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トム・ホランドが撮影の裏側やキャストとの関係を語る『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』「この映画はトニー・スタークへのラブレター」

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ライター:#小西未来
トム・ホランドが撮影の裏側やキャストとの関係を語る『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』「この映画はトニー・スタークへのラブレター」
Tom Holland © HFPA

MCUファン注目の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』!

前科多数の“うっかりネタバレ大王”ことトム・ホランド=ピーター・パーカーのインタビューをお届けします!!

※注意:本記事は『アベンジャーズ/エンドゲーム』の結末の一部に触れています。

「これまで出演したなかで、もっとも誇りに思っている作品なんだ」

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は、トム・ホランド版スパイダーマン/ピーター・パーカーを主人公にした単独映画『スパイダーマン:ホームカミング』の待望の続編である。同時に、10年以上にわたって描かれたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)22作品の総決算として制作された『アベンジャーズ/エンドゲーム』の直後を舞台にした注目作でもある。

世界はトニー・スタークの尊い犠牲によって救われたものの、その大きすぎる喪失は高校生のピーター・パーカーにどんな変化をもたらすのか? 3代目スパイダーマンとして活躍する英若手俳優トム・ホランドに、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の見どころを聞いた。

Tom Holland © HFPA

―早いもので、今回でピーター・パーカー役を演じるのは5回目になりますね。

信じられないよね。この役に決まったのを昨日のことのように感じているよ。実はこれまで出演したなかで、本作を何よりも誇りに思っているんだ。ぼくにとってはいちばん難しかったし、このキャラクターは今まででもっともリスクが大きかった。観客のみんながどう反応するのか、とても楽しみ。この映画の展開にきっと驚くと思うよ。

―いちばん難しかった、というのは?

まず、期待値がとてつもなく高い。『エンドゲーム』の次に公開されるMCU作品で、ルッソ兄弟監督の仕事にみんなが圧倒されることは分かっていたから、ぼくらにとっては前作よりずっとハードルが高い。同時に、この映画でピーター・パーカーが精神的に体験することは、とてもドラマティックだ。その経験を経てピーターは、ぼく自身よりもずっと成熟する(笑)。

―(笑)。

だからこの映画でスパイダーマンを演じるときは、背伸びをしなくてはいけなかったんだ。

―なるほど。

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さらに、肉体的な挑戦もあった。今回、ぼくらはスタントで限界に挑んだ。とくにヴェネチアでの撮影ではマスクをつけていなかったので、スタントの9割は自分でこなした。棒から橋に飛び移ったり、棒の上を飛び移ったり、ビルの上から飛び降りたり。とてもクレイジーで、あちこちぶつけて痣だらけになったけれど、おかげでなかなかいい仕上がりになった。自分をトム・クルーズと比較するつもりはないけれど、かなり満足しているよ。

―トム・クルーズのようにケガはしませんでしたか?

足も痛めたけど、幸い骨折はしなくて済んだよ(笑)。

「この映画は“トニー・スタークへのラブレター”と言えるかもしれない」

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』

―本作は『エンドゲーム』の直後が舞台ということですが、ピーター・パーカーはどんな精神状態にあるのでしょうか?

本作でピーターは、大きな喪失と向き合うことになる。この展開自体は『スパイダーマン』シリーズでは珍しいことじゃない。トビー(・マグワイア)の映画でも、アンドリュー(・ガーフィールド)の映画でもベンおじさんが亡くなる。ぼくらの映画ではベンおじさんじゃなくて、トニー・スタークが犠牲となる。ただし、これまでのベンおじさんと違って、ロバート・ダウニー・Jrが演じたアイアンマンは世界中のみんなが深い繋がりを感じているから、その扱いにはもっと注意を払う必要があったんだ。
ぼくはロバート・ダウニー・Jrを友達として、恩師として愛するようになった。だから、現場で彼の不在を悲しむのに演技は必要なかった。トニー・スタークはピーターにとってあまりにも大きな存在であり、だからこそとてもエモーショナルだ。この映画は、ある種、“トニー・スタークに対するラブレター”と言えるかもしれない。

―ジェイク・ギレンホール演じるミステリオはどのような役割を果たすのですか?

ミステリオは、ピーターの新たな師匠のような存在になる。そして、あっという間に友情を育むんだ。実は脚本の初稿では、2人はぶつかり合うという設定だった。でも、ジェイクとぼくがあっという間に仲良しになって、即興をやると、いつも笑いが起きるようになった。その様子を見たプロデューサーや監督が「だったら2人を親友にしてしまおう」と設定変更してくれたんだ。とても楽しい関係になっているよ。

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It has begun #spidermanfarfromhome

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―MJ役のゼンデイヤは前作では新人でしたが、『グレイテスト・ショーマン』(2017年)をはじめ大活躍しています。

彼女が成功するのは疑いようがなかった。実は前作のオーディションでも、彼女が部屋を出た直後に(プロデューサーの)エイミー・パスカルが言ったんだ。「私たちのMJを見つけたわ」ってね。で、ぼくは「最高!」と答えた。一緒に仕事をしてみてわかったのは、多彩な才能の持ち主だということ。一緒にいると楽しいし、とても明るくてエネルギッシュだ。この点はMJ役とゼンデイヤ本人との最大の違いだね。『グレイテスト・ショーマン』もそうだし、主演ドラマ『Euphoria(原題)』(2019年)も圧巻だ。実際にはお酒も煙草もやらないのに、ドラッグ依存症の女性を見事に演じている。彼女はとてつもない女優になると思うよ。

インタビュアー:小西未来

CS映画専門チャンネルムービープラス「ゴールデンウィーク映画祭 スーパーヒット大集合!」にて2022年5月放送

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『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』

恩師トニー・スタークが他界したショックから立ち直れないピーター・パーカーは、夏休みに学校の友人たちとヨーロッパ旅行に出かけることになる。旅先で、S.H.I.E.L.D.元長官ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)によって、ミステリオことクエンティン・ベック(ジェイク・ギレンホール)に引き合わされる。かくして2人は炎や水などを操る謎のクリーチャーと戦うことになる。

制作年: 2019
監督:
出演: