ジャームッシュ meets ゾンビ「僕はホラーやロメロが大好きなんだ」【カンヌ映画祭】

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ライター:まつかわゆま
ジャームッシュ meets ゾンビ「僕はホラーやロメロが大好きなんだ」【カンヌ映画祭】
『The Dead Don’t Die(原題)』ジム・ジャームッシュ監督
オープニングを飾ったジム・ジャームッシュ監督の『The Dead Don’t Die(原題)』の記者会見には、監督のジム・ジャームッシュを始め、2人のプロデューサーと共に、ビル・マーレイ、ティルダ・スウィントン、クロエ・セヴィニー、セレーナ・ゴメスのキャスト陣が登場した。

ジャームッシュのホラー映画愛が炸裂!

『The Dead Don’t Die』記者会見

ジャームッシュとゾンビ。意外な取り合わせだなぁと思いつつ、いやいや、ジャームッシュはヴァンパイア映画も作っているではないかと思い出す。会見でも、ジャームッシュはホラー愛を語るのだった。

「子供の頃から好きだったんだよね、モンスター・ホラー。ユニバーサル・ホラーのファンだったんだ。特にドラキュラが好きだった。その後でポストモダンのホラーも見るようになって、(ジョージ・A・)ロメロとか、(ダリオ・)アルジェントとか、コンテンポラリー・ホラーとして(ジョン・)カーペンターとか観るようになった。それから、ゾンビ物にもハマるようになったんだな。」

ジャームッシュは続けて、ゾンビ映画のパイオニアのジョージ・A・ロメロについて熱い想いを語る。

「ロメロのゾンビ映画がすごかったのは、それまでモンスターというものは社会の外からやってくるものだったのを、それは社会の中にいるしかも一種の被害者としてモンスターになってしまうという考えを持ち込んだことだね。今回は、ロメロに沢山のレファレンスを貰ったよ。社会のメタファーであることと同時に神話でもあるというところなどをね。ただし、この作品はホラー・コメディとして作ったので、ロメロのようにブラッド・フィルム、スプラッターの血まみれ表現にならないようにはした。バランスが大事なんだ。それで、ゾンビをやっつけると血ではなくて灰が出るようにした。ゾンビは葬られて「Ashe to Ashe」になっているはずなんだから(笑)」

ジム・ジャームッシュ監督

とぼけた、そしてからりとしたユーモアをまとったゾンビ映画。小さな町の小さな警察署の3人の警察官が、ゾンビだらけになっていく町で、サァ、どうする!? それにしても、彼らはなぜ「ソレ」がゾンビだとわかるのか。そんな「ホラー映画のお約束」を逆手にとって笑わせてしまう、「メタ・ゾンビ」になっているあたりに観客は爆笑するだろう。

2020年春にTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開

文・まつかわゆま

【BANGER!!!×MoviePlus】第72回カンヌ映画祭特集

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『The Dead Don’t Die(原題)』

アメリカの田舎町センターヴィル。3人だけの警察署で働くロバートソン保安官とピーターソン保安官代理は、いつもの他愛のない住人のトラブルの対応に追われていたが、突如、街にゾンビが出現し、思わぬ事態に巻き込まれていく…。

制作年: 2019
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