「イ・チャンドン監督によって俳優として新しく目覚めた」ユ・アイン、スティーブン・ユァン 映画『バーニング 劇場版』を語るinカンヌ

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ライター:BANGER!!! 編集部
「イ・チャンドン監督によって俳優として新しく目覚めた」ユ・アイン、スティーブン・ユァン 映画『バーニング 劇場版』を語るinカンヌ
村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を、名匠イ・チャンドン監督が大胆なアレンジを加えて映画化した『バーニング 劇場版』が2019年2月1日(金)から公開中! 第71回カンヌ映画祭では現地で高い評価を得て国際批評家連盟賞を獲得した本作から、主演のユ・アイン、スティーブン・ユァン、チョン・ジョンソがインタビューに答えてくれた。

アイン「撮影が進むほどユァンとジョンソの驚く面がたくさん見れた」

『バーニング 劇場版』©2018 PinehouseFilm Co., Ltd. All Rights Reserved

―『バーニング 劇場版』は第71回カンヌ映画祭コンペティション作品にノミネートされました。実際にカンヌ映画祭を訪れた印象は?

チョン・ジョンソ:びっくりしました。とても綺麗で、天気もいいし雰囲気もいい。とても美しい街だと思います。

ユ・アイン:世界的な映画の祝祭の場なので、本当にエネルギーや良い気運にあふれていて、ここに映画『バーニング 劇場版』と一緒に来ることができて、とても光栄です。

スティーブン・ユァン:素晴らしい経験になりました。またカンヌ映画祭に来ることができて嬉しいですし、今回はさらに喜びを感じています。

『バーニング 劇場版』©2018 PinehouseFilm Co., Ltd. All Rights Reserved

―それぞれ映画やドラマの共演などで面識はありましたか? また今回『バーニング 劇場版』で共演された感想を聞かせてください。

スティーブン:ユ・アインのことは、彼が主演した『ワンドゥギ』(2011年)という映画を観て知ったのですが、「この俳優さんは素晴らしいな」と思いました。この映画を観たのはだいぶ昔だったので、ついに彼と共演することができました。『バーニング 劇場版』の撮影でも俳優としての素晴らしさを感じましたし、共演者と絆が芽生え、二人と友人になることもできました。とても稀なことだと思うので、いい共演者に恵まれましたね。

アイン:二人とは『バーニング 劇場版』で初めて会いましたが、スティーブンはキャラクターや人間、(キャラクター)世界への理解がとても深く、自分だけの感覚をもっている人だと思います。まるで二人の人物が運命的な出会いを起こしたように仲良くなって、撮影が進めば進むほど驚く面をたくさん見せてくれたと思います。

ジョンソ:二人との共演は素晴らしい経験でした。映画の撮影の際も、今このインタビューの際にも助けていただいたし、とても気遣っていただきました。

スティーブン「イ・チャンドン監督は博識で、色んな知識を与えてくれた」

『バーニング 劇場版』©2018 PinehouseFilm Co., Ltd. All Rights Reserved

―世界的に活躍されている名匠イ・チャンドンの印象は?

スティーブン:チャンドン監督の作品に出演できて、とても光栄です。映画人としてではなく、ひとりの人間としても、博識でとても尊敬できます。監督と一緒に仕事し、色んなことを学ぶことができとても幸運でした。今回はただ与えられた役を演じるというだけではなく、監督から色んな知識を与えていただき、本当に素晴らしい経験でした。

アイン:監督は、とても確固たる自分だけの世界を持っていらっしゃると思いました。誰よりも特別だというより自分だけの世界があり、それを映画を通して表現することができる。それはとても特別だし、偉大なことだと思います。そんな方とご一緒できるのはとても光栄でしたし、仕事中も常に、私が俳優として新しく目覚めるような、そんな気分にしてくれる監督だと思います。

ジョンソ:私も監督と一緒に映画を撮りながら学んだことが本当に多かったですし、この映画自体が発するメッセージは私にとって教訓的でした。また、これから俳優として生きていく基準点のようなものになるスタートを、よい俳優と一緒にできたこと。これらすべての機会をくれた監督に感謝しています。

―韓国とアメリカで映画製作の違いなどはありますか?

スティーブン:あまり参考にならない答えでごめんなさい。私は、韓国人の監督だとポン・ジュノやイ・チャンドンとしか仕事をしたことがなく、二人とも韓国語を話し、韓国文化に染まった方々ではありますが、やはり世界的に活躍する監督なので、韓国映画を超越しているように思いました。今まで伝統的な韓国式の映画撮影に参加したことがないので違いはわかりませんが、この二人とアメリカでの撮影に大きな違いはありませんでした。

―村上春樹氏による原作「納屋を焼く」は事前に読んでいましたか? その印象は?

スティーブン:オファーを頂いたときに読んでみました。もちろん、村上春樹さんのことは知っていました。

スティーブン「韓国系アメリカ人の私を起用したのは化学反応を期待したのかも」

『バーニング 劇場版』©2018 PinehouseFilm Co., Ltd. All Rights Reserved

―村上春樹氏の作品に登場する人物はとても複雑で、多面的です。どう役作りしましたか?

スティーブン:役作りをするというより、チャンドン監督のビジョンを理解し、彼を信じて従うようにしました。何度も台本を読んで、私が演じたキャラクターがなぜその心理になったのかを深く考える。そういったプロセスの中で、キャラクターを作り上げていきました。韓国人役にアメリカ生まれの韓国人である私を起用したわけですが、監督にとっても非常に興味深いキャスティングだったのではないでしょうか。どんな化学反応が起きるのか見てみたかったのかもしれません。

アイン:私が演じたジョンスは特に、感情を抑えた静かな動きの中で自分をさらけ出す存在です。内的な葛藤、爆発などが起こっていることを体現することがとても大切でした。単純な外見的表現でなく、内面を通して表現をするように心がけましたし、私が持っているたくさんのものを払い落とす過程を通してジョンスに近付こうとしたと思います。

ジョンソ:キャラクターをどうやって作って、どう演じて……とかはよく分からないのですが、ただ監督が提供してくれる台本や、撮影現場で自然に二人と調和しながらキャラクターに近付いていきました。

―最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

スティーブン:日本のファンからは、特に温かい声援を頂いてます。私のことを受け入れてくれますし、とても優しいです。皆さんの愛情を感じています。

アイン:日本人作家による小説の映画化ということ自体に、興味深い接点があると言える気もします。たくさんのファンの皆さん……僕のファンは多くないとは思いますが(笑)、何度か日本にお伺いしたこともありますし、この作品に少しでも共感してもらえればいいなと思います。楽しんで頂けると嬉しいです。

『バーニング 劇場版』は2019年2月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか 全国ロードショー

 

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『バーニング 劇場版』

小説家を目指しながら、バイトで生計を立てるジョンスは、偶然幼馴染のヘミと出会う。ヘミからアフリカ旅行へ行く間、飼っている猫の世話を頼まれるジョンス。旅行から戻ったヘミは アフリカで出会ったという謎の男ベンを紹介する。ある日、ベンはヘミと共にジョンスの家を訪れ、自分の秘密を打ち明ける。“僕は時々ビニールハウスを燃やしています”。そこから、ジョンスは恐ろしい予感を感じずにはいられなくなるのだった……。

制作年: 2018
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