エメリッヒ監督が『ミッドウェイ』を語る!「戦争に“勝者”はいない。だからこそ両国側を描きたかった」

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
ライター:BANGER!!! 編集部
エメリッヒ監督が『ミッドウェイ』を語る!「戦争に“勝者”はいない。だからこそ両国側を描きたかった」
『ミッドウェイ』ローランド・エメリッヒ監督/Midway ©2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

1942年に日本とアメリカが激突した、第二次世界大戦のターニングポイントとも言われているミッドウェイ海戦を、『インデペンデンス・デイ』シリーズ(1996年、2016年)のローランド・エメリッヒ監督が映画化! 航空母艦や戦艦、戦闘機や爆撃機が入り乱れ3日間にわたって繰り広げられた激戦を、なぜエメリッヒ監督は映画化したのか? ウディ・ハレルソン、パトリック・ウィルソン、デニス・クエイド、アーロン・エッカート、そして豊川悦司、浅野忠信、國村隼ら日米の実力派俳優の競演も話題の本作について、意外なエピソードを語ってくれた。インタビュアーはCS映画専門チャンネル ムービープラスの新作映画情報番組「映画館へ行こう」MCの小林麗菜。

『ミッドウェイ』Midway ©2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

「ミッドウェイ海戦には戦争の複雑さや様々な要素が詰まっている」

小林もう本当に、私は父と一緒にエメリッヒ監督の作品を観て育ちました。

エメリッヒ:ワオ! それだと僕が歳をとっているように聞こえないかな(笑)。

小林いやいや、そんなことはないんですけど、いまもう、感動して泣きそうです。……では、さっそく質問させてください。個人的に、今作『ミッドウェイ』と『インデペンデンス・デイ』(1996年/以降『ID4』)は似ていると思ったんです。『ID4』では宇宙人から奇襲を受けて、『ミッドウェイ』では真珠湾で日本軍からの奇襲を受けて戦うという面で、すごく似ているなと。実際に『ID4』は“ミッドウェイ海戦”から影響を受けていたりしますか?

エメリッヒ:1976年版の『ミッドウェイ』は観ていたけれど、当時『ID4』が作られたときは、それを観てから作ろうと思っていたわけではなかったんです。でも、どの映画も若い人たちが非日常的な状況に直面するという面では同じですよね。

『ミッドウェイ』Midway ©2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

小林監督が“師匠”と思っている人や、影響を受けた人はいらっしゃいますか?

エメリッヒ:映画学校に通い始める前に観た『未知との遭遇』(1977年:スティーヴン・スピルバーグ監督)ですね。普通の人々が非日常的な状況に遭遇するという点で、本作とも非常に共通していると感じます。

『ミッドウェイ』Midway ©2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

小林これまで本当にたくさんの戦争映画が作られてきましたが、ドイツ人であるエメリッヒ監督が新作のテーマにミッドウェイ海戦を選んだ理由は?

エメリッヒ:まず、戦争の複雑さというものがよく表れている海戦だったということと、様々な要素が詰まっているということ。あとは、会ったことはないんですが、本作のディックというパイロットのモデルは僕の叔父さんなんです。叔父はドイツ軍の戦闘機乗りで、この映画と同じように最後に肺をやられて、その後、病気で亡くなったそうです。そんなこともあって、ちょっと響くものがあった。すべての戦闘機乗りに捧げるようなところもあるんです。

『ミッドウェイ』Midway ©2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

「戦争に“勝者”はいない、悲劇でしかないんです。だからこそ両国側を描きたかった」

『ミッドウェイ』Midway ©2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

小林:『ミッドウェイ』は日本にも関わりの深い作品ですが、日本の観客に向けて、監督が特に観て欲しいと思われるところはどこでしょうか?

エメリッヒ:戦争というものに、勝者はいないと思っています。ミッドウェイに関しても、両国ともに本当に多くの若い命を失いました。戦争は悲劇でしかないんです。だからこそ両方をしっかりと見せることが重要で、例えば空母の司令官の「最期は自分の船とともに……」というシーンも、あえて入れてあるわけで。やっぱり物語に忠実であるということは大切だと思っています。そういった部分も感じて欲しいですね。

『ミッドウェイ』 Midway ©2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

小林:最後に、日本の観客にメッセージをお願いします。

エメリッヒ:東京が好きなので、いつもは東京には行くようにしてるんですよ。いまでも初めて東京に行った時のことを思い出します。1996年、東京国際映画祭に『ID4』で招待されたんですよ。実はその時、3週間も東京に滞在しました。本当に楽しい時間でしたね。だから、また近いうちに東京に行きたいです。

『ミッドウェイ』ローランド・エメリッヒ監督 / Photo credit Claudette Barius

View this post on Instagram

9/4(金)23:00放送「#映画館へ行こう 9月号」は、日米が互いの兵力と知力を注いだミッドウェイ海戦を描く『ミッドウェイ』を徹底紹介。監督のローランド・エメリッヒをMC小林麗菜がオンラインインタビュー! そして、3か月連続特集として、『ムーンライト』『ミッドサマー』で知られる新進気鋭の配給・製作会社A24を総力特集! A24最新作で、青春映画のマスターピース『mid90s ミッドナインティーズ』を徹底紹介。その他、9月公開の話題作をご紹介します。 ・ #小林麗菜 #ぱるむ君 #映画館へ行こう #ムービープラス #ムービープラス映画館へ行こう #映画部 #映画好き #映画 #犬 #ゆるキャラ#cinema#movie #映画好きと繋がりたい #ミッドウェイ #ローランド・エメリッヒ #a24

A post shared by ムービープラス 映画館へ行こう (@movieplus.jp) on

『ミッドウェイ』は2020年9月11日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

取材:小林麗菜

Share On
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

『ミッドウェイ』

未曾有の戦いとなった第二次世界大戦の中でも、歴史を左右するターニングポイントとなった激戦として知られるミッドウェイ海戦。激突したのは、日本とアメリカ。1942年、北太平洋のハワイ諸島北西のミッドウェイ島に、巨大な航空母艦、世界最大の大和を含む超弩級の戦艦、戦闘機、急降下爆撃機、潜水艦が出動し、空中、海上、海中、そのすべてが戦場となった。そしてそこには、両軍ともに、国を愛し、覚悟を持って戦った男たちがいた……。司令官たちの緊迫した頭脳戦、パイロットたちの壮絶な空中戦、彼らを船上から迎え撃つ決死の海上戦──何が、彼らの勝敗を分けたのか……?

制作年: 2019
監督:
出演:
  • BANGER!!!
  • 映画
  • エメリッヒ監督が『ミッドウェイ』を語る!「戦争に“勝者”はいない。だからこそ両国側を描きたかった」