長年多くのファンから愛されている、いしいしんじによる小説「トリツカレ男」(新潮文庫刊)がついに映画化。原作小説を元にミュージカルアニメーションとなった映画 『トリツカレ男』 が全国公開中だ。
昨年11月7日に公開されてから約5か月が経った今も、熱いファンの支持を受けながら、まだまだ上映が続いている本作が、このたびフランス・アヌシーにて、6月21日~6月27日(現地時間)にかけて開催される世界最大規模にして最古の国際アニメーション映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2026」の長編公式コンペティション部門のひとつである【コントルシャン部門】に正式選出された。
せつなく眩しい、まじりけなしのラブ・ストーリー
何かに夢中になると、他のことは一切見えなくなってしまうことから、周囲に“トリツカレ男”と呼ばれている主人公・ジュゼッペの声を佐野晶哉(Aぇ! group)、ジュゼッペが恋に落ちるヒロイン・ペチカの声を上白石萌歌が担当。ジュゼッペの頼れる相棒、ジュゼッペとペチカの仲を取り持つために奔走するハツカネズミのシエロを演じたのは俳優・柿澤勇人。 さらに脇を固める登場人物には、山本高広(ツイスト親分)、川田紳司(サルサ親分)、水樹奈々(ペチカの母)、森川智之(タタン)ら豪華声優陣が集結。主題歌を務めるAwesome City Clubが劇中歌も制作し、ミュージカル作品として絶賛の声が相次いでいる。
1960年にフランス・アヌシーにて創設され、60年以上の歴史を誇る「アヌシー国際アニメーション映画祭」は、クロアチアの「ザグレブ国際アニメーション映画祭」、カナダの「オタワ国際アニメーション映画祭」と並び、国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)公認の世界三大アニメーション映画祭の一つ。1998年以降は毎年開催され、長編・短編・TV作品など幅広い部門で構成され、世界中のアニメーション関係者が集う国際的なイベントとして知られている。本作が選出された【コントルシャン部門】は2018年に新設(2019年より本格始動)された長編公式コンペティション部門の一つであり、監督の独自性や表現力を重視し、多様な技法と国際色豊かな作品が集まる、作家性の高いカテゴリー。アヌシーの公式長編コンペティション(Cristal賞)とは別軸で評価される部門であり、新たな才能や挑戦的な表現に焦点を当てたセクションとして位置づけられている。日本のアニメーションも近年では『映画 えんとつ町のプペル』(21)や『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(24)などが選出されており、注目の部門となっている。
はるかな憧れの舞台であったアヌシー映画祭に参加させていただき光栄に思います。『トリツカレ男』は人が人を想うことの素晴らしさを描いたシンプルで力強い物語です。おとぎ話のような温かい世界を個性的で独創的なスタッフ、キャストと共に作り上げることができました。長編コントルシャン部門は独創性や挑戦的な作品を評価する部門だそうで、まことに『トリツカレ男』のジュゼッペにふさわしい舞台だと思います。熱いメッセージを送ってくださった日本の観客の皆様の情熱も映画祭選出の一翼になったはずで、今改めて映画に関わられたすべての方に感謝申し上げます。まだまだ彼の物語は続きそうですね。
(監督・髙橋渉)
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『トリツカレ男』は絶賛上映中