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まるでアクションシーンのようなセクシー描写
“セクハラ”を惹句にしているのは90年代ならではだが、じつはタイトル通り<企業の情報開示>にまつわる(当時としての)ハイテク・コンピューターにまつわる出世バトルがストーリーのメイン。ただし直接的な各種ハラスメント描写は現代に通じるところもあり、大きく社会問題化する以前の時代の作品として興味深く観ることができる。
美麗な映像でじっくり見せるセクシーシーンは数分間にわたってデミ・ムーアとマイケル・ダグラスの吐息が響き渡り、大のオトナがオフィス内でドタンバタンと、まるでアクションシーンのような仕上がり。また企業ビル内の細部まで凝ったセットや小物類、シアトル周辺のカラッとしたロケーションに注目して観ても楽しめる。
『ディスクロージャー』© Warner Bros. Entertainment Inc.
ハイテク描写についてはやや地味だが、巨大なモニターに映るスムースなビデオ通話やVR的な(当時としては)最先端のビジュアルテクノロジーなどは今観ると逆に新鮮。とはいえ物語の要となる出世バトルや、大きな「謎」を最後の最後まで引っ張る構成が大きな見どころ。また、ドナルド・サザーランドら豪華キャストも大企業サスペンスとしての迫力に貢献している。
『ディスクロージャー』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2025年5~6月放送
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