余命わずかな主人公の悲しみの奥底にあるものとは? アカデミー賞2部門受賞作『ザ・ホエール』映像解禁

余命わずかな主人公の悲しみの奥底にあるものとは? アカデミー賞2部門受賞作『ザ・ホエール』映像解禁
『ザ・ホエール』© 2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

ダーレン・アロノフスキー監督の最新作、ブレンダン・フレイザー主演の『ザ・ホエール』(絶賛公開中)より、本作でアカデミー賞(主演男優賞)に輝いたブレンダン・フレイザーと、アカデミー賞ノミネート(助演女優賞)を果たしたホン・チャウ、信頼し合う二人の迫真の本編映像が解禁となった。

本年度アカデミー賞2部門受賞

「第79回ヴェネチア国際映画祭」でプレミア上映時より272キロの巨体の男チャーリーになりきり、圧巻の存在感を見せつけたブレ ンダン・フレイザーの演技に絶賛の声が寄せられた。スター俳優として『ハムナプトラ』シリーズや『センター・オブ・ジ・アース』の主演を務めるも、プライベートでの不幸が重なりハリウッドの表舞台から長らく遠ざかっていたが、本作でのパフォーマンスへの称賛はとどまることなく、ブロードキャスト映画批評家協会賞、全米俳優組合賞(SAG)、サテライト賞(ドラマ部門)にて【主演男優賞】を受賞、そしてついに本年度アカデミー賞で【主演男優賞】を初受賞した。

幾度となく主演俳優をオスカーノミネートの場に引き上げてきたダーレン・アロノフスキー監督がメガホンを取り、活躍目覚ましい若手女優セイディー・シンク(「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シリーズ)とアカデミー賞助演女優賞へノミネートを果たしたホン・ チャウ(『ザ・メニュー』)ら実力派俳優陣が脇を固める。

本作では、恋人を亡くし過食により体重272キロとなったチャーリー(ブレンダン・フレイザー)が自らの余命が幾ばくもないことを悟り、長らく押し込め続けたトラウマと向き合うこと決意し、疎遠だった娘との絆を取り戻そうとする“最期の5日間”を描く。心をえぐるような喪失と絶望を抱えながら生きてきた、彼の人生最期の願いとは—。

余命僅かな主人公の悲しみの奥底にあるものとは—

解禁となった映像は、自宅で孤独な引きこもり生活を送るチャーリーと彼に寄り添い続ける唯一の友人、亡くなったチャーリーの恋人アランの妹であり看護師のリズとの場面。

日に日に体調が悪化し呼吸器をつけるようになったチャーリー。今までお互いに頼り合っ てきた二人にしか分からない、簡単には割り切ることのできない様々な想いが入り混じる。目を潤ませ謝ることしかできないチャーリ ーに、リズは「やめて」と一蹴する。チャーリーの心音を聞き、看護師としての役目を終えると、たまらずリズは「ひどい人。また私をこん な目に」と声を震わせながら堰を切ったようにチャーリーへ思いをぶちまける。

家族を捨てる選択しかしなかった自身を悔やみ、さらに恋人アランを失ったことが引き金となり心と体を制御できなくなってしまったチャーリー。唯一の最愛の人だったアランと家族であることを認められず、最期の姿を見ることができなかったという辛い事実も明かされる。チャーリーとリズ、それぞれの哀しみの深さは計り知れない。

ブレンダンはアカデミー賞の受賞スピーチで、「鯨が深い水の中でここまで泳げたのは、才能あふれるホン・チャウのおかげ」と、リズを演じたホン・チャウへ特別な感謝を伝えていたが、このシーンからもブレンダンとホンの役柄そのままに互いを高め合って撮影に挑んだ強い絆が伺える。父娘の物語にとどまら ず、登場人物たちのアンサンブルが大きく動けないチャーリーの内面の豊かさとエモーショナルな姿を躍動的にみせてくれる。人生に悲観するだけでは決して終わらない結末を、ぜひ劇場で見届けてほしい。

『ザ・ホエール』はTOHOシネマズ シャンテほか全国公開中

『ザ・ホエール』© 2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

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