2月17日(金)より公開されるポール・ヴァーホーベン監督最新作『ベネデッタ』より、冒頭映像が解禁となった。
奇蹟をおこす少女ベネデッタ
映像では、幼少期から“奇蹟をおこす少女”として地元で有名だったベネデッタの出家前の姿を切り取っている。裕福なカルリーニ家の一人娘・ベネデッタは、家族と修道院に向かう道すがら、持参金目当ての盗賊と思しき男たちに囲まれ、母親の大事なネックレスを奪われてしまう。粗野な男たちに立ち向かう勇敢なベネデッタが、マリアさまに男たちの制裁をお願いすると…天からあるモノが落ちてきて、強奪した男に直撃。ベネデッタの勇気と奇蹟をたたえ、盗賊たちも退却せざるを得なくなるというシーンである。
聖母がなんとも可愛らしい姿で現れたことにほっこりしつつも、いかにもヴァーホーベンらしいお仕置きにクスリと笑ってしまうが、これは偶然なのか、本当に聖母がベネデッタのお願いを聞き入れて現れたのか…。いずれ大人になり、聖女として崇められ権力を手にすることになるベネデッタの片鱗が見られる、重要な幼少期のシーンとなっている。
若くして、いち修道女からトップの修道院長へ
修道院に入ってからも、ベネデッタはマリア像が倒れて下敷きになっても怪我一つせず、マリア様の声やキリストのビジョンを見続け、ついには両手両足に聖痕が現れる。同僚は自作自演を疑うが、これを利用して民衆の心をつかもうとする教会の役人たちにより、ベネデッタは新しい修道院長に祭り上げられることに…。
修道院内で権力の頂点にいたシスター・フェリシタ(シャーロット・ランプリング)は上からの指示に従い、修道院長の印となるロザリオに譲り渡すのだが、胸中は複雑な思いであふれている。彼女の気持ちを知ってか知らずか、無垢な瞳で恍惚の表情を浮かべるベネデッタ。そんな対照的なふたりのシーンを切り取った場面写真も併せて解禁されている。
稀代のレジェンド映画作家 ポール・ヴァーホーベン監督最新作
物議を醸したヴァーホーベンの新作は、17世紀に実在した修道女の裁判記録から着想を得たもの。主人公は幼い頃からキリストのビジョンを見続け、聖痕や奇蹟を起こし民衆から崇められた一方、同性愛の罪で裁判にかけられたベネデッタ・カルリーニ。男性が支配する時代に権力を手にした彼女がおこした奇蹟は本物か、はたまた狂言か。彼女に翻弄される人々を描いた奇想天外セクシュアル・サスペンスが完成した。
『ベネデッタ』は2月17日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開