第68回アカデミー脚本賞を受賞したクライム・サスペンス映画『ユージュアル・サスペクツ』(1995年)。脚本を手がけたクリストファー・マッカリーが、同作のポスターにもなったあの有名なシーンの裏話を語り、超意外な理由で脚本上の問題が改善したと明かした!
本作は、マフィアの麻薬密輸船爆発事件をめぐり、5人の前科者の犯罪計画の顛末を描いた。第68回アカデミー脚本賞を受賞したほか、ケヴィン・スペイシーがアカデミー助演男優賞に輝いた。スペイシーのほかに、ガブリエル・バーン、ベニチオ・デル・トロ、スティーヴン・ボールドウィン、ケヴィン・ポラック、チャズ・パルミンテリらが出演した。
マッカリーは、たびたびTwitterでファンと交流をはかり、丁寧に質問に答えている映画監督として知られる。そしてこのたび、『ユージュアル・サスペクツ』の名シーンの裏話を明かした。とあるファンが“5人の容疑者が並ぶ有名なシーンは本来、冷静に演じる場面だったものの、俳優たちがお互いに笑い合っていたため、その出来の良さを理由に映画に取り入れた”という噂の真相について尋ねると、マッカリーは次のように明かした。
とある俳優の“おなら”のおかげで脚本上の問題が解決‼︎
「正確には、俳優の1人が、あの非常に暑くて狭い場所でおならをしてしまったのです。私はそのアウトテイクを持っています。冷静に演じるように指示されればされるほど、彼らは笑っていました。編集のジョン・オットマンはその価値を認めて、残すことにしました。これで脚本上の大きな問題が解決しました。
私は常に、容疑者たちが絆を深めるシーンを入れるように求められていました。あの並ぶシーンが、絆を感じられるシーンになったのです。」とマッカリーは明かした。
More accurately, one of the actors broke wind in a very hot and confined space (I have the outtakes in which it's audible). The more they were directed to play it straight, the more they laughed. Editor John Ottman saw the value and left it in (thread) https://t.co/IRrcgYyFPK
— Christopher McQuarrie (@chrismcquarrie) May 16, 2021
同作DVDの特典映像では、共演者のポラックが、同シーンでは「デル・トロが12テイク連続でおならをした」と語っており、デル・トロは「誰かはわからないが、誰かがおならをしていた」とコメントしている。
同作以降、マッカリーはジョニー・デップ×アンジェリーナ・ジョリー主演映画『ツーリスト』(2010年)の脚本を手がけ、監督として『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015年)以降の『ミッション:インポッシブル』シリーズなどトム・クルーズとタッグを組んだアクション映画を多く手掛けている。
トム・クルーズ主演最新作『ミッション:インポッシブル7』は、2022年5月全米公開予定だ。日本公開日の発表を待ちたい!
『ユージュアル・サスペクツ』
コカインの取引現場を何者かが襲撃し、密輸船が爆破して大量のコカインと9100万ドルが消えた。警察は唯一の生存者キントの尋問を始める。キントは、事件の黒幕は誰も顔を知らない大物ギャング、ソゼだと語り、彼がキートンら5人のワルを集めて襲撃させたというが……。
制作年: | 1995 |
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