祝40周年! ホラー映画の金字塔『ハロウィン』正統続編で殺人鬼マイケル・マイヤーズが再び世界を恐怖に陥れる!

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ライター:杉山すぴ豊
祝40周年! ホラー映画の金字塔『ハロウィン』正統続編で殺人鬼マイケル・マイヤーズが再び世界を恐怖に陥れる!
『ハロウィン』© 2018 UNIVERSAL STUDIOS
ついにブギーマンが帰ってきた! 1978年公開、ジョン・カーペンター監督による傑作ホラー映画『ハロウィン』の正統な続編が主演J・L・カーティスと共に、40年の時を経て登場。しかも監督はコメディ映画ファンからの信頼も厚いデヴィッド・ゴードン・グリーンだ!!

マスクもの殺人鬼映画ブームの立役者、マイケル・マイヤーズ!

『ハロウィン』© 2018 UNIVERSAL STUDIOS
Anything labeled AA68_D is: Ryan Green/Universal Pictures

『ハロウィン』は1978年(日本公開は1979年) に公開されたホラー映画のリメイクですが、物語的にはこのオリジナル版の40年ぶりの続編となっています。78年版以降、7作の続編と2作のリメイク版が作られていますが、これらを“なかったこと”にしての物語になっています。

では78年版を観てないと楽しめないかというと、そんなことは全然なくて、新しい世代に向けたホラー映画に仕上がりました。

この映画で観客を怖がらせるのはマイケル・マイヤーズという殺人鬼。マスクをかぶったホラーキャラです。『ハロウィン』1作目が公開された70~80年代はこの手の殺人鬼映画がブームで、1974年には人の顔の皮を剥いで作ったマスクを被り電動ノコギリで旅人を虐殺するレザーフェイスという怪人が『悪魔のいけにえ』でデビュー。1981年の『13日の金曜日Part2』で仮面の殺人鬼ジェイソンが登場(あの有名なホッケーマスク姿になるのは82年のPart3)。

そしてマスクではないですが、異形の顔のフレディが『エルム街の悪夢』(1984年)に出現。それまでホラー映画のキャラといえばフランケンシュタインの怪物、ミイラ男、狼男、ドラキュラでしたが、この78年版『ハロウィン』の前後から仮面系のスーパー殺人鬼がスクリーンに登場するわけです。

もちろん、この4キャラ以外にもこういう映画は沢山あったのですが、レザーフェイス、マイケル、ジェイソン、フレディの人気はズバ抜けて高く、シリーズ化やリメイクがなされています。

襲う側と襲われる側の因縁がドラマ性を高める

『ハロウィン』© 2018 UNIVERSAL STUDIOS

今回の『ハロウィン』では、40年前に若者たちを虐殺し医療刑務所に収監されていたマイケルが脱走し、かつて事件を起こした町に戻ってきます。彼の狙いは40年前に殺すことができなかったローリーという女性。いみじくも、40年前の虐殺事件が起こった日と同じハロウィンの夜。マイケルはローリーをその手にかけようとします。

この40年前の事件というのが78年の『ハロウィン』で描かれたものです。本作では、かつてそういう事件があった、という形で語られます。

マイケルは怪力を持つ巨漢。そして言葉を発しません(喋れないのではなく、喋らないのです)。ハロウィンの仮装用のマスク=不気味な白マスクを装着して凶行を繰り返します。このマスク姿のときは、彼は不死身であり銃弾でも倒れない。まさにブギーマン(ハロウィンの夜に現れる魔物)なのです。こうしたダーク・ファンタジー的設定が『ハロウィン』をサイコスリラーではなく、スーパーナチュラルなホラーにしています。

実はマイケルは無差別殺人鬼ではなく、その狙いはなぜか(そしてあくまで)ローリーなのです。他の犠牲者はたまたまマイケルが行動を起こすために邪魔だったとか、巻き込まれているだけ。そういう意味では『ターミネーター』(1984年)に似ています。

ターミネーターもひたすらサラ・コナーという女性を殺すためだけに未来から来たアンドロイドでした。そして撃たれても撃退されてもひたすら起き上がり、ストーカーのように追っかけてくる。その怖さ。襲う側と襲われる側に因果関係があることで、ドラマ性が深まります。

めっちゃ怖いホラー映画であり“対トラウマ”映画でもある

『ハロウィン』© 2018 UNIVERSAL STUDIOS

今回の『ハロウィン』はマイケルではなく、歳をとったローリーの物語です。ローリーは「いつかマイケルが自分を殺しに帰ってくる」と確信していて、だからこそ逃げずに、自らの手でマイケルを葬り去ろうと準備している、という驚愕の設定!

ローリー役は78年版でも同じ役を演じた、いまや大女優のジェイミー・リー・カーティス。今回はエグゼクティブ・プロデュサーも務めています。彼女は本作のテーマを“トラウマとの向き合い”と位置付けています。恐ろしい犯罪や事件に巻き込まれた人が、その心の傷を乗り越えて立ち向かっていく映画なのだと。

ホラー映画というのは“怖がる”ために観るものですが、本作は“恐怖をどう克服するか”という異色作なのです。こうしたテーマ性が全米で批評家筋から絶賛されたポイントでしょうか。

とはいえ今回の『ハロウィン』、決して教訓じみた地味な映画ではなく、ホラー映画として十二分に楽しませてくれます。血肉が飛び散るグロいシーンは少ないのですが、暗闇でわっと脅かされる感じというか、そういう緊張感で盛り上げていくタイプの映画です。

マイケルのモンスターぶりも健在。ホラー映画史に(いや映画史に)残る名曲、『ハロウィン』のテーマがちゃんと使われているのもうれしい。78年版のファンも、今まで一度も『ハロウィン』を観たことのないという人にもオススメです。

『サスペリア』のリメイクから始まり『チャイルド・プレイ』や『ペット・セメタリー』など70~80年代のホラー映画が次々とリメイク。またジョーダン・ピール監督の『Us(原題)』や、『アナベル』シリーズ(2014年~)『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』『ゾンビランド』の続編など、話題のホラー映画も目白押し。『ハロウィン』の復活もまた、新たなるホラー映画ブームの幕開けを感じさせますね。

文:杉山すぴ豊

『ハロウィン』は2019年4月12日(金)より全国公開

 

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『ハロウィン』

1978年、ハロウィンの夜。殺人鬼マイケル・マイヤーズが精神病棟を脱走し、多数の犠牲者が出る事件が発生。彼の目的は、一人の女子高生の命だった。すんでのところでマイケルは射殺されるが、死体は忽然と消えていた。人知を超えた怪力、動機不明、感情不明、そして不死身。畏怖の念を込めて人々はこの恐怖の化身を“ブギーマン”と名付けた。
2018年、事件から40年後のハロウィンの夜。“ブギーマン”は、再び現れる!

制作年: 2018
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