名作『ジョーズ』の恐怖は今も「海から人を追い出している」のか?公開から50年目の真実と根強い誤解の理由
祝!映画『ジョーズ』公開50周年
映画『JAWS/ジョーズ』が2025年に公開50周年を迎え、世界各地で記念イベントが催されたり、世代を超えた再評価の動きが広がっている。1975年に公開された『ジョーズ』は、言わずもがなスティーヴン・スピルバーグ監督による初期の代表作であり、映画史における“サマー・ブロックバスター(意訳:夏休み超大作)”の先駆けとして知られている。
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そのタイトルを知らない者はいないであろう『ジョーズ』は、アニマルパニック~スリラー映画でありながら、映画産業、海洋生態系、文化的記憶に深く影響を与え続けている超名作。50年経った今も、その「恐怖」と「魅力」は私たちの中に生き続けている。
というわけで映画『ジョーズ』について、アナタが知らないかも知れない最新情報ざざっとご紹介。暑い夏には潮風と血の匂いが漂ってくる本作を観て、ゾゾゾ……と涼んでみてはいかが? そして生き物としてのサメの生態を教えてくれるドキュメンタリー番組もTV放送中なので、ぜひ併せてチェックしよう。
『JAWS/ジョーズ』©1975 UNIVERSAL STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.
🎬️ 映画史に与えた影響
当時としては異例の409館同時公開と大規模な宣伝戦略により初週で790万ドルの興行収入を記録した『ジョーズ』は、その後のハリウッド映画の興行スタイルに大きな影響を与えた。また、ジョン・ウィリアムズによる“2音だけ”のテーマ曲は、映画音楽史に残る名作として語り継がれている。
🦈 「サメ」のイメージの変化
『ジョーズ』がサメを“冷酷な殺し屋”として描いたことで、一般の人々に強い恐怖心を植え付けたと言われている。その結果、サメの乱獲や誤解が広がり、海洋生態系への影響も懸念されるようになった。近年では、科学者や環境活動家が「サメは本来人間を襲う存在ではない」と啓発を進めており、映画の影響を再考する動きもある。
🌊 マサチューセッツ州での記念活動
映画のロケ地でもある米マサチューセッツ州のマーサズ・ヴィニヤードでは、物語の舞台となった<ジョーズ・ブリッジ>でのイベントや、コンサート、犬の仮装大会などを開催。また、映画に登場した船<オルカ号>のレプリカを教育・研究目的で復元するプロジェクトも進行中で、海洋保護活動に活用される予定だという。
🏊♂️ ルイス・ピューによる記念スイム
環境活動家であり長距離スイマーのルイス・ピュー氏は、サメに対する誤解を解くため、映画公開50周年に合わせてマーサズ・ヴィニヤード島を泳いで一周するという挑戦を行った。水温約8度の中、12日間かけて約100kmを泳ぎ切り、「サメと和解すべき時だ」と訴えたそうだ。
📺 メディアでの再評価とドキュメンタリー
米TV局<NBC>ではスピルバーグ自身によるイントロ付きで映画を再放送し、<ナショナル・ジオグラフィック>ではドキュメンタリー作品を放映(※ディズニープラスにて「独占!『ジョーズ』50周年:スピルバーグが語る伝説の裏側」のタイトルで7月11日[金]より配信)。映画の技術的・文化的価値を再評価する内容となっている。
📒🖊️ 大学での教育的活用
米コロラド大学では、『ジョーズ』が映画学の入門授業で教材として使われており、映画史や社会的影響を学ぶ上で重要な作品とされている。
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