超過激「18禁」ラブシーンから目が離せない!濃厚官能サスペンス『お嬢さん』ほか韓国の名匠作品を厳選放送

超過激「18禁」ラブシーンから目が離せない!濃厚官能サスペンス『お嬢さん』ほか韓国の名匠作品を厳選放送
『お嬢さん』© 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED
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気づけば沼ってる? パク・チャヌク監督作

韓国だけでなく世界で活躍する映画監督パク・チャヌク『別れる決心』が日本で公開された2023年。当時6年ぶりの新作ということで、プロモーション来日時には多くのメディアが取材に訪れ、ファンを招いたティーチインなども開催された。

『別れる決心』© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED

その来日では、どんな質問にも丁寧に答える監督の姿が印象的だった。様々な問いかけに熟慮しながらも、ときに笑いを交え、自身の言葉が足らなかったと感じれば別途しっかりと答える監督。理路整然とした話しぶりと柔らかな物腰に、その場にいた誰もが魅了されていたと思う。

そんなパク・チャヌク監督の代表作といえば、やはり「復讐3部作」が挙げられるだろう。2002年の『復讐者に憐れみを』、翌03年の『オールド・ボーイ』、そして日本でも大ヒットした『親切なクムジャさん』(2005年)だ。日本の漫画原作の『オールド・ボーイ』はのちにハリウッドリメイクもされたが、やはり韓国版を上回ることはなかった。

『親切なクムジャさん』©2005 CJ Entertainment Inc & Moho Film. All rights reserved.

パク・チャヌク監督は2013年に『イノセント・ガーデン』でハリウッドデビューを果たしており、同じくポン・ジュノ監督も『スノーピアサー』で世界進出した、韓国映画にとって記念すべき年となった。そして多くの映画ファンからさらに大きな衝撃をもって迎えられたのが、日本統治時代を舞台にした『お嬢さん』(2016年)だ。

『お嬢さん』© 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED

艶めかしい暴愛と格差シスターフッド『お嬢さん』の衝撃

『お嬢さん』は英ミステリー作家サラ・ウォーターズの小説「荊の城」が原案となっていて、物語の舞台を日本統治下の韓国に置きかえて描かれている。男性陣はハ・ジョンウとチョ・ジヌンという超濃厚級のキャストだが、ティーンモデルから名女優と呼ばれるまでになったキム・ミニは彼らを喰う存在感。エグい倍率のオーディションで選ばれたキム・テリも長編デビューとは思えない熱演を見せ、数々の映画賞を総なめにした。

『お嬢さん』© 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED

そんな『お嬢さん』はメイン人物こそ多くないが、なかなか気を張って鑑賞しないと少し混乱するかもしれない。というのも、各々の思惑と本音が入り混じりながらゴロゴロと組んず解れつでお話が展開していくため、誰が何を目論んでいるのか、もしくは本当に葛藤しているのか、常に翻弄されるのだ。令嬢、メイド、詐欺師、誰もが流暢な日本語を話すなか、やはり韓国語には特別な感情が乗っかっているようにも聴こえて、一瞬も目が離せない。

『お嬢さん』© 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED

本作はR-18指定だけあってセクシーなシーンも山盛りだ。しかし映すべきと判断されたところにヨコシマなエロが介在しないためか、じつは鑑賞後にも18禁という印象はほとんど受けなかったりする。それよりも令嬢・秀子(キム・ミニ)と侍女・スッキ(キム・テリ)の情念たっぷりのシスターフッドというか、諸々の立場を超越していくクライマックスは衝撃的かつ痛快。メンズたちの変態的な可笑しみとの対比も強烈だ。

ということで次ページでは、現在CS放送中のパク・チャヌク監督作をざっと紹介。その場から身動きできなくなるほどの傑作を、ぜひご自宅のTVで鑑賞していただきたい。

『お嬢さん』© 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED

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