そこらのゴスっ娘と育ちが違う!最終的に“拳で決着” スリル・ショック・サスペンスな日常が幕を開ける『ウェンズデー』

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ライター:“DIE”suke
そこらのゴスっ娘と育ちが違う!最終的に“拳で決着” スリル・ショック・サスペンスな日常が幕を開ける『ウェンズデー』
『ウェンズデー』

ここ日本でも映画、アニメ、そしてHONDAオデッセイのCMで名が知られるアダムス・ファミリー。このファミリーでも屈指の死生眼を持つ長女ウェンズデーを主役に据えたスピンオフドラマがNetflixで配信された!それがズバリ『ウェンズデー』だ!

高校生に進級したものの、口も出すし手も出すバトル陰キャ路線を継続していたウェンズデー。今日もプールに大量のピラニアを放つというアグレッシブな学園生活を送っていた。

おかげさまで被害者の体育会系が片タマを失う事態になり、こりゃあカタギの学校では手に負えん…ということで、両親のゴメズとモーティシアもかつて在籍していたネヴァーモア学園への転校が決まってしまう。

『ウェンズデー』

このネヴァーモア学園、シャバでは白い目で見られるビックリ人間大集合!な学園であった。

だが、特殊能力を持つ同級生に芋を引くウェンズデーではない。
転校即、校則をガン無視!

坊屋春道が鈴蘭での学園生活をスカジャンで通したように、白い制服にもかかわらず黒い制服で通すウェンズデー。
それだけに留まらず、優等生グループから売られた喧嘩を即買い!
転校生としての掴みはバッチリだ。
たまに突発的なサイコメトリー能力で気絶するのを持て余しつつ、 喧嘩を売ります・買いますのペースを崩さずにウェンズデーは学園生活を送っていく。
時を同じくして校舎周りでは殺人が発生する実に困った状況に陥っていた。
「まあ何つーか……クマだろ!クマ!」と雑にも程がある害獣事件として処理する街の当局。

街や学校は平然を装っているものの、いくらなんでもカジュアルに人が死にすぎだろ!とウェンズデーが事件の匂いをかぎつけるのも無理のない話であった。
胡散臭い町、なにやら秘密がありそうな学園、実家で食べる年末の寄せ鍋のように人が食い散らかされる殺人事件。
普通であればドン引きな事態だ。
だが、ウェンズデーはそんじょそこらのゴスっ娘とは育ちが違う!
アダムスの血が騒ぎ…ていうか何より学校生活にヒマしていたので、この修羅場を大歓迎!
カフェ勤務の元尾崎豊系男子、貴公子感抜群のロン毛、蜂は友達な天パ、身長がクソデカい校長、ルームメイトの人狼ギャル、丸刈り学級委員長、全く当てにならないヒントしかくれない先祖の霊、先代のウェンズデーことクリスティーナ・リッチ…と、実家以上にクセだらけなキャラに囲まれた彼女の高校生活はどうなるのか?
なにより連続殺人の真相、学園がひた隠す真実を突き止められるのか?
こうしてスリル・ショック・サスペンスな日常が幕を開けるのであった。

『ウェンズデー』

X-MEN、ハリー・ポッター、横溝正史をアダムス・ファミリーで割った様相を呈する本作。
アダムス家の血の秘密、親との子の確執なども描かれタダのブラックコメディで終わらせない学園伝奇青春ミステリーだ。

本作で成長したウェンズデーを演じるのがジェナ・オルテガ。
『インシディアス 第2章』『X エックス』新作の『スクリーム』と出演する作品がホラーづいている彼女だが、 本作でもブレないゴスっぷりを披露!
周りがどうあろうが、喧嘩上等!な姿勢には目を見張るものがある。
孤立するのを全く恐れない姿勢が、いつしか同級生にも影響を与え各々が抱える思春期のこじらせに向き合っていくのだった。
(ウェンズデー本人的にはマジどうでも良い感じがタマらない)

『ウェンズデー』

更には実践型喧嘩フェンシング、近所迷惑を顧みないチェロ演奏、ヤケクソなダンスシーンなど話を追えば追うほど、かくし芸大会の堺正章ばりの芸達者ぶりを発揮!
常に瞳孔が開いた仏頂面ながらも、気が付いたら我々も彼女に惹かれていくだろう。
そして、やたらとありのままを推奨する世の中であるが、同じように相手へのリスペクトを忘れんなよ!という教訓をウェンズデーも学んでいく。

なんやかんやで彼女が3mmほど人間的に成長する展開にグッとくる。
また監視役だったはずが気が付いたら雑用になるハンド君の愛らしさは旧作同様。
何ならウェンズデー以上に人狼ガールと仲良くなるのだが、あるタイミングで満身創痍になった彼女に静かに寄り添うシーンは分かっていても泣かせてくれる。

『ウェンズデー』

ジャンルとしては日本でも馴染み深い学園ミステリーなのだが、謎を解いてシャンシャンで終わるなんて安易な展開はない。
何せ犯人の見た目が人間じゃなくて、誰がどう見てもバケモンだ。
OK!推理の出番は終わり!と言わんばかりに、最終的には拳で決着をつけていく。
八つ墓村を見てたら、終盤で多治見要蔵(山崎努)と金田一(石坂浩二)が殴り合うような展開に目を見張ってしまうだろう。
予想外の展開に改めて「世界観、アダムスファミリーだった!そういえば!」と我に返ってしまう。
ロジックも大事だけど、いざという時はフィジカルも大事!と観る者に教えてくれる。

最近は右を向いても左を向いてもスピンオフ。
シノギを感じたらスピンオフ!な節操のない姿勢には頭が下がるが、ともすればジジイの入れ歯のように噛み合わせが悪くファンの不評を買うのが多い。
だが本作はスピンオフどころか、更にウェンズデーが好きになるスピンオン(←今考えた)作品ですよ!

文:DIEsuke

『ウェンズデー』はNetflixにて独占配信中

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『ウェンズデー』

頭脳明晰(めいせき)で皮肉屋、そしていつも暗い面持ちのウェンズデー・アダムス。ネヴァーモア学園に入学した彼女が、新たな友や敵を作りながら、猟奇殺人の謎を探る。

監督:ティム・バートン
脚本:アルフレッド・ガフ、マイルズ・ミラー

出演:ジェナ・オルテガ、クリスティーナ・リッチ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ルイス・ガスマン、グウェンドリン・クリスティー

制作年: 2022
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  • ドラマ
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