批評家スコア『トップガン』超え！「地上版」なんて言わせない？“本物”も絶賛する『F1®／エフワン』の魅力

“伝説の続編”と、完全オリジナルの最新スポーツ映画

もちろん批評家や映画ファンの間では、両作を比較することに異論もある。『～マーヴェリック』は偉大な1作目（1986年）の続編であり、作品自体の魅力に加えて“ノスタルジー”という強力な武器も持っていた。それに対し『F1®／エフワン』は完全オリジナル作品であり、観客の予備知識に頼らずゼロから世界観を構築しているという点で、そもそも単純な比較はフェアではないとも言える。

『F1/エフワン』© 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.

現役F1®ドライバーのリアム・ローソンも本作を「地上版トップガン」と評しつつ、“あくまで映画としてのエンタメ性を重視すべき”と表明している。さらに彼は「戦闘機パイロットが『トップガン』を観たときに違和感を覚えるように、F1®関係者も細部にツッコミを入れたくなると思うけれど、それでも映画としては素晴らしい」と述べている。

本作は批評家の評価も概ね好意的で、辛口で知られる＜Rotten Tomatoes＞では87％という批評家スコアを記録しており、これはオリジナルの『トップガン』を上回っている。とはいえ『～マーヴェリック』は96％を叩き出しており、このあたりは“レジェンド作品の続編という強みが出たと言えるだろうか（※日本のマーケットにおいて続編は必ずしもアドバンテージとはならないが）。

『F1/エフワン』© 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.

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現役レーサーを招聘！ F1®のリアルと映画的誇張の好バランス

コシンスキー監督はF1®のリアリティを損なうことなく映画的な興奮を最大化するため、現役最強レーサーの一人ルイス・ハミルトンを招聘し、リアルなドライバーの視点を積極的に取り入れた。実際、F1®の関係者からは「細部に違和感はあるものの全体的に素晴らしい」と評されており、これは『トップガン』が現実世界のパイロットに影響を与え続けていることを想起させる。

 

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F1を“個人競技”ではなく“チームスポーツ”として描き、ピットクルーやエンジニアの役割にまで光を当てることで、単なるスピード勝負にとどまらない人間ドラマに仕上げてみせたコシンスキー監督。これらの観点から映画『F1®／エフワン』は、部分的に『トップガン』シリーズの精神を受け継ぎつつも、F1®という過酷な舞台における独自のドラマとスリルを描いた作品と言いこともできるだろう。

ジョセフ・コシンスキー監督 『F1／エフワン』© 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.

ともあれ、ベテラン選手の復活、才能あふれる若手との対立や葛藤、そして極限のスピードの中で交錯する人間模様――。それらを映画館の大スクリーンと迫力の音響で体感することこそ、本作の醍醐味ではないだろうか。

映画『F1®／エフワン』は6月27日（金）より全国公開

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