ジェームズ・ディーンの映画から71年。脚本を書いたのは、あの映画を撮った監督の孫娘だった――
古典は、ふさわしい役者を得たときにだけ目を覚ます。
Netflixのリミテッドシリーズ『エデンの東』が、9月28日からの週の英語シリーズ部門で世界1位になった。同社の公式発表によれば、視聴数は650万。主演はフローレンス・ピューである。
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「血」の巡り合わせ
原作はジョン・スタインベックが1952年に発表した長編。1955年、エリア・カザン監督がジェームズ・ディーン主演で映画にし、伝説になった。
今回、全7話の脚本を手がけたのはゾーイ・カザン。エリア・カザンの孫娘だ。祖父が描ききれなかった部分に、孫が70年後に挑む。こんな巡り合わせは、狙って作れるものではない。
ピューが演じるのは、物語の闇の中心にいる女キャシー。1955年の映画では脇に置かれた人物を、今回は真ん中に据えた。『ミッドサマー』で泣き叫び、『オッペンハイマー』で男たちを圧倒したあの女優に、これほど似合う役もない。
70年前の原作小説も爆売れ
Netflixによると、ドラマの配信を受けて原作小説が書籍の売り上げ上位に返り咲いた。70年以上前の小説が、である。
映像が本を売り、本がまた映像を呼ぶ。配信の時代に失われたと言われたものが、ここではちゃんと回っている。
同週の顔ぶれは?
同じ部門の2位は、ライアン・マーフィー製作『モンスター』シリーズの第4弾で、実在の事件を扱うリジー・ボーデン編(570万)。映画部門では、ジェイコブ・トレンブレイが爆弾犯を演じる『ユナボマー』が2490万で首位に立った。
犯罪ものが並ぶなかで、文芸大作が頂点を取った。視聴者を見くびってはいけない。いいものを、いい役者で出せば、人は観る。当たり前のことが、今週は数字で示された。