乃木坂46・与田祐希が「運命の出会い」を掴む!? プラモ女子ドラマ『量産型リコ』監督のアベラヒデノブ&企画・原案の畑中翔太と鼎談インタビュー

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ライター:加賀谷 健
乃木坂46・与田祐希が「運命の出会い」を掴む!? プラモ女子ドラマ『量産型リコ』監督のアベラヒデノブ&企画・原案の畑中翔太と鼎談インタビュー
与田祐希

乃木坂46・与田祐希の主演ドラマ『量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-』(テレビ東京系)が、毎週木曜日深夜0時30分から放送中だ。

イベント会社に勤務する“普通女子”小向璃子が、プラモデルに出会ったことから“プラモ女子”として成長していく様子を描いた本作。プラモデルについて詳しく知らない人でも広く楽しめ、未知のプラモ世界が開かれること必至である。

そこで今回は、主演の与田さん、『お耳に合いましたら。』(2021年)などこれまでもユニークなテレビ東京ドラマ作品を手掛け、企画・原案・脚本を担当した畑中翔太さん、アベラヒデノブ監督の三人にインタビューを敢行。プラモデルへの愛着や、実際にプラモデルとの出会いを通じて育まれた現場の雰囲気について聞いた。

アベラヒデノブ 与田祐希 畑中翔太

「テーマは“ホビー・ヒューマンドラマ”」

―畑中さんは、多くのテレビ東京ドラマをプロデュースされてきました。本作の企画の立ち上がりから教えてください。

畑中翔太(以下、畑中):今回、テレビ東京さんと「プラモデル×深夜ドラマ」で新たな作品を作ろうとなった時、単純にプラモデルを作るだけのドラマにはしたくないと思いました。そこでまず、“ホビー・ヒューマンドラマ”というものをテーマに置きました。プラモデルを通じて主人公が成長し、一歩だけ前に進めるようなストーリーです。

プラモデルを作って、毎回、主人公や周りの仲間の人生がちょっとだけ組立つ。そういう意味で、サブタイトルである「人生組み立て記」がこのドラマのコアテーマとなっています。そこから璃子を取り巻く社会の有り様を考え、彼女のキャラを深めていく中で、「量産型」がテーマだなと。説教臭くは言いたくなかったので、ドラマのタイトルだけに入れて、後は璃子のキャラクターに託しました。

©「量産型リコ」製作委員会

―与田さんは、脚本を読んだ時の印象はいかがでしたか?

与田祐希(以下、与田):脚本の段階でほっこりして、現場に入ってより面白いと感じました。それぞれの役柄を他の役者さんたちが演じるのを見たら、想像以上にクセが強かったんです。璃子が基本的に平熱キャラなぶん、まわりには愛くるしいキャラクターが多くて。とくに望月歩さんが演じる会社の後輩の真司には驚きました(笑)。

与田祐希

「このシズル感は、とてつもなく新しいものになると確信」

―女優としての与田さんが、ドラマ初主演作『最愛のひと〜The other side of 日本沈没〜』(2021年、Paravi)に続いての主演作となる本作で、一体どんな表情をされるのか、非常に楽しみでした。与田さんが仰るように、平熱であり、“量産型”と言われる璃子をどんな人物だと思いますか?

与田:第1話の冒頭を見ると、部署のみんなで話しているのに一人だけ動物の写真に意識が向いています。そんな璃子の何気ない様子が、少し感じが悪く見えてしまうかと思い、監督に相談しました。すると監督も同じ意見だったんです。お芝居の経験がたくさんあるわけではないので、主演が務まるのか不安もありましたが、役づくりの細かい部分を相談させていただける空気感がありました。

与田祐希

―監督はどんなところに着眼しましたか?

アベラヒデノブ監督(以下、アベラ):撮影に入る前に、与田さんがプラモデルを作る練習をする機会があったんです。様々なアングルから撮り方を考えていたんですが、プラモデルの“距離感”が興味深いと思いました。ミクロレンズで寄った時には思わず、「なんじゃこれ!」と驚きましたね。

当たり前ですが、寄りでは小さい部品が画面上に大写しになります。それで距離感がバグってしまい、プラモデルを組み立てる様子が、壮大な景色として映せるのではないかと興奮しました。与田さんが黙々とプラモデルを作っている姿をカメラで覗いた時、この“シズル感”は、とてつもなく新しいものになると確信しました。

©「量産型リコ」製作委員会 ©創通・サンライズ

畑中:初めのプラモデルの練習会で、与田さんがプラモデルを黙々と作る姿を見て、与田さんは時間を忘れて何かに没入できるタイプなんだと思いました。実際の撮影現場でも、その場で撮影のための作業として作るだけなのか、これをちゃんと完成まで作り上げようと思って作るのかでは、映像の見え方が全く違ってくると思うんです。

与田:プラモデルを作るのは初めてでしたが、休憩が必要ないくらい集中していました。プラモデルに愛着が湧いてしまい、撮影で作り直すのが辛かったです(笑)。

与田祐希

「プラモデルによって子どもに還っていました」

―畑中さんは「静岡市プラモデル化計画」を手掛けられていましたね。プラモデルには、やはり愛着があったんですか?

畑中:誰もが大抵、小学生くらいで一度プラモデル作りを通っていますよね。プラモデルの箱を開けるときって本当にワクワクするんです。どんな中身なんだろう? とか、どんなパーツなんだろう? って。毎話、田中要次さん扮する<ホビーショップ 矢島模型店>の店主やっさんがプラモの箱を開けるときに言う「ご開帳ー!」というセリフは、そんなプラモの箱を開けたときのワクワクを象徴しています

©「量産型リコ」製作委員会

アベラ:そうなんです。小学生の頃に、車のプラモデルに挑戦したことがありました。ところが接着剤が必要な段階で頓挫してしまって。プラモデルに関しては挫折が早かったタイプですが、改めてその魅力に気がついています。全話撮影後に頂いた大きなプラモデルを、いま少しずつ作っています。今日は右足だけ作ろう、というように(笑)。

与田:いま作ったら“リコロス”になりそうだなと思って、私はまだ作っていません。ここぞ! というタイミングで作ろうと思っているんですが、ちょっとずつ作る作戦いいですね!

与田祐希

アベラ:すごく時間が掛かるんですが、右足内部骨格を作り上げたところです。その内部骨格の右足だけに物凄く愛着があって……。

畑中:(笑)。プラモデルは大人になっても楽しめるものだなと思います。毎日様々な情報に溢れているいまの時代、何か1つに集中する時間ってあまりないですよね。その意味でもプラモデルづくりは、ドラマで璃子がゾーンに入り込むように1つのことに集中できるいい時間だと思います

アベラ:撮影スタッフがクランクアップ後に、美術用のニッパーなどを持って帰っていました。撮影で疲れた後なのに、夜店に集う子どもたちのように賑やかに取り合っていました。与田さん演じる璃子を見て、スタッフもプラモデルに愛着を持ったんです。プラモデルによって子どもに還っていましたね。

©「量産型リコ」製作委員会 ©TAMIYA

「半ば強制的に好きになっていくと、その魅力が分かってくる」

―「きっかけを探す時、“好き”はすでに走り出している」。第2話で、赤いスポーツカーを完成させた璃子に、やっさん(田中要次)が放った名言です。何かを知りたいと思うことが“好き”のきっかけではあると思うのですが、そもそもにおいてきっかけを探すことすらできないことのほうが多いのかもしれません。この名言以前に、きっかけを掴むためには、どんなことを心掛けるべきでしょうか?

与田:壮大なテーマですね。

アベラ:いいですね、哲学的ですね。例えば、監督としての僕は今まで、ミステリーやファンタジーを手掛けたことがありません。もし、自分があまり触れてきていないジャンルを振られた時、それがきっかけを探すことに繋がるかもしれない。第2話で璃子は、仕事を通じて全く好きではないスポーツカーを好きになるきっかけを探したんです。その方法としてプラモデルがありました。それまで苦手と思っていたものを、好きになるきっかけとして見る。“きっかけを探すスタンス”で見るんです。

©「量産型リコ」製作委員会 ©TAMIYA

―与田さんはいかがですか?

与田:運命との巡り合わせです。

アベラ:運命との巡り合わせ! それは興味深いですね。

与田:自分から動き出すというよりは、いかに出会いを大切にできるか、だと思います。それをキャッチできるか、ちゃんと向き合えるか。監督が仰るように、大変な中にも楽しさを見つけると、得るものが全く違うと思います。それを思わせてくれたのが、『リコ』の現場でした。

与田祐希

―この先、璃子は様々な出会いで自分を改良し、生まれ変わっていくわけですね。

アベラ:璃子もきっと、ささいなことの中にも楽しいことを見つけようとします。

与田:偶然が多いとも思います。探そうとしても、なかなか出会えないものなのかなって。

畑中:確かに。璃子はプラモデルが好きで始めたわけではなくて、仕事で偶然にもプラモに出会いました。半ば強制的に模型店に行くことになって、そこでキャラの濃い店長に出会う。プラモデル好きでなくても何か通ずるものがあり、徐々にその魅力にハマりながら、璃子の周りの仲間たちも次々にそこに連れられて……。そうやって偶然の出会いから好きが生まれて、その輪がどんどん広がっていくんです。僕が元々いる広告の世界では、例えばCMを作るなら、まずその商品をちゃんと愛さなくてはいけません。半ば強制的に好きになっていくと、その魅力が分かってきます。自分の知っている領域で生きるのは楽しいですが、人生において“未知との出会い”はいいものだと思います。

アベラ:自分が苦手とするものも楽しくできたらいいと思いますね。いま畑中さんが仰っていたパワーワードである「半ば強制的に」が、様々な場面で響くと思います。

アベラヒデノブ 与田祐希 畑中翔太

取材・文:加賀谷健

ヘアメイク:江原理乃
スタイリスト:菅野悠
衣装クレジット:
ワンピース:merry jenny その他:スタイリスト私物

『量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-』はテレビ東京系にて毎週木曜深夜0時30分より放送中

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『量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-』

性格、容姿、好きなもの、センスや価値観などあらゆるものが平均的なタイプの人間・小向璃子(こむかいりこ)。イベント企画会社に勤め、会社の中でも“のほほん部署”と言われているイベント3部に所属している璃子は、ある日同僚から言われた「量産型の人間」という言葉に自問自答してしまう。そんな時、ふと町で見つけた模型店が気になり入ってみると、“量産型”と書かれたTVアニメシリーズ『機動戦士ガンダム』の「ザク」に目が止まり、堅物店主に勧められるままに初めてのプラモデル作りに挑戦することに。璃子は徐々にプラモデルの魅力に惹かれ、それが自分自身を見つめ直すきっかけになっていく……。

監督:アベラヒデノブ
企画・プロデュース:畑中翔太
脚本:マンボウやしろ ゴージャス村上

出演:与田祐希
   藤井夏恋 望月歩 与座よしあき 中島歩
   前田旺志郎 石川恵里加 マギー 森下能幸
   田中要次

制作年: 2022

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