「第78回カンヌ国際映画祭」監督週間オープニング作品『君の見る世界をなぞる』オリジナルアザーポスター3種解禁
「第78回カンヌ国際映画祭」監督週間オープニング作品『君の見る世界をなぞる』が、8月21日(金)より公開。このたび、オリジナルアザーポスター3種が解禁。また、著名人より絶賛コメントが到着した。
現代を生きる16歳のリアルな“いま”
不安定な思春期の心の機敏を柔らかな光に包まれた美しい映像で捉えながら、フランスの教育制度や格差社会、そして戦争といった現代的テーマを内包させた珠玉の青春映画『君の見る世界をなぞる』。監督を務めたのは、『BPM ビート・パー・ミニット』でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞したロバン・カンピヨ。『パリ20区、僕たちのクラス』でパルム・ドールに輝いたローラン・カンテが長年温めてきた企画を、彼の逝去後、盟友であるカンピヨ監督が遺志を受け継ぎ完成させた。
フランス社会派映画の名匠ふたりの視線が交差した本作は、階級社会の断絶や戦争の影、不安と閉塞感が漂う現代を背景に、“自分とは何者か”を探し続ける若者の姿を鮮やかに映し出す。不確かな時代を生きる私たちの胸に、美しくもほろ苦い余韻を残す、青春映画の新たな傑作が誕生した。
主人公エンゾの瑞々しい十代の心の揺らぎを繊細に体現したのは、新人エロワ・ポユ。元競泳選手である彼は、飾らず自然な佇まいがローラン・カンテとロバン・カンピヨの目に留まり、本作で俳優デビューを飾った。周りの世界に馴染めないエンゾを支える両親役には、『シチリアーノ 裏切りの美学』などイタリア映画界を索引する名優ピエルフランチェスコ・ファヴィーノと、『天使が見た夢』でカンヌ国際映画祭最優秀女優賞を獲得したエロディ・ブシェーズ。さらにエンゾが淡い憧れを抱くウクライナからきた労働者ヴラド役には、実際に建築現場で働いていたウクライナ出身のアマチュア俳優マクシム・スリヴィンスキーが起用されている。
『君の見る世界をなぞる』©Les Films de Pierre / Lucky Red / Page 114 / Les Films du Fleuve / France 3 Cinéma / AMI, Alexandre Mattiussi
公開されたビジュアルには、学校になじめず、建築現場で働く16歳のエンゾの姿やどこかうつろな表情、そしてエンゾの教育係を務めるヴラドの憂いを帯びたまなざしが切り取られている。
木漏れ日のような柔らかな光に包み込まれたビジュアルは、エンゾ達の思うようにならない現状への葛藤や、揺れ動く心情をより幻想的に浮かび上がらせている。さらに、南仏の雄大な自然を捉え、青く輝く海と空へとそびえ立つ岩壁を大胆に配した一枚も。ごつごつとした岩肌をなぞるように、エンゾが自らの居場所や自分の輪郭を探る姿と重ね合わせる、象徴的なビジュアルとなっている。
『君の見る世界をなぞる』©Les Films de Pierre / Lucky Red / Page 114 / Les Films du Fleuve / France 3 Cinéma / AMI, Alexandre Mattiussi
『君の見る世界をなぞる』©Les Films de Pierre / Lucky Red / Page 114 / Les Films du Fleuve / France 3 Cinéma / AMI, Alexandre Mattiussi
<コメント>
川和田恵真(映画監督)
人を通して自分を知る、ひと夏の眩い時間だった。
心を通わす美しさも、受け入れられない痛みも、同じくらい大切なのだと感じた。
そして最後に突きつけられた現実の戦争が、深く心に刺さった。
坂口涼太郎(俳優)
どうして人は自分のことを乱暴に扱ってしまうのだろう。
なぜ君は戦争なんかに行かなくてはいけないのだろう。
人は痛いことがわかったあと、ようやく自分を大切にしようと思う。
蝉の声に押し潰されるような夏を過ごすエンゾをなぞりながら、あの夏の自分をなでてあげたくなった。
和田彩花(詩と言葉のアーティスト)
南仏の夏の眩しい太陽に、階級社会における格差、外国人として生きること、戦争に翻弄される人生が晒される。冷酷な現実と思春期の葛藤が深まり、人間関係が複雑に交差していっても、南仏の日光が鋭く差し続けるところにこの物語を自分ごとに捉える瞬間があったように思う。
『君の見る世界をなぞる』は8月21日(金)より全国公開中