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鋭い風刺か、時代遅れの“差別芸”か?『アリ・G』20年ぶりの映画に3万6000通の「上映中止」求める声

鋭い風刺か、時代遅れの“差別芸”か?『アリ・G』20年ぶりの映画に3万6000通の「上映中止」求める声
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『ボラット』で一斉を風靡した男が、自身の原点となるキャラクターを蘇らせた。英国では3万6000通の抗議メールが映画館に届いたという。

 

笑いは、いちばん早く古びる。それを承知で、サシャ・バロン・コーエンは“賭け”に出た。

アマゾンMGMが10月23日に公開する『Ali G: Who Iz I?』(原題 ※日本公開・配信未定)。コーエンが1998年に生み出したキャラクター、「アリ・G」の20年以上ぶりの映画だ。

欧米圏の複数メディアによれば、英国でこの作品の上映中止を求める運動が広がっているという。

そもそも何が問題なのか

アリ・Gは、黒人のストリート文化を真似る白人の若者という設定だ。

トレイラー映像だけでも、偽物のドレッドヘアにラスタ帽、「いい加減な父親になりたい」という軽口などなど、つまりは“満載”である。しかし批判する人々は、これを時代遅れの人種差別的な戯画だと見る。

批判は今に始まった話ではない。2000年の時点で、英国の黒人コメディアンたちはこのキャラクターを「人種差別の言い訳」と呼んでいた。作家アフア・ハーシュは今回、「黒人はもうあんな格好をしていない」と書いた。ごもっともである。

 

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上映中止運動の中身

そしてメディア監視サービスのNewsCordが、世界の映画館に上映しないよう求める運動を始めた。登録者に代わって大手チェーンにメールを送る仕組みで、数日のうちに3万6000通を超える依頼があったという。

同団体は、ある映画館チェーンが上映しないと回答したとも発表した。だが報道によると、それは未定の作品についての定型の返信にすぎず、まだ決定は出ていないようだ。

英国映画館協会の代表は、映画館は検閲機関ではないと述べた。審査を通った作品を上映するかどうかは、観客の反応を見て各館が決める、と。

本人は平然、しかし……

コーエンはトレイラー映像のリンクに、挑発的なコメントを添えている。「一つの不適切ジョークでキャリアが終わる時代だから、“安全策”を取ってみた」と。

怒らせることを芸にしてきた男だからして、騒がれるのは計算のうちだろう。ただ、25年前に通じた仕掛けが今も通じるかは、また別の話だ。彼の“決して笑えない”政治的スタンスが明らかになった今では、なおさらである。

※2026年10月8日時点の報道に基づきます。

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