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いま明かされる“秘密結社”の真実!『イルミナティ 世界を操る闇の秘密結社』が呼び覚ました幼き日の記憶~ストーリー・オブ・マイ・秘密結社~

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いま明かされる“秘密結社”の真実!『イルミナティ 世界を操る闇の秘密結社』が呼び覚ました幼き日の記憶~ストーリー・オブ・マイ・秘密結社~
『イルミナティ/世界を操る闇の秘密結社』© Praetorian Motion Pictures

あのイルミナティの真相を暴く!? ……おや、誰か来たようだ

突如として各地のイオンシネマを中心に全国で公開され、2020年の映画界10大ニュースの一つとも噂された『UFO真相検証ファイル Part1&2』(2018年、2019年)。この映画についてはBANGER!!!に寄稿したが、映画館の大画面と大音量でWikipediaを見ることができるという、千載一遇の機会だった。その『UFO真相検証ファイル』を配給したTOCANAが、コロナ禍の混乱に乗じて、またとんでもない映画をぶち込んできた。それが『イルミナティ 世界を操る闇の秘密結社』。そう、今度は“イルミナティ”だ!

『イルミナティ/世界を操る闇の秘密結社』© Praetorian Motion Pictures

少しだけ説明すると、イルミナティとは1776年に創設された思想的秘密結社。公には1785年に弾圧を受け解散したとされているが、実はそれ以後も暗躍し、経済・政治・宗教を裏から操ってきた……という見解が根強く存在する。要するに、イルミナティと言えば陰謀論、陰謀論と言えばイルミナティというくらい、とにかく陰謀論でこすられまくってきた鉄板ネタがイルミナティなのだ。

『イルミナティ/世界を操る闇の秘密結社』© Praetorian Motion Pictures

そして『イルミナティ 世界を操る闇の秘密結社』では、そんな謎に包まれたイルミナティの知られざる真実に迫るというのだ。これは色々な意味でヤバそうな匂いがプンプンする。『UFO真相検証ファイル』の件もあるし、果たしてどんな無茶苦茶な陰謀論をぶち上げてくるのか? 不安と期待に包まれながら映画を見た僕は、度肝を抜かれた。

……めちゃくちゃしっかりした映画じゃん! いや、もう真面目。クソ真面目と言っても良い真摯な態度で、イルミナティの歴史と真相に迫っている。とにかく純粋にイルミナティについて詳しくなれる映画だったのだ。えぇ、そっち方面もアリなのかよ……と驚いた。

『イルミナティ/世界を操る闇の秘密結社』© Praetorian Motion Pictures

と、この映画で秘密結社イルミナティの勃興や衰退、儀式について知るにつれ、ひとつ思い出したことがある。僕も、秘密結社を作ったことがあったのだ。

人間は本能的に“秘密結社”や“陰謀”が好き? 幼き日の手づくりロッジに想いを馳せる

小学3年生の頃。学校の保健室の階段の真下、茂みを潜った先に2畳ほどの何も無い小さなスペースを見つけた僕は、そこをロッジ(フリーメイソンの集会所)に決め、一部の選ばれたメンバーを招いて秘密結社を創設した。メンバーは、厳正な審査のもとに(仲の良い奴に)決定した。僕は運動神経が悪くて文化系の極みだったので、体育会系は徹底的に排除した。選民思想である。秘密の合言葉も作り、「ロッジの場所を外部に漏らしてはならない」などの規律をメモ帳に書き記した。茂みをくぐって保健室の下に消えていく奴らを見れば、組織の存在と所在地は誰の目にも明らかだったのだが、意外にも先生にはなかなか見つからなかった。放課後に小さい椅子などを持ち込みロッジを作り上げ、休み時間にはそこに集まる。今思うとマジでなんにも無いのだが、なにか特別なことをしているようで、とにかくワクワクして楽しかった。

そんな生活が始まって数週間たったころ、秘密結社人生に大事件が起きた。ある日、いつものようにロッジに向かうと、中がめちゃくちゃに破壊されていたのだ。一体何が起きたのか……!? 聞き込みをすると、別の秘密結社の存在が明らかになってきた。なんと理科室の階段の下のスペースに、敵対する新たな秘密結社が誕生していたのだ。ロッジの破壊は宣戦布告だったのである。激怒した我々は理科室下のロッジを探し出し、お返しとばかりに破壊。ここに「保健室派 VS 理科室派」の秘密結社戦争が勃発したのだった。

実際のイルミナティも、別の秘密結社と誹謗中傷合戦になったというエピソードが映画にも出てくるが、まさに戦いの歴史は繰り返す……である。この戦争は数日間の長期に渡ったが、幸いなことに相手の秘密結社は自分たちより下級生だったため、上級生の圧力で彼らを取り込むことに成功。こうして我々は、保健室と理科室を支配する一大勢力へと成長したのだ。しかし、この戦争が結社崩壊のきっかけでもあった。この抗争は、あまりにも目立ちすぎたのだ……というか、下級生を泣かせたのがマズかった。ついに校長室への呼び出しが通達された。そう、弾圧である。勢力を増すイルミナティが、バイエルン政府によって弾圧を受けたように、我々も勢力拡大を恐れた学校権力によって弾圧され、解散を余儀なくされたのだ。こうして、マイ秘密結社は平成の闇に消えた。

だが本当に、本当にすべてが終わったのだろうか……? あの保健室の下の空間ではまだ、ごく一部の選ばれた生徒たちが集まって学校内の政治や経済を裏から牛耳っている、ということはないだろうか? この映画を見て、そんな妄想が広がるのを止めることができなくなった。だって今現在も、あの空間に集まる秘密結社が存在しない、という証拠はどこにも無いのだ。

つまり、僕たちは本能的に「秘密結社」が大好きで、「陰謀」も大好物なのである。

『イルミナティ/世界を操る闇の秘密結社』© Praetorian Motion Pictures

文:タカハシヒョウリ

『イルミナティ 世界を操る闇の秘密結社』は2021年2月5日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、シネマカリテほか全国公開

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『イルミナティ 世界を操る闇の秘密結社』

この秘密結社は、いったい誰が、どんな目的で創り、200年以上にわたって世界と人類の歴史にどんな影響を及ぼし、何をしてきたのか? そして今、彼らは何を企んでいるのか? 噂されるように、果たして彼らは本当に悪意と陰謀に満ちた悪魔的な組織なのか? 映画は門外不出の貴重な資料の数々を基に、詳細な調査とイルミナティの正体を知る重要人物たちの証言によって、前人未到の危険領域にまで踏み込んでいく。

制作年: 2019
監督: