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“Jホラーの申し子”による「ホラー映画大賞」受賞作!『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』こってり考察

“Jホラーの申し子”による「ホラー映画大賞」受賞作!『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』こってり考察
©︎2025 「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」製作委員会
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「正統派 Jホラー」再誕

Jホラーの巨匠・清水崇が総合プロデューサーを務める『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』が、1月24日(金)より全国公開となる。

本作は2022年に「第2回日本ホラー映画大賞」で大賞を受賞した近藤亮太監督による短編の長編映画化作品。弟の失踪にまつわる一本のビデオテープに閉じ込められた、粗く不穏な映像に心底ぞっとするような真の恐怖を体感できる、ホラーファン待望の“正統派 Jホラー”に仕上がった。

©︎2025 「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」製作委員会

近藤監督は『リング』シリーズの脚本家・高橋洋氏に師事し、同氏の監督作やNetflixドラマ「呪怨:呪いの家」でも助監督を担当。昨年話題のテレビ東京ドラマTXQ FICTION第1弾「イシナガキクエを探しています」に続き、第2弾「飯沼一家に謝罪します」で演出を務めるなど、ホラー界に彗星の如く現れた俊才だ。

メイキングカット
©︎2025 「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」製作委員会

まさにJホラーの全てを体に染み込ませてきた、正統派継承者が作り上げた『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』。主演に若手注目俳優の筆頭・杉田雷麟を迎え、平井亜門、森田想、藤井隆らが主要キャストに名を連ねる。

ということで、Jホラー再興の鍵を握る本作の“恐怖”のポイントを、近年のホラー史を振り返りつつ紐解いていこう。

再び映画界に「Jホラーの時代」が来る?

『ほんとにあった怖い話』『女優霊』『リング』『呪怨』――1990~2000年代に一大ムーブメントを起こたJホラー人気はハリウッドをはじめ世界的に拡散されるも、その影響力は徐々に低下。シーンのトレンドはド派手なスプラッタや猟奇モノ、笑えるホラーコメディ等に傾いていったが、近年は清水崇監督作の『ミンナのウタ』『あのコはだぁれ?』が立て続けにヒットを記録するなど、Jホラーは再び隆盛の兆しを見せている。

中でも注目すべき流れが、新たな才能の発掘を目的とした「日本ホラー映画大賞」の創設だ。大賞受賞者は商業デビューが確約されており、第1回大賞受賞者の下津優太監督作『みなに幸あれ』が公開された際は、その野心的な作風が大きな話題を呼んだ。

そしていよいよ、第2回大賞を受賞した近藤亮太監督の『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』が全国公開。本作は大賞受賞作の同名短編から物語の大筋は変わっていないものの、長編化によってさらに不可解で不気味な空気をまとった作品にブラッシュアップされている。

©︎2025 「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」製作委員会

次ページ:恐怖は1本のビデオテープから始まる
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『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』

「そのビデオテープには映ってはいけないものが映っている……」

敬太(杉田雷麟)は幼い頃、弟・日向が自分と出かけた山で失踪するという過去を持ち、今は失踪した人間を探すボランティア活動を続けていた。そして、ある日突然母から古いビデオテープが送られてくる。それは、日向がいなくなる瞬間を映したビデオテープだった。

霊感を持つ同居人の司(平井亜門)はそのテープに禍々しい雰囲気を感じ、敬太に深入りしないよう助言するが、敬太はずっと自分についてまわる忌まわしい過去を辿るべく動き出す。そんな敬太を記事ネタの対象として追いかけていた新聞記者の美琴(森田想)も帯同し、3人は日向がいなくなった“山”に向かう……。

監督:近藤亮太
脚本:金子鈴幸
総合プロデューサー:清水崇

出演:杉田雷麟 平井亜門 森田想 藤井隆

制作年: 2024