渋谷にある映画ファンの隠れ家!デヴィッド・リンチのコーヒー薫る「CAFE:MONOCHROME」(1/3)

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ライター:BANGER!!! 編集部
渋谷にある映画ファンの隠れ家!デヴィッド・リンチのコーヒー薫る「CAFE:MONOCHROME」(1/3)
『ツイン・ピークス The Return』で再び世界に衝撃を与えたデヴィッド・リンチ監督がプロデュースしたコーヒーを飲めるカフェがあるって、ご存知でしたか? 東京・渋谷にある「CAFE:MONOCHROME」オーナー・川村誠さんに、根掘り葉掘りお店の由来やコンセプトを伺いました。Damn Fine Cup of Coffee!!

D・リンチ好きが高じてカフェをオープン! 徐々に評判が広まって……

デヴィッド・リンチプロデュースのコーヒーやチェリーパイ

どうぞ、リンチ監督がブレンドした“デヴィッド・リンチ・コーヒー”です。コロラド州から取り寄せていて、今のところ置いているのはうちだけだと思います。インドネシアと中央アメリカ産の豆を掛け合わせて作っているそうです。リンチは相当なコーヒー好きらしくて、コーヒー周りのグッズを作ったりしています。

―それで『ツイン・ピークス』の主人公・クーパー捜査官もコーヒーが好きだったんでしょうか。

それもあるみたいですね。

―「CAFE:MONOCHROME」ではどんなメニューを提供されていますか。

リンチプロデュースのコーヒー以外ですと、ニューヨーク近代美術館(MoMA)出身のデザイナーのピーター・ヒューイット が 2003年に創設したプレミアムティーブランド”ティーフォルテ” という紅茶を提供しています。それと、映画監督フランシス・フォード・コッポラが自身のワイナリーで造り上げたカリフォルニアワインがあります。フードで定番で出しているのはチェリーパイです。リンチが手がけたテレビドラマの『ツイン・ピークス』で出てきたチェリーパイをモチーフにしています。ドリンクとスイーツが基本メニューで、今は新作映画とコラボすることが多くなったので、定番のもの以外はその都度メニューを変えています。

―以前、提供されていたキューブリック監督の代表作『シャイニング』ケーキもすごい“映え”ていますよね。

あれも皆さんビジュアルにビックリされて、「どんな味か食べてみよう」という感じの方が多かったです。『シャイニング』の舞台オーバールックホテルに登場する印象的な柄のカーペットをモチーフにしています。定番で出しているものではないのですが、とても評判が良かったです。

スタンリー・キューブリック監督『シャイニング』をモチーフにしたケーキ※現在は、定番メニューとしては提供していません。

―店内の内装にもすごくこだわられていますね。

「CAFE:MONOCHROME(カフェ:モノクローム)」っていう名前からしてそうなんですけど、モノトーンにはこだわりたいなっていうのと、あとは建築士さんも相当な映画好きで、すごく気が合って。一級建築士の玉上貴人さんという方で、羽田空港の近未来的な喫煙室など作られた方です。日本人には珍しいセンスを持った方で、サイトを見て一目惚れしてオファーしました。もう大きなプロジェクトしかやってらっしゃらなかったんで、最初は「いやー、ちょっと無理だと思うんですけど……」みたいな感じで話を持っていったら「それ面白いね」って言ってくれて、ノリノリでやっていただけたんです。

一級建築士・玉上貴人さんがデザインを手がけた「CAFE:MONOCHROME」内装

よく「入りづらい店」と言われるんですが全然そんなことないですから!(笑)

―お店をやりたいと思ったきっかけは?

音楽が好きな方ってフェスで集まったりできると思うんですが、映画が好きな方って意外と自己完結してることが多いのかなって。僕自身、リンチが好きとは言っても周りの人とリンチの話で盛り上がることはほぼないので(笑)。みなさん好きな部分が違うので「あそこに行ったらそういう話ができるかも」っていう空間があるといいなあっていうところから。
そうしたら、かなり濃いリンチファンが来てくださって。とにかく詳しい方が多くて、そこからいろんな企画を始めて……かなり幅広くいろんな方に来ていただいてます。

ただ、お店がビルの2階でわかりづらかったり、シンプルな内装なのでバーみたいに見えちゃうらしく「最初、入りづらいですよね」って言われたことがあります(笑)。店員もみんなクールだろう、みたいなイメージを持たれるようです……。

―しかもデヴィッド・リンチをコンセプトにしてると……。

「リンチの作品を観てから行かなきゃ」みたいな。全然そんなことないですよ!(笑)

「CAFE:MONOCHROME」外観。ビルの2階に店舗を構える。

―外国から来られるお客さんも?

イギリス、カナダ、ドイツ……結構いろんな国のリンチファンに知っていただけています。常連さんで、ロケ地を巡る「ツイン・ピークス・ツアー」に行かれた方がいて、そこでロシア人の方と一緒に回っていたらしいんですが「CAFE:MONOCHROMEって知ってるか?」って聞かれたって(笑)。

―こういうコンセプトのお店が他国にもあるんでしょうか?

ドイツに“ブラックロッジ”の赤い部屋を再現したカフェがあるらしいんですけど、住所非公開で。他はあまり聞かないですね。こういう感じではないですけど、『ツイン・ピークス』の中に出てきた“RR(ダブルアール)ダイナー”(米国ワシントン州のTwede’s Cafe)ではグッズとかを売っているらしいです。みなさん聖地として行かれたりするんですけど。

日本では、宮城県の松島に「Cafe&Bar LYNCH」というお店があって、そこは多分うちより前からやってらっしゃるのかな。ちなみに、「CAFE:MONOCHROME」は2015年にオープンしました。

―スタッフさんはどういった方々すか?

募集時に「好きな映画・音楽・アート」を書いてもらい、その中から気が合いそうな人に入ってもらうっていう感じで(笑)。だいたい大学で映画を勉強してる子とか、フリーターでも映画館にかなり通っている子とか、ミュージシャンとか。そういう、ちょっと面白い子たちに入ってもらってますね。あと、デヴィッド・リンチが嫌いな子はいないですね(笑)。一応そこはみんな押さえてるってことで、それぞれちょっとベクトルが違います。

―お店をやっていて良かったなと思うことは?

そうですね、スタッフの子たちと交流するのが楽しいとかもありますけど、やっぱりお客さまですね。楽しんでいただけているのが分かると嬉しいというか。「ここはもう憩いの場だからさ」みたいな感じで言ってもらえると、すごく嬉しいです。「ここに来れば誰かと話せるし」って言ってくださる方もいますし、黙々と一人で作業されてる方もいらっしゃるんですけど、いろいろな使い方をしてもらえているので、そういう意味では良かったかなって感じています。

次回は、無類のデヴィッド・リンチ好きと知られる「CAFE:MONOCHROME」オーナーの川村さんが、学生時代に衝撃を受けたというリンチ作品との出会いや、20代前半でゼネコンから、現在の本業である映画・音楽関係の映像ディレターへと踏み出したキッカケ、「CAFE:MONOCHROME」立ち上げ時のエピソードなどをご紹介します。

好きなことに突き進む!デヴィッド・リンチと映画と音楽を愛する「CAFE:MONOCHROME」店主ってどんな人?(2/3)

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