『機動警察パトレイバー EZY』ついに公開!
「ハイパーテクノロジーの急速な発展とともに、あらゆる分野に進出した汎用人間型作業機械、レイバー。しかしそれは、“レイバー犯罪”と呼ばれる新たな社会的脅威をも生み出すことになった」……と始まる前口上も印象的なOVAがリリースされたのが1988年のこと。そして2026年、5月15日(金)より『機動警察パトレイバー EZY File 1』が全国公開中。ファン待望、全アニメ好きが長らく注目してきたシリーズ最新作の第1章だ。
© HEADGEAR ©機動警察パトレイバー EZY製作委員会
全8話・3章構成の『EZY』は、『File 2』が8月14日(金)、『File 3』が2027年3月より劇場公開。併せて「週刊文春エンタ+」は大特集号、「週刊スピリッツ」では原案・漫画版作者ゆうきまさみ氏による32年ぶりとなる新作読切の掲載が告知され、幅広く大きな盛り上がりを見せている。往年のファンや後追い世代のアニメ好き各位には説明不要な基本設定も、公式サイトやSNSで丁寧に解説されているので完全な初見でも『EZY』鑑賞には何ら問題はないだろう(※それでも観ておくとベターなのは初期OVA[アーリーデイズ]だろうか)。
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とはいえ『パト』ファンにとっては海外での評価・認知度向上を含め、もっと広く正しく評価されるべき作品という想いは強く、この機会により広い層に浸透してほしいという期待もある。ということで、そんな『EZY』と過去アニメ作品を超ざっくり比較しつつ、『EZY』登場キャラクターたちに宿っている“『パト』の遺伝子”についても少しだけ考察してみたい。
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『EZY』をより楽しむために予習するもよし、まず『EZY』を鑑賞してから過去シリーズを鑑賞してもよし。観る順序を意識しなくても単体で楽しめてしまうのが『パト』シリーズなので、ひとまず主要キャラクターを把握するところから始めつつ、その世界観にどっぷり浸ってみてはいかがだろう。
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『パトレイバー』&『EZY』超ざっくり比較
『パト』の始まり~メディア展開についてはシリーズ公式サイトの「ABOUT PATLABOR」の頁を参照してもらうとして、まずは「初期OVA」「TVシリーズ」「新OVA」+劇場版で描かれた90年代末から数十年を経て、『EZY』では2030年代が舞台になる。常に“少しだけ未来”を描いてきたシリーズだけに、実際の年月を経過した数年後の日本――インターネットやSNSの隆盛、パンデミックを経た少し先の社会――という設定に自然とリアリティが宿る。
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基本的に『EZY』は初期OVAのコメディ路線を踏襲しており、主人公たちが乗る警察レイバー(98式AV:通称「イングラム」の進化版)もデザインに大きな変更はないものの、警視庁特車二課の各種車両などはミリタリー色が薄まり、少しだけSF風味も。とはいえ腕力自慢な土木作業用レイバーのデカさと怖さがにじみ出る描写、使い方次第で危険な兵器にもなるという側面はしっかり継承している。
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見落としてしまいそうな細部に過去シリーズの影がチラ見えし、印象的な作画オマージュや押井守作品その他色々+αを想起させる演出はニヤリ必至で、思わず声が出るサプライズも。そして既視感のある設定に懐かしさを感じつつ、新たな“ゆうきまさみ作品”としても観られるのが過去の後継作との大きな違いだ。それは出渕裕監督が明かしているとおり、ゆうき漫画のキャラクターの引用によるところが大きい。
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新主人公に、あのお騒がせキャラの遺伝子が…?
過去シリーズと同じく、『EZY File 1』を観れば新・第二小隊の面々の性格がよく分かる。とくに主人公の久我十和には予告映像の時点で、かつてイングラム2号機を操縦していた太田功の遺伝子を感じたファンは少なくないだろう。そして彼女以外にも、ほぼすべてのキャラクターが過去作からの影響を感じさせるのは、ゆうき作品ファンにとって嬉しいポイントだ。
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イングラム1号機を駆る十和は、少年のようだった過去シリーズの主人公・泉野明よりもじゃじゃ馬的キャラで、ミーハーな面もある現代っ子といった印象。その相棒(指揮担当)である天鳥桔平は、ポジション的には過去シリーズの篠原遊馬にあたる。だが、いわば“レイバー業界”側で皮肉屋だった遊馬とは異なり、桔平には“メカ好き・ファン目線”が託されていて、その意味では野明の要素を兼ね備えた人物とも言えるだろうか。
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かたや2号機パイロットの間昭彦は、猪突猛進の太田とは雰囲気からして大きく異なる。そのうえで、かつて太田に振り回されて胃を痛めていた指揮担当・進士幹泰の生真面目さや、第二小隊隊長だった後藤の飄々とした空気感も纏っていて、全体のバランサーという印象。その2号機の指揮担当を務める平田紗季は、いわゆる融通のきかないリアリストだが器用というわけでもないようで、熊耳武緒というよりはやはり進士さん(恐妻家)のほうが近いかもしれない。
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ビジュアル面で旧・第二小隊をもっとも想起させるのが、イングラム1号機キャリア担当の柳井雄太。屈強な肉体は太田ゆずりながら、料理ほか家事全般が得意だったり、大胆なまでの行動力がありながら常識的に振る舞ったりと、ある意味もっとも複雑なキャラクター。そして2号機キャリア担当の柚木八久万は、その長身から温厚な巨人・山崎ひろみの後継と思われるが、なんとなく謎の多い乙女キャラだ。
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また、現・第二小隊隊長の佐伯貴美香は、ボイスキャストを含め『機動警察パトレイバーREBOOT』(2016年)の小隊長を彷彿とさせる人物。さらに特車二課課長の安井鋼太郎はかつてのガミガミ系から一転、のほほん・したたかな後藤隊長っぽい要素が盛り込まれている。
早くも『File 2』情報解禁!『パトレイバー』新章の始まりに乗り遅れるな
上に紹介したキャラ以外にも、かつて榊清太郎~シバシゲオが率いた整備班の現メンバーなど特車二課を取り巻く人々の情報も判明し、『File 2』の予告映像も解禁。すでに『File 1』を鑑賞済みであれば、現時点で明らかになっている情報がより明確になり、期待値もぐんと上昇していることだろう。
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ということで、浅めのファン丸出しで既知の情報や取り留めのない印象論を羅列してしまったが、それも『パト』新章スタートへの喜びと期待があるからこそ。これから2027年にかけて続く新章の幕開けを、ぜひ大スクリーンで目撃してほしい。
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『機動警察パトレイバー EZY File 1』は劇場公開中、『File 2』は8月14日(金)より全国公開、『File 3』は2027年3月公開。
『機動警察パトレイバー EZY File1』
1990年代末、テクノロジーの急速な発展とともに、あらゆる分野に進出した汎用人間型作業機械〈レイバー〉。しかしそれは、レイバー犯罪と呼ばれる新たな社会的脅威をも生み出すことになった。 続発するレイバー犯罪に、警視庁は本庁警備部内に特殊車両二課を創設してこれに対抗した。通称、特車二課パトロールレイバー中隊「パトレイバー」の誕生である。
そして、時は流れ──。
労働人口減少の一途を辿る2030年代の日本は、AI技術による自動化が進んでいた。
かつて最先端技術だった〈レイバー〉は、社会基盤を支える一部として定着。
人が搭乗するスタンドアローン型の〈レイバー〉は、自立型ロボットへの代替が進み、もはや時代遅れとなりつつあった。
だが時代が変わろうとも、特車二課の仕事は変わらない。人と街を守ること。
第二小隊は旧式98式AVイングラムをチューンナップした”AV-98Plus イングラム“とともに、知恵と勇気で新たなテクノロジー犯罪に立ち向かう。
HEADGEAR PRESENTS
監督:出渕 裕/脚本・シリーズ構成:伊藤和典/キャラクター原案:ゆうきまさみ/コスチュームデザイン協力:高田明美・山田章博/キャラクターデザイン・総作画監督:佐藤嵩光/メカニカルデザイン:海老川兼武・渭原敏明/モビリティデザイン:河森正治/ディスプレイデザイン:佐山善則/演出:海宝興蔵/美術:菊地正典・秋山優太/色彩設計:伊藤由紀子/撮影監督:大河内喜夫/編集:仙土真希(REAL-T)/CG監督:森泉仁智/CG制作:GAZEN・J.C.STAFF CG部/音響監督:若林和弘/音響効果:山田香織/音響制作:マジックカプセル/音楽:川井憲次/プロデューサー:真木太郎/共同プロデューサー:町田有也/アニメーションプロデューサー:松倉友二(J.C.STAFF)/アニメーション制作:J.C.STAFF/プロデュース:GENCO/配給:松竹ODS事業室・バンダイナムコフィルムワークス/製作:機動警察パトレイバー EZY製作委員会
声の出演:上坂すみれ、戸谷菊之介、小清水亜美、小林親弘、佐藤せつじ、松村柚芽、林原めぐみ
| 制作年: | 2026 |
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2026年5月15日(金)より全国公開中