“怖い映画”がアツい!爆選3作!! 悪魔崇拝、多重人格……狂気のサイコ・スリラー

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ライター:BANGER!!! 編集部
“怖い映画”がアツい!爆選3作!! 悪魔崇拝、多重人格……狂気のサイコ・スリラー
『スプリット』©2016 Universal Studios. All Rights Reserved.

怪優マカヴォイの本領発揮! 超多重人格スリラー『スプリット』

ご存知『シックス・センス』(1999年)などの傑作スリラーを世に送り出してきたM・ナイト・シャマラン監督による、超多重人格スリラーが『スプリット』(2017年)だ。シャマラン監督といえば(2010年の『エアベンダー』などの珍作を除けば)、ブルース・ウィリス主演の不死身パパ映画『アンブレイカブル』(2000年)や、繊細すぎる骨を持つサミュエル・L・ジャクソンの『ミスター・ガラス』(2018年)といった近作も高評価を得ているが、まさに『スプリット』はその2作に連なるシャマラン三部作の一遍なのである。

『スプリット』
Blu-ray:1,886円+税/DVD:1,429円+税
発売・販売元 NBCユニバーサル・エンターテイメント
※2020年3月の情報です

そんな『スプリット』の見どころは、やはり23もの人格を持つ青年ケヴィン役のジェームズ・マカヴォイが見せる怪演だろう。さすがに人格多すぎだろ! と突っ込みたくなるほどキャラ変するケヴィンは、なんと人格によって性格だけでなく体格や能力まで変わるという予想以上にヤバい男。そんなチートな輩に拉致監禁された少女の一人を演じるのは、個性的な美貌と確かな演技力で注目を集める若手女優アニャ・テイラー=ジョイだ。

『スプリット』©2016 Universal Studios. All Rights Reserved.

外界には助けを求められない絶望的な状況下で、少女たちは23の人格との心理戦を繰り広げるが、実は24番目の人格“ビースト”が超やっかいな奴だった……! という、もう難易度が高すぎてパニック症状が出そうなお話だが、頭を丸めたマカヴォイの百面相演技のおかげで一切ダレることがないからスゴい。

『スプリット』©2016 Universal Studios. All Rights Reserved.

なお他作品との関係性については、ぜひ杉山すぴ豊氏の解説記事で、シャマラン流アメコミ・ヒーローものとしての楽しみどころをチェックしていただきたい。まだ本作ではウィリスもサミュLもチラ見せ止まりだが、壮大なシャマラン・サーガの一部として鑑賞することで、また違った楽しみが味わえるはずだ。

嘘つきは誰だ!? 意外すぎるネタバラシに背筋が凍る『リグレッション』

イーサン・ホークとエマ・ワトソンという、好きな人にはたまらないであろう共演が実現したのが、実話ベースという謳い文句も驚きの心理スリラー『リグレッション』(2015年)。本作は、1980~90年代にかけてアメリカで大問題に発展した“悪魔崇拝者による生贄儀式”の噂を基に、ある刑事と被害者女性の交流と驚くべき真実を描いた衝撃作だ。

『リグレッション』
発売元・販売元:ポニーキャニオン
価格:DVD¥3,800+税、Blu-ray¥4,700+税
©2015 Mod Entertainment Mod Producciones Himenoptero Regresion Canada Inc Telefonia Studios Regression A.I.E

捜査対象に感情移入しがちな刑事ブルースを演じるイーサンと、父親からの虐待を訴える少女アンジェラを演じるエマの鬼気迫る演技が、観る者を心理的にジリジリと追い詰めてくる本作。恐ろしい形相のモンスターや目を覆いたくなるようなスプラッタ描写があるわけではないのだが、いったい誰が真実を語っているのか分からなくなるところに恐怖が凝縮されていて、主人公ブルースの視点すら「もしかして妄想なのでは?」と穿ってしまう構成が見事である。

『リグレッション』©2015 Mod Entertainment Mod Producciones Himenoptero Regresion Canada Inc Telefonia Studios Regression A.I.E

超人的な能力を持っているような人物もいっさい出てこないが、すべての謎が解けるラストのおぞましさと絶望的な結末は、清廉なイメージのエマ・ワトソンあってこその後味の悪さ。ビジュアル的なショックや派手な演出に頼らずとも、ここまで背筋をゾワゾワさせることができるのだ、という心理スリラー映画のお手本のような1本だ。

結局いちばんタチが悪いのは人間! A24製作『イット・カムズ・アット・ナイト』

ごく普通の人々の“狂気”を描くという意味では、いま大注目の映画会社A24製作作品『イット・カムズ・アット・ナイト』(2017年)が、もっとも真に迫っていると言えるだろう。タイトルだけ見ると『IT/イット』シリーズ(2017~2019年)の便乗作品かな? なんて勘違いしそうだが、実際には“見えないもの”の恐怖を巧みに操ることで、精神的にジリジリと追い詰めてくるタイプのスリラーである。

『イット・カムズ・アット・ナイト』
価格:¥1,143+税
発売・販売元:ギャガ

本作は、未知の病原菌によって人類が滅亡の危機に瀕しているというディストピア設定ではあるものの、詳細が描かれることはない。その代わり冒頭から、感染した身内を殺して遺体を燃やすというショッキングな描写があり、森の中でひっそり暮らしている主人公一家の「絶対に感染しないぞ!」という“本気度”を刷り込んでくる。さらに、森に逃げてきたもう一組の家族とのつばぜり合いに精神をすり減らされるという、つまり人間同士の猜疑心や極限状況での暴力性などを突きつけてくる映画なのだ。

『イット・カムズ・アット・ナイト』© 2017 A24 Distribution,LLC

主演は、いま絶好調のジョエル・エドガートン(製作も兼任)。監督は、同じくA24作品『WAVES/ウェイブス』(2020年4月10日公開予定)の監督を務めている新鋭トレイ・エドワード・シュルツ。そしてプロデューサーは、低予算ながら大ヒットを記録したホラー映画『イット・フォローズ』(2014年)やスニーカーを軸に少年の成長を描いた『キックス』(2016年)などを手掛けてきたデヴィッド・カプランだ。

『イット・カムズ・アット・ナイト』© 2017 A24 Distribution,LLC

そんな期待の若手クリエイターたちによって生み出された本作は、キャストの豪華さや制作費に影響されない独立系製作・配給会社の気概を感じさせる快作である。ちなみに後味はめちゃくちゃ悪いのだが、これみよがしなところが一切ない超あっさりなラストカットも、その容赦ない突き放しっぷりにゾッとさせられるのだった……。

『スプリット』『リグレッション』『イット・カムズ・アット・ナイト』はCS映画専門チャンネル ムービープラス「特集:狂気のサイコ・スリラー」で2020年3~4月放送

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