【ネタバレ御免】世界的大ヒット!『ヴェノム』リピーターのためのトリビア12選

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ライター:杉山すぴ豊
【ネタバレ御免】世界的大ヒット!『ヴェノム』リピーターのためのトリビア12選
『ヴェノム』© 2018 Sony Pictures Digital Productions Inc. All rights reserved.
日本でも大ヒット中のアメコミ映画『ヴェノム』。そのダークかつコミカルな独特の世界観にハマッた映画ファンにリピート鑑賞をより楽しんでもらうべく、我らがアメコミ先生・杉山すぴ豊氏が知られざるトリビアを披露してくれました!
※この記事は作品のネタバレを含んでいます。未見の方はご注意ください。

『ヴェノム』大ヒット記録更新中!

日本でも大ヒット中の『ヴェノム』ですが、すでにアメリカでは約2億800万ドル(※編集部注:Box Office調べ 11月23日現在)を叩き出しています。アメコミ映画としては『バットマン・ビギンズ』『マイティ・ソー:ダーク・ワールド』『アメイジング・スパイダーマン2』『X-MEN:アポカリプス』らの記録を抜いています。グローバルでも『ジャスティス・リーグ』や『ローガン』を抜いて7億ドルを超えており、まだまだ記録更新中という大ヒット作となりました。

また、スーパーヒーロー映画というのは夏休みかクリスマス商戦にあわせて公開されるのですが、この『ヴェノム』はホラー映画っぽい要素もあるので、ハロウィン・シーズンの10月に全米公開されました。10月公開作としてはオープニング週末興行記録で8025万ドル強で歴代最高! それまでの1位が『ゼロ・グラビティ』の5578万ドル強でしたから、いかにすごいヒットかよくわかります。

この作品、当初は批評家ウケがよくなく心配されたのですが、観客に支持され大ヒットとなりました。僕も個人的になぜ批評家ウケが悪かったのか分からない。実に楽しい、ヒーロー映画の快作です。そんな話題沸騰中の『ヴェノム』、リピーターのためのトリビアをお送りします。

1.あれ?スパイダーマンが出てこない(笑)

もともとヴェノムは、コミックスではスパイダーマンのライバルとしてデビュー。2007年公開の『スパイダーマン3』(監督サム・ライミ、出演トビー・マグワイア)」に、スパイダーマンの悪役として登場しています。このとき演じていたのはトファー・グレイスという役者。しかし今回はヴェノムというキャラの設定だけ借りて、オリジナルのヒーロー映画を作ったので、スパイダーマンは出てこないのです。

なおコミックスでは、スパイダーマンの能力をコピーしているので胸にスパイダーマンのマークを模した白い模様があります。映画『スパイダーマン3』もそういうデザインだったのですが、今回はスパイダーマンとの関連がない設定なので胸にスパイダーマン・マークはないのです。

2.サンフランシスコが舞台の理由

コミックスではスパイダーマンとヴェノムは和解(?)し、スパイダーマンがNYの街を守るのなら、自分はサンフランシスコに行くと移動します。今回の映画はそのサンフランシスコで活躍する“リーサル・プロテクター”というエピソードをベースにしています。

マーベルのヒーローの多くがNYで活躍しているので、珍しい「西海岸系のヒーロー」なのです。なお、今までのアメコミヒーロー映画でサンフランシスコが舞台なのは『ハルク(2003)』『アントマン』、そして『アントマン&ワスプ』以来4作目です。

3.あの美人科学者はキャプテン・アメリカの恋人!

本作で眼鏡の美人科学者ドーラ・スカースを演じているジェニー・スレイトは、私生活ではキャプテン・アメリカを演じているクリス・エヴァンスと付き合っていました(2人は『gifted/ギフテッド』(2017年)という映画で共演)。また、彼女は『『レゴRバットマン ザ・ムービー』でハーレイ・クインの声を演じています。

4.本作はヴェノム30周年記念映画

コミックスではヴェノムは1988年にデビューしました。従って、ヴェノム誕生30周年記念映画ということになります。なお、ヴェノムのデビューについては1988年に発売された「The Amazing Spider-Man」誌 #300号説、#299号説、#298号説とあるのですが、

#298でシンビオートとエディ・ブロックが合体するシーンがチラっと描かれ、
#299でワンカット、ヴェノムの姿がティザー的に登場、
#300で本格的に登場、

となります。

 

『ヴェノム』© 2018 Sony Pictures Digital Productions Inc. All rights reserved.

5.トム・ハーディと2つの“ヴェノム”

本作でエディ・ブロックことヴェノムを演じるトム・ハーディ。トム・ハーディはDCコミック原作のバットマン映画『ダークナイト ライジング』でバットマンの背骨をへし折る凶悪ヴィランのベインを演じています。従ってアメコミ映画出演は2度目です。原作コミックでは、ベインは“ヴェノム”と呼ばれる薬物を飲んで力を得るという設定があるのです。もともとヴェノムは「毒液」みたいな意味です!

6、シーヴェノム

映画では、エディの元カノのアンがシンビオートと融合します。コミックではこのキャラは“シーヴェノム”と呼ばれているのです。なお映画では“シーヴェノム”と名乗るシーンはないのですが、日本語吹替版では“シーヴェノムよ”と言っています。これは本作の日本語版を監修した“杉山すぴ豊”のアイデアです(笑)

アンの日本語吹替は中川翔子さんが担当しています(素晴らしいです!)。アンを演じているのはミシェル・ウィリアムズ。『グレイテスト・ショーマン』ではヒュー“ウルヴァリン”ジャックマンの奥さん役ですが、私生活では『ダークナイト』のジョーカーことヒース・レジャーと婚約していました。

7.ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにヴェノムはいるか?

USJの人気アトラクション「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド」にはヴェノム自体は登場しませんが、ヴェノムっぽい女怪人が出てきます。キャラの名前はスクリーム。原作コミックではライオットと一緒にヴェノムと戦います。

8.トム・ハーディは本当に“一人二役”

ヴェノムはシンビオートとエディが合体して生まれたので、「俺(オレ)たち」と名乗ります。今回、シンビオートの声もトム・ハーディが演じています。撮影前にまずヴェノムのセリフを収録して、エディとヴェノムが会話するシーンでは、先に録音したヴェノムのセリフを流して会話させたそうです。『レジェンド 狂気の美学』での双子を演じた経験が役に立ったそうです!

9.ウディ・ハレルソンがなぜ登場したのか?

エンド・クレジットで、収監中のクリータス・キャサディという赤毛の連続殺人鬼が登場します。コミックスではこのクリータスにシンビオートがとり憑き、“カーネイジ”という恐ろしいキャラクターが生まれます(カーネイジとは“殺戮”という意味です)。赤いヴェノムとも言うべきモンスターです。そのキャラが続編に登場することを意図して、クリータスに「俺がここを出たら大殺戮になる」というセリフを言わせているのです。

クリータスを演じるのはウディ・ハレルソン。『ヴェノム』の監督であるルーベン・フライシャーとは『ゾンビランド』でコンビを組んでいます。しかし、ウディ・ハレルソンはなんといっても殺人鬼の『ナチュラル・ボーン・キラーズ』が有名。それを意識してのキャスティングでしょうか?

10.なぜ宇宙飛行士の名が“ジェイムソン”なのか?

本作で、宇宙からシンビオートを持ってくる宇宙飛行士の名がジェイムソンですが、同名の宇宙飛行士キャラがスパイダーマンのコミックにも、映画『スパイダーマン2』にも登場します。

アニメ版のスパイダーマンではジェイムソンの操縦するスペース・シャトルにシンビオートが付着して地球にやってくる、という展開があり、今回それを意識してジェイムソンというキャラを登場させたのでしょう。

11.この名前に注目!

アンが務めていた弁護士事務所の名前が「Michelinie & McFarlane」。エディが暮らしていたアパートの建物の名前が「Schueller」なのは、前者はコミックでヴェノムの生みの親であるデイビット・ミッチェリニーとトッド・マクファーレン、後者はシンビオートのアイデアを考えついたランディ・シュエラーに由来します。トッド・マクファーレンは『スポーン』のクリエーターとしても有名です。

12.『ヴェノム』のヒットは、ジャレッド・レトを吸血鬼にする?

当然、これだけの大ヒットになったので『ヴェノム』の続編は作られるでしょう。ウディ・ハレルソン演じるカーネイジと戦うのかな?

一方、スパイダーマンの映画化権を持つソニーピクチャーズは、

  1. トム・ホランドの演じるスパイダーマンは、ディズニー/マーベルのアベンジャーズ系映画に登場させ、マーベル・シネマティック・ユニバースとリンクさせる
  2. それとは別にスパイダーマンのアニメ映画を展開(それが『スパイダーマン:スパイダーバース』)
  3. さらに今回の『ヴェノム』のように、スパイダーマンのコミックに登場するキャラを使った独自の映画を作る

としています。

注目すべきは3で、いま“モービウス・ザ・リヴィング・ヴァンパイア”というキャラの映画化が進んでいます。モービウスはスパイダーマンのコミックに登場する吸血鬼ヒーローで、なんとジャレッド・レトが演じる予定です。悪人を喰っちゃうヴェノムと悪人の血を吸うモービウス。すごいことになりそうですね(笑)

なおアメコミは、すべてが“パラレル・ワールド”という便利な設定が使えるので、いまのところ別の世界観で展開している、トム・ホランドのスパイダーマンとトム・ハーディのヴェノムが共闘するかもしれません!

いかがだったでしょうか? もう一度『ヴェノム』を観る時のご参考になれば幸いです。なお僕が監修した、日本語吹替版も是非!(笑)

文:杉山すぴ豊

『ヴェノム』公式サイト

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