【2026年11月6日(金)~7日(土)公開の海外映画5選】
🎞️『ヴェリティ/真実』
交通事故で身体の自由を失った人気作家《ヴェリティ》。残された“原稿”に綴られていたのは命がけの警告か、それとも罠か――
仕事にも人生にも行き詰まっている売れない作家ローウェン・アシュリー(ダコタ・ジョンソン)のもとへ、突然、驚くようなオファーが届く。それは交通事故で生死を彷徨う人気作家ヴェリティ・クロフォード(アン・ハサウェイ)のためのゴーストライター業だった。
なぜ自分が選ばれたのか疑問を持ちながらも、またとないチャンスを引き受けるべく、ローウェンは人里離れたクロフォード家の邸宅へと移り住む。次第にヴェリティの夫ジェレミー(ジョシュ・ハートネット)と親密な関係になっていくローウェンだったが、ある日ヴェリティが書いたと思われる不気味な原稿を発見してしまう。そこには、夫との性愛や子供たちへの激しい感情、そして自らにまつわる衝撃の告白が記されていた――
クロフォード家に一体何があったのか?
善悪の境界線が揺らぐ中、やがてローウェンは闇深い真実に辿り着く……。
公式サイト
🎞️『ちっぽけな僕の、おおきな世界』
脳性まひを抱える20歳の青年リウ・チュンホー(ジャクソン・イー)は、身体の障害や周囲の偏見、世間体からチュンホーの自由を奪う母の身勝手な愛情に向き合いながら、自分らしい人生を模索している。一方、祖母のスーチュン(ダイアナ・リン)だけは彼を「障害のある孫」ではなく、一人の普通の青年として接し、社会へ踏み出す勇気を与え続けてきた。
そんな中、若い女性ヤーヤとの出会いや新たな経験を通して、チュンホーの心には少しずつ変化が芽生えていく。家族との葛藤、祖母の夢、そして自分自身の未来――。忘れられないひと夏が、チュンホーの人生を大きく動かしていく。
主演は、デレク・ツァン監督『少年の君』、チャン・イーモウ監督『満江紅 / マンジャンホン』、そしてビー・ガン監督最新作『Resurrection』(カンヌ特別賞受賞)と、常に注目を集めるジャクソン・イー(中国名イー・ヤンチェンシー)。作品ごとに徹底した役づくりで知られる彼が、本作では脳性まひの青年を演じるために肉体と精神の両面から役に挑み、その圧倒的な憑依演技は中国国内でも高く評価された。中国三大映画賞の二つ、中国電影金鶏賞と大衆電影百花賞主演男優賞を史上最年少で制覇、2027年に発表予定の最後の大賞華表賞での受賞にも期待が高まっている。
公式サイト
🎞️『ブルネロ 静かなる先見者』
農村で育ったブルネロ・クチネリは、父が工場で尊厳を踏みにじられるような扱いを受ける姿を見た経験から「人間の尊厳ある働き方」を求め、1978年に小さなニット工房を立ち上げる。ニュートラルな色合いが主流だったカシミヤに鮮やかな色彩を取り入れるという革新的なアプローチを導入し、〈ブルネロ クチネリ〉は世界有数のラグジュアリーブランドとして知られる存在へと成長していく。成功ののち、彼が選んだのは拡大ではなく、人間の尊厳と美を祝福することだった。その結実となるのが中世の村ソロメオの再生である。荒れ果てていた建物を丁寧に修復し、劇場や図書館建設をはじめ、葡萄畑やオリーブ畑を含めた公園を造園。文化とクラフツマンシップ、自然、そして働く人々の営みが調和する村へと育て上げていった。こうした取り組みにより、ソロメオは 文化・環境・経済再生のモデルとして国際的にも注目されるようになる。
「夢は、勇気をもって育てるとき、人の運命を導く真の力となる」
アカデミー賞®受賞監督ジュゼッペ・トルナトーレは、証言・アーカイブ映像・再現ドラマを重ね合わせ、この人生を静謐な叙事詩として描く。職人の姿、カシミヤの質感、染色の深まり――そのすべてが“倫理の美学”と“人間の尊厳”を照らし出す。オプラ・ウィンフリー、パトリック・デンプシー、リード・ホフマンら多彩な証言者が登場。現代社会において、クチネリは“人間主義的経営”と“森羅万象との調和”を掲げ、企業が社会に果たし得る役割についての新たな視点を提示する。本作は、単なるファッションドキュメンタリーにとどまらず、より人間性を大切にする働き方や生き方について観客に思索を促す作品となっている。ひとりの人生の軌跡が、村を、そして世界の価値観を静かに照らしていく。人はどう働き、どう生きるべきか――その問いが観客の胸にそっと立ち上がる。
公式サイト
🎞️『マルセル&ムッシュ・パニョル』
1956年パリ。フランスの国民的作家マルセル・パニョルは雑誌連載の執筆を依頼され、最初の一行を書き始めると、少年時代の自分が突然現れる。筆が進むにつれ、プロヴァンスやパリの思い出、演劇界や映画界での活躍など、鮮やかに蘇る記憶の数々。やがて、二人で自らの人生を振り返る、事実に基づく物語。
フランスで100万人突破の大ヒットを記録した『ベルヴィル・ランデブー』や、フランスの喜劇王ジャック・タチの遺稿を脚色した『イリュージョニスト』などで、アカデミー賞®︎にノミネートされたアニメーション界の巨匠シルヴァン・ショメ。15年振りの長編アニメーション映画となる待望の最新作は、フランスの小説家・劇作家・映画監督マルセル・パニョルの生涯を映画化した『マルセル&ムッシュ・パニョル』。カンヌ国際映画祭やアヌシー国際アニメーション映画祭に正式出品され、リアルとファンタジーが融合した、心に沁みるノスタルジック・アニメーション。
公式サイト
🎞️『済州島 声たち』
済州島の南東に位置する表善(ピョソン)面・兎山(トサン)里。この村では毎年、旧暦11月18日に多くの法事が行われる。1948年12月18日から19日、150人以上の若者たちが砂浜で銃殺された日だ。唯一の生存者であるキム・ウンスンは、事件のことを決して語らずに生きてきた。
当時7歳だったキム・ヨンヨル。父は木を伐採する作業に呼び出されたまま二度と帰ることはなかった。17歳だったホン・スンゴンは、一緒に寝ていた祖母を殺され、自身も7か所刺されたものの生き延びた。父母を失い、目の前で姉を殺害されたコ・ジョンジャは、16歳で一家の大黒柱となり、祖母や弟、妹の面倒を見てきた。
4・3生存者の聞き取りを長年続けてきたチョ・ジョンヒは、兎山(トサン)と咸徳(ハムドク)で起きた2つの事件をとおし、公式に記録されていない女性の被害に迫っていく。
1947年3月1日から54年9月21日までの7年7か月にわたり、済州島の島民が“赤狩り”と称して弾圧され、推定2万5千人から3万人が命を落としたとされる「済州4・3」事件。犠牲者の2割を占めた女性たちの被害は積極的に語られることはなく、その証言が可視化されるようになったのは2019年になってからだった。本ドキュメンタリーは、献身的な4・3研究者の聞き取り作業に同行し、生き残った4人の女性たちの証言を軸に、長く闇に覆われてきた女性たちの苦難の道のりと、そこから浮かび上がる恐るべき2つの事件に迫る。