「ゲーム映画」の黒歴史
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が大ヒットしている。
先日観賞したが、マリオの世界観はもちろん、全ての時代を押さえていて、俺の世代としては“たぬきマリオ”が活躍したり、ディディーコングのカメオ出演なども嬉しかった。
世界観を追求するあまり、城に行くまでに何回コンティニューしなければならないのかってくらいルートが複雑なピーチ城、『マッドマックス』より無法状態のスターロード(マリオ役のクリス・プラット)には爆笑したが、ボロボロになりながらも、本当は苦手(!?)なキノコをムリヤリ口に突っ込んでは立ち上がるマリオの姿は、胸に迫るものがあった。
その一方で、長らく黒歴史扱いされてきた作品がある。1993年の実写マリオ映画、『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』だ。
令和の時代感覚で見ても攻めすぎなヘアスタイルのデニス・ホッパー演じるクッパを筆頭に、原作からかけ離れたビジュアル。「リアルタイムアタック(クリア速度競技)に挑戦してみたぞ!」と言わんばかりに強引に進むストーリー。そして“公開が『ジュラシック・パーク』と同時期”という悲運すぎる背景も重なり、興行収入的にも大失敗だった。
しかし、公開当時8歳だった俺としては、この場を借りて全力でこの作品を庇いたい。
すごい映画だったんだ! ここはどうか俺を信じてくれ!!
ということで、以下にいくつか見どころを記しておく。
『スーパー・マリオ 魔界帝国の女神』字幕版/地上波吹替版
6500万年前、巨大隕石の落下によって恐竜世界と人間世界が引き裂かれた。絶滅したと思われていた恐竜は地下で進化し、独自の世界を作り上げていた――。そして現代のニューヨーク。ブルックリンで配管工を営むマリオとルイージの兄弟は、地下の下水路で化石発掘を行うデイジーと知り合う。
監督:ロッキー・モートン アナベル・ヤンケル
出演:ボブ・ホスキンス ジョン・レグイザモ
デニス・ホッパー サマンサ・マシス
制作年: | 1993 |
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CS映画専門チャンネル ムービープラスで2023年8月放送