかかわらず出たいと思っているよ。

取材・文:佐藤久理子

マット・ディロン@マラケシュ映画祭

1 2
Share On
  • Twitter
  • LINE
  • Facebook