公開は3年後⁉︎ 宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』 鈴木敏夫が製作過程を明かす

公開は3年後⁉︎ 宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』 鈴木敏夫が製作過程を明かす
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スタジオジブリの代表取締役プロデューサー鈴木敏夫氏が、宮崎駿監督にとって7年ぶりの長編アニメーション映画作品『君たちはどう生きるか』の最新情報について、米Entertainment Weekly誌のインタビューで語った。

「『君たちはどう生きるか』は、壮大で幻想的な物語です。」

本作は作家・吉野源三郎の1937年の同名長編小説を基にした作品で、父親の死後、叔父のもとに引っ越してきた少年が精神的な変化を遂げていくというストーリー。

宮崎駿監督は現在79歳。2003年にアカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した『千と千尋の神隠し』をはじめ、数々のジブリ作品を手がけてきた。宮崎駿監督が何年にもわたって引退が近づいていることを示唆。2013年には『風立ちぬ』で第二次世界大戦を舞台にした伝記映画を製作、キャリアの大部分を占めていた壮大なファンタジー映画からジャンルを一転してみせた。作品の公開後、引退を発表したものの撤回し、少なくとももう1本は映画を製作することを決意したと発表している。

鈴木氏は「多くの監督は、キャリアの中で何度も何度も映画を作っていきます。宮崎監督がまた映画を作りたいと言ってきたときには、もう多くのことをやり遂げているのだから、いいアイディアとは思えないと伝えました。過去にやったことをもう一度やるわけにはいかないし、なにか違うことをやらなければならない。そうしたやり取りの中で宮崎監督との間で出てきたアイデアが、今までよりも、もっとたくさんの時間をかけて、もっとお金をかけて映画を作ってみたらいいんじゃないか、というものでした。私たちにとっては新しいアプローチだと思います。」と語った。

世界中のほとんどの映画やテレビの制作を中断させている新型コロナウイルス。スタジオジブリはそこまで影響を受けていないと鈴木氏は語ります。

「私たちはまだすべてを手描きで描いています。1つの映画を完成させるためには、より多くのコマを描くことになり、より多くの絵を描く必要があるので、より多くの時間がかかることになります。『となりのトトロ』(1988年)の制作時は、アニメーターは8人しかおらず、その人数で仕上げるのに8ヶ月かかりました。現在取り組んでいる宮崎監督の作品には60人のアニメーターが関わっていますが、1ヶ月で1分しか作れません。つまり年間で12分しか作れないということになります。実は、この作品の制作にすでに3年かけているので、今のところ36分のみ完成しているということになります。あと3年後には完成させたいと思っています。」と明かしている。

時間と予算をしっかりかけて制作を進めているという『君たちはどう生きるか』は、今から大作の予感が満載。まだまだ完成までには時間がかかりそうだが、今後のリリースから目が離せない!

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