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壊すのをやめて、舞台に戻る。元天才子役の復讐は「引退」から始まる――『妻を引退します』U-NEXT見放題・31日間無料トライアル

壊すのをやめて、舞台に戻る。元天才子役の復讐は「引退」から始まる――『妻を引退します』U-NEXT見放題・31日間無料トライアル
『妻を引退します』©「妻を引退します」製作委員会

※ 本ページはプロモーションを含みます。
掲載日:2026年10月11日(2026年10月11日時点の情報)文=BANGER!!!編集部
※本記事の情報は2026年10月11日時点の情報です。最新情報は公式サイトにてご確認ください。

離婚します、とは言っていない。引退します、と言っている。この題を考えた人は、言葉の選び方を知っている。

引退は、舞台やリングを降りる人間が使う言葉だ。それを「妻」に付ける。すると、妻であることが一つの役だったように聞こえてくる。誰かに求められ、応え続け、拍手はもらえなかった役。『妻を引退します』は、テレビ東京のドラマプレミア23で10月5日に始まった。主演は朝日奈央。U-NEXTでは第1話から最新話までが見放題で、3連休最終日の10月12日(月・祝)は第2話の放送日にあたる。

配信の細かい案内は、BANGER!!!の別の記事に譲る。ここでは一つだけ考えたい。不倫と復讐のドラマがこれだけ並ぶ秋に、なぜこの一本を選ぶのか。

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「壊すまで」の作り手が、今度は降りる話を書いた

原作は赤石真菜のWebtoonで、LINEマンガで配信されている。テレビ東京のリリースは、この作品を『夫の家庭を壊すまで』の原作チームによるものだと紹介している。

『夫の家庭を壊すまで』は2024年に同じテレビ東京でドラマになり、松本まりかが主演した。題のとおり、裏切った夫が隠していたものを、妻が根こそぎ崩しにいく話だった。あれは攻める復讐である。相手の城に乗り込み、柱を一本ずつ抜いていく。

そのチームが、次の題に「引退」を選んだ。壊す、から、降りる、へ。動詞の向きが反対になっている。私はこの転換に、作り手の考えが出ていると思う。相手を潰しても、自分の人生は一行も前に進まない。前作を最後まで観た人なら、あの後味の苦さを覚えているはずだ。今作の主人公が選ぶのは、相手の家庭を壊すことより先に、自分の持ち場を取り返すことらしい。

公式のあらすじを確認しておく。鮎川穂奈未は元天才子役。結婚して芸能の世界を離れ、いまは一児の母になっている。夫の不倫と、娘の事故。この二つをきっかけに、彼女は自分の幸せを守るため、芸能界への復帰を決める。テレビ東京はこれを「復讐エンタメ」と呼んでいる。

復帰が、復讐になる。この等式が成り立つのは、穂奈未がかつて光の当たる場所にいた人だからだ。彼女にとって妻になることは、舞台を降りることと引き換えだった。だから引退するのは妻のほうで、戻る先はカメラの前になる。

朝日奈央でなければならない理由

穂奈未を朝日奈央が演じる。この配役は当て書きに近いと感じた。

朝日奈央は10代でアイドルグループ「アイドリング!!!」の一員として世に出た人だ。グループが終わったあと、彼女が居場所を作ったのはバラエティ番組だった。体を張り、いじられ、笑いに変える。明るい人、という看板で長く仕事をしてきた。

幼いころから人前に立ってきた人間が、いったん光から離れ、もう一度そこへ戻ろうとする。役の輪郭と、演じる人の歩いてきた道が重なる。もちろん役と本人は別物である。ただ、子どものころから「見られる側」にいた人にしか出せない顔があると思う。カメラが回った瞬間に切り替わる表情。笑っているのに目が冷えている瞬間。バラエティで笑顔を仕事にしてきた人が、笑顔を武器として使う役をやる。そこを見たい。

共演には新川優愛(泉舞花)、犬飼貴丈(蓮也)、時任勇気、松田好花、B&ZAIの本髙克樹、山下容莉枝、阪田マサノブ、勝村政信。脚本は神田優、監督は二宮崇ほか、音楽は齋藤優輝。エンディングテーマはyukaDDの「いま光った」で、yukaDDは第1話にカメオ出演もしている。オープニングはhiroの「大丈夫–。」。光った、という過去形の一語が、穂奈未の物語にそのまま掛かっているように聞こえる。

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気が進まない人がいるのは分かっている

不倫と復讐の組み合わせに、もう食傷している人は多いだろう。私もその一人だった。裏切りが発覚し、証拠を集め、相手を追い詰める。型が見えているぶん、数を観るほど感度は鈍る。同じ型を今作に求めるなら、過去の名作で足りる。

もう一つ、きっかけに娘の事故が置かれている点。小さな子どもを育てている人には、設定を読んだだけで胸が塞がるかもしれない。第1話でそれがどう描かれたかを、私はここで具体的に書ける材料を持っていない。気になる人は、公式のあらすじを先に確かめてから再生してほしい。

原作がWebtoonであることも、好みを分ける。縦読みの連載漫画は、毎回の終わりに強い引きを置く作りになりやすい。ドラマもその呼吸を継ぐなら、じっくりした心理劇を好む人には忙しく映るだろう。

それでも推すのは、この復讐の矛先が、相手の破滅より主人公の再起に向いているからだ。夫がどれだけ痛い目に遭うかより、穂奈未がもう一度どこに立つか。観る側の関心がそちらへ移るように、題名の時点で設計されている。復讐ものに疲れた人ほど、違いが分かると思う。

連休最終日の夜に間に合わせる

誰に勧めるか。まず、仕事を手放して家庭に入った経験のある人。あるいは、手放そうか迷っている人。穂奈未が取り戻そうとしているのは、夫の愛情より、自分の名前で呼ばれる場所だ。そこに覚えのある人には、他人事で済まない話になる。

『夫の家庭を壊すまで』を観ていた人にも。同じ作り手が、同じ裏切りという出発点から、別の出口を探している。前作と並べて観ると、動詞一つの違いがどれほど大きいかが見えてくる。

朝日奈央をバラエティでしか知らない人。笑わせる人だと思っていた相手の、笑わない顔を確かめる機会になる。

時間の話をしておく。放送は毎週月曜の23時06分から23時55分。10月5日に第1話が流れ、連休最終日の12日が第2話だ。連休のうちに第1話を観ておけば、月曜の夜には続きに追いつける。祝日の夜、明日からの仕事を思って気が重くなる時間帯に、ちょうど一時間弱の居場所ができる。

U-NEXTでは第1話から最新話までが見放題の対象になっている。月額は2,189円(税込)。初回登録の人は31日間の無料トライアルが使え、期間内に解約すれば料金は発生しない。

妻を引退する、と口に出せる人は多くない。だからドラマの中の誰かに、先に言ってもらう。月曜の夜の楽しみとしては、悪くない。

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※本記事は2026年10月11日時点の情報です。配信状況・料金・配信期間は変更される場合があります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

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