「純粋な日常の中から探す幸せが一番だと思っています」
――ケナとジェインの関係は、どういったものでしょうか?
監督とは、ケナとジェインは決して恋人になれない関係だと話していました。ジェインという人物は、自分のセクシュアリティについてもよくわかっていなくて、それを探している段階なので、恋愛関係にはならない。セクシュアリティを浮き彫りにすることは、この映画のテーマではないので、映画の中では直接描くことはしませんでしたが、それは僕たちの中だけで話していました。ジュインとケナは心を通わすことができる、友人関係であってほしいと話していました。
『ケナは韓国が嫌いで』© 2024 NK CONTENTS AND MOCUSHURA INC. ALL RIGHTS RESERVED.
――最後、ケナは再び旅立ちますが、彼女の選択をどう受け止めましたか?
ケナがまた別の経験をするために去るんだなと思いました。そして、もしケナがまた疲れてしまったら、ジェインのところに戻ってきて、楽しい時間を過ごすと思います。
――映画の中に「幸せは過大評価されている」という台詞がありますが、ジョンヒョクさんが考える「幸せ」について教えてください。
「幸せ」というのは、旅行を通して探す人もいれば、何か刺激的なものを通して探すという人もいると思います。僕自身は、純粋な日常の中から探す幸せというのが一番だと思っています。
『ケナは韓国が嫌いで』© 2024 NK CONTENTS AND MOCUSHURA INC. ALL RIGHTS RESERVED.
――最後に、観客に向けて一言をお願いします。
この映画は、私個人にとっても、過去の大切な思い出と再会させてくれた特別な作品です。大きなテーマの中で、ささやかな感動があります。ケナのまわりには、いろんな縁がある。皆さんには、人生の方向や人生の意味について考えさせてくれる映画として記憶されると良いなと思っています。
『ケナは韓国が嫌いで』は3月7日(金)より全国公開
CS映画専門チャンネル ムービープラス「今月の韓国映画」放送中
『ケナは韓国が嫌いで』
ソウル郊外で両親と妹と共に暮らす28歳のケナ(コ・アソン)。大学を卒業後、金融会社に就職し、片道2時間かけて通勤している。学生時代からの恋人ジミョン(キム・ウギョム)は、「自分が就職したら支える」と言うが、そんなジミョンにケナは苛立ちを隠せない。だが、ケナの母は、裕福な家庭で育ったジミョンとの結婚を待ち望んでいた。一方、ケナが家族と暮らす小さな団地は老朽化が進み、再開発が予定されていたが、母は転居先の家の購入費用もケナに頼ろうとしていた。
ソウルの寒すぎる冬、地獄のような通勤、恋人との不透明な未来、仲は良いけれど息が詰まるような家族との日々ーー。ここでは幸せになれないと思ったケナは、ニュージーランドへの移住を決意する。
監督・脚本:チャン・ゴンジェ『ひと夏のファンタジア』
出演:コ・アソン『グエムル-漢江の怪物-』 チュ・ジョンヒョク「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」
キム・ウギョム イ・サンヒ オ・ミンエ パク・スンヒョン
制作年: | 2024 |
---|
2025年3月7日(金)より全国公開