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雨音がBGM。雨の日にしっとり浸る「極上のラブストーリー」5選

雨音がBGM。雨の日にしっとり浸る「極上のラブストーリー」5選
画像はイメージです

窓の外から聞こえる、しとしとという雨の音。少しアンニュイになりがちな梅雨の日の午後は、あたたかい飲み物を用意して、おうちで贅沢な映画時間を過ごしてみませんか?

映画の世界において、「雨」はただの天候ではありません。それは二人の距離を急接近させる小道具であり、溢れ出す感情のメタファーでもあります。今回は、美しい雨の風景とともに、じんわりと心に染み渡るラブストーリーを5本選んでみました。雨の日だからこそ、いつもより少しロマンチックな世界に迷い込んでみてください。

雨の日に雨の映画を

どしゃ降りの雨をハッピーに変える、不朽の名作

『雨に唄えば』(1952年)

監督:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
出演:ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナー ほか

【あらすじ】
舞台はサイレント(無声)からトーキー(発声)へと移り変わる激動期のハリウッド。無声映画の大スターであるドンは、映画の変化に伴う周囲のドタバタに巻き込まれていました。そんな中、彼は類稀なる美声と才能を持つ女優の卵・キャシーと出会い、親友のコズモと共に、キャシーを新時代のスターへ担ぎ出そうと奔走しますが……。

【おすすめポイント】
ミュージカル映画の最高峰にして、映画史に燦然と輝くロマンス。タイトルの通り、土砂降りの雨の中でジーン・ケリーが愛の喜びに満ちて歌い踊るシーンは、映画を観たことがない人でも知っているであろう奇跡の名場面です。憂鬱な雨を、一瞬で「最高の祝福」へと変えてしまうステップと多幸感に、観ているこちらの心までカラリと晴れ渡ります。

雨傘が彩る、あまりに美しく切ない悲恋

『シェルブールの雨傘』(1963年)

監督:ジャック・ドゥミ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ニーノ・カステルヌオーヴォ、マルク・ミシェル ほか

【あらすじ】
フランスの港町シェルブール。傘屋の娘ジュヌヴィエーブと、自動車修理工の青年ギイは、深く愛し合い将来を誓い合っていました。しかし、ギイにアルジェリア戦争への召集令状が届いたことで、二人の運命は引き裂かれます。離れ離れになった二人は、時代の荒波に翻弄され……。

【おすすめポイント】
ミシェル・ルグランによる美しいメロディに乗せ、全編のセリフが「歌」だけで進行するという、映画史に類を見ない歌曲形式の傑作です。切ないストーリーとは対照的に、画面を彩るパステルカラーの雨傘やファッションが驚くほど鮮やか。雨の日の憂鬱を、極上のアートへと昇華させてくれます。

濡れた石畳と、気まぐれな恋の行方

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』(2019年)

監督:ウディ・アレン
出演:ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメス ほか

【あらすじ】
大学生カップルのギャツビーとアシュレーは、ロマンチックな週末を過ごすためにニューヨークへやってきます。しかし、アシュレーが映画監督へのインタビューという絶好のチャンスを掴んだことから、二人のデートプランは狂い始めます。彼女が映画界の華やかな大人たちに振り回される一方、一人取り残されたギャツビーは、雨のマンハッタンで偶然再会した元カノの妹チャンと時間を過ごすことになり……。

【おすすめポイント】
ウディ・アレン監督が捉えた、雨のニューヨークがとにかく小粋でキュート。濡れたセントラル・パークやメトロポリタン美術館など、雨だからこそ色香を増す街並みが最高にロマンチックです。ティモシー・シャラメがピアノを弾き語る映画的な一幕も含め、「雨の日だからこそ、運命の歯車が愛おしく狂い出す」、洗練されたビター&スウィートなラブコメディです。

記憶が消えても、雨は静かに二人を繋ぐ

『静かな雨』(2019年)

監督:中川龍太郎
出演:仲野太賀、衛藤美彩、三浦透子 ほか

【あらすじ】
大学の研究室で働く行助は、片足に障害を抱え、いつも静かにゆっくりと歩いています。ある日、彼はたいやき屋を営む女性こよみと出会い、少しずつ心の距離を縮めていきます。しかし、幸せな日々の矢先、こよみは事故に遭い、「新しい記憶が1日しか保てない」という後遺症を負ってしまいます。明日になれば、今日の行助のことも忘れてしまう。それでも行助は、毎朝初めましてから始まる彼女の隣で、共に生きていくことを決意しますが……。

【おすすめポイント】
宮下奈都のデビュー小説を、中川龍太郎監督がどこまでも優しく瑞々しい映像で映画化。大きな悲鳴や劇的な演出はなく、タイトルの通り「静かな雨」が窓の外で降り続くような、穏やかで尊い時間が流れます。仲野太賀の繊細な演技が胸を打ち、観終わったあとは大切な人の手をそっと握りたくなるような、切なくも愛おしい秀作です。

運命を引き裂いた、土砂降りの激情

『きみに読む物語』(2004年)
監督:ニック・カサヴェテス
出演:ライアン・ゴズリング、レイチェル・マクアダムス、ジーナ・ローランズ ほか

【あらすじ】
とある療養施設。初老の男デュークは、過去の記憶をすべて失ってしまった女性のもとへ毎日通い、ある古いノートに書かれたラブストーリーを優しく読み聞かせます。それは1940年代のアメリカ南部、激しい恋に落ちながらも、身分の違いによって無残に引き裂かれた貧しい青年ノアと、富豪の娘アリーの物語で……。

【おすすめポイント】
世界中を涙で濡らした純愛映画の金字塔。本作を語る上で外せないのが、激しい土砂降りの中で二人が本音をぶつけ合い、熱い抱擁とキスを交わすシーンです。激しい雨が二人の激情とシンクロし、映画的なカタルシスは最高潮に。雨の冷たさが、逆に二人の燃え上がるような情熱をこれでもかと際立たせる、ロマンチックの極致のような一本です。

弾けるような雨、切なく彩る雨、すれ違いの雨、静かに寄り添う雨、そして激情の土砂降り――。
映画の中で描かれる雨は、どれも二人だけの特別な時間を彩る美しい背景です。

次の雨の日は、部屋のカーテンを少し閉めて、スクリーンに広がるロマンチックな世界に心を委ねてみませんか? いつもは少し憂鬱なはずの雨音が、愛おしいBGMに聞こえてくるかもしれません。

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