イーロン・マスクのドキュメンタリー映画が全米公開中
『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』(2005年)、『GONZO〜ならず者ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンのすべて〜』(2008年)、『スティーブ・ジョブズ 知られざる男の正体』(2015年)などで知られるアレックス・ギブニー監督の最新作、『MUSK(原題)』が、今月16日より全米公開中だ。
タイトル通り、本作はIT界の億万長者イーロン・マスク氏に迫ったドキュメンタリー映画。輝かしいキャリアを持ちながら何かと物議を醸してきた彼の内面を掘り下げる内容とのことだが、これに真っ先に反発したのが、ほかならぬマスク本人だった。
この投稿をInstagramで見る
すさまじい執念! Xで作品と監督を繰り返し中傷
配給のブリーカー・ストリートは本作について、「世界で最も称賛される「発明家兼起業家」であり、私たちが生きる世界に絶大な影響力を持つイーロン・マスクの伝説の裏側を鋭く探る」と公式サイトで紹介。ギブニー監督は、「綿密な調査と取材を通して、テクノロジー界の巨人イーロン・マスクに関する我々の認識を覆し、いわゆる“先見の明のある天才”が、21世紀版の詐欺師に過ぎないことを明らかにする」とアピールしている。
しかしマスク氏は、まだ鑑賞していなかったであろう早い段階から本作を口撃。X上では作品や監督を標的に、以下のような痛烈な中傷・批判ポストを連発した。
「あいつはクズ野郎」
「詐欺師」
「誠実さゼロ」
「極左の代弁者」
「4時間! 退屈死させる気か?」
「犬のクソより尊敬される価値なし」
「アルミホイルの帽子をかぶった妄想家」
「彼の偽ドキュメンタリー中傷攻撃は完全に失敗」
Alex Gibney is obviously going to make the most convincingly terrible hit piece on me that he can possibly think of.
He’s a douchebag to his core and, in his own words, incredibly biased against me.
— Elon Musk (@elonmusk) September 2, 2026
……見てのとおりマスク氏の怒りを買った影響か、配給側はXやTikTokといった主要SNSで有料広告の掲載を制限・拒否される異例の事態に見舞われた(YouTubeは後に予告編の掲載を承認)。
加えて、映画館にとっては「約4時間」という長尺スクリーン枠の確保が難しく、興行面でのハードルは決して低くない。しかし、マスク本人がSNS上で暴れれば暴れるほど世間の関心は高まり、結果として彼自身の投稿が“最大のプロモーション”として機能する皮肉な現象が起きている。
ネット上での場外乱闘がますます過熱するなか、約4時間におよぶギブニー監督渾身の“告発状”が日本でも公開・配信されるかどうか、ひとまず続報を待ちたい。