「100人 殺した」その自白は真実か? 連続殺人鬼ドキュメンタリー『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』

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「100人 殺した」その自白は真実か? 連続殺人鬼ドキュメンタリー『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』
Netflixオリジナルドキュメンタリー『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』独占配信中

実録ドキュメンタリー大好き!? な藤原ヒロシもオススメのNetflixオリジナル作品

どうもアニです。

Netflixオリジナル作品の『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』というドキュメンタリーを観ました。これを知ったきっかけなんですが、我々スチャダラパーは毎年ライブで売る用の雑誌「余談」というのを2010年から作ってるんですが、その内容は知り合いや会いたい人に会って、ただただ雑談するのがメインの雑誌です。その最新号で藤原ヒロシくんと対談した際に、「なんか最近、面白いのありました?」と聞いたら、この「『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』が面白かったよ」と言ってたので、観てみました。

Netflixオリジナルドキュメンタリー『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』独占配信中

藤原ヒロシくんといえば、昔『ゆきゆきて、神軍』(1987年)が公開された時に雑誌で紹介してたり(その記事を見て当時学生だった自分は観に行って相当なショックを受けました)、なんかそういうドキュメンタリーとかが好きでよく観てる印象があります。で、若い頃は藤原ヒロシくんが雑誌やなんかで色々紹介してたものをこまめにチェックしたりしてました。

知り合いになってからは直接聞いたりできるようになったんだけど、ちょっと前に雑誌の取材で会った時に教えてもらったのは「警察庁長官を撃った男」(新潮社刊)というノンフィクションで、それは地下鉄サリン事件が起きたときに当時の警察庁長官が狙撃される事件が起きて、警察はオウム真理教の犯行だと思い捜査を続けるんですが、時効が迫った頃に別件で逮捕されてた男が「あれは自分の犯行だ」と自白するんです。それが犯人にしか知り得ない内容だったりして、本当なのか虚言なのか? といった内容の話で、未解決事件として何回かテレビ番組になってたりするんですが、藤原ヒロシくんはそういう面白そうなことを教えてくれる先輩だったりします。

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そんな藤原ヒロシくんから教えてもらった『コンフェッション・キラー』ですが、80年代にテキサスで殺人容疑で捕まったヘンリー・ルーカスという男(「羊たちの沈黙」のレクター博士のモデルになった一人)が「実は100人以上殺してる」と自供します。全米では有名な連続殺人鬼(シリアルキラー)なんだけど、よく調べるとイロイロと矛盾が出てきて、実際はどうだったのかを検証していく、というような内容です。

日本からも取材班が! 犯罪史上もっとも凶悪な連続殺人鬼ヘンリー・ルーカスとは?

Netflixにはこういった犯罪モノのドキュメンタリーが結構ありますね。他にも観たいのがたくさんあるので、そればっかり観てるヒマはないんですが、興味をそそるものが多いです。そんな中の『コンフェッション・キラー』ですが、とても興味深い内容でした。基本的に当時のニュース映像と関係者へのインタビューで構成されてるんですが、まぁ映像がよく残ってるなと思いました。

その映像が、昔のビデオ特有の粗いというか劣化した感じがまたなんとも言えない不穏な雰囲気を醸し出してて。ビデオのノイズとか、記録用に録ってた取り調べの映像とか。そんな中、やたらとキレイな当時の映像がたまに差し込まれるんですが(他の映像はほとんど当時の番組を録画したビデオテープの映像って感じ)、それがなんと日本の取材班の映像で、当時、日本から取材にくるくらい有名な事件だったのかと。

Netflixオリジナルドキュメンタリー『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』独占配信中

その頃は、全米中から未解決殺人事件の担当者がテキサスの拘置所にやって来てはヘンリー・ルーカスと面会してたみたいで、それが1日に何件も会いにくるような状態になってしまって。テキサスの担当捜査官もヘンリーも急に注目されるようになったので、なんか妙な友情というか仲間意識みたいなものが生まれてきて、事態はおかしな方向に進み出してしまいます。

もともと田舎の保安官事務所で扱う事件なんて、軽微な事件(交通違反とか夫婦喧嘩とか)だけだったのに 、連続殺人事件の犯人の捜査をすることになって 、そんなことを捜査する能力もなかった 次から次へと来る未解決事件に、次から次へと「自分がやった」とヘンリー・ルーカスが自白しだして、結果300件以上の事件が解決してしまう。

でも、それもどうやら担当の捜査官が事前に事件の資料をヘンリー・ルーカスに渡して、滞りなく捜査を進めようとした結果だったらしい。そして、日本からもわざわざやって来たテレビの取材が森本毅郎だったりするんだけど、なんの番組だったんですかね。

Netflixオリジナルドキュメンタリー『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』独占配信

もちろんヘンリー・ルーカスにインタビューするんだけど、自分の話を聞きに日本から来たということで、ヘンリーも調子に乗ったのかサービスのつもりなのか、「日本にも行って2人ぐらい殺したなぁ」みたいなこと言い出したりして。「どうやって?」と聞くと、「もちろん車で行ってさ」なんて答えてて、日本から来た取材班も「こいつ何言ってんだろ?」みたいな顔になってたり。それでヘンリーが有名になってくると、そのツレが「あいつばっかりちやほやされやがって」的な感じになって、「じゃあ俺も」とばかりに「実は俺も10人くらい殺してる」みたいなことになって、何だか訳わかんなくなってきたりして。

実はでっち上げだった!? アメリカのヤバい部分を濃縮したような犯罪ドキュメンタリー

そうこうしてるうちにテキサス州の野心のある検事が、この事件の捜査はおかしいと思い独自に調べると、どうやらこの連続殺人事件の捜査はほとんどデタラメだということを暴いてしまう。それでメンツを潰されたテキサス警備隊のほうが、今度は検事を攻撃し出したりして、なんかイロイロとでっち上げて逮捕してしまうんです、結局無罪になるんだけど。

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当のヘンリー・ルーカスはやってもいない殺人事件で死刑囚になって、死刑囚用の刑務所に収監されて、執行の日を待つことになるんだけど、アメリカって死刑囚にも取材できるんですね。連日ヘンリーの元をマスコミが訪れてインタビューして、本人もちょっと弱気になってるのか「実は俺はやってない」的なことを訴えるようになるんだけど、昔より結構太ってたりして、まぁまぁな暮らししてんのね、と思ったり。

結局、証拠不十分で死刑はなくなるんだけど、それを決定したのが当時まだテキサス州知事だったジョージ・W・ブッシュだったりするのも、なんかちょっとスゴいと思いました。どうやら後の大統領選を見据えての判断だったらしいけど。そんな『コンフェッション・キラー』はアメリカのヤバい部分を濃縮したような作品でした。興味があったら是非。では、また。

文:ANI(スチャダラパー)

『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』はNetflixで独占配信中

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『コンフェッション・キラー:疑惑の自供』

数百件もの未解決事件への関与を自供し、一躍時の人となったヘンリー・ルーカス。アメリカ史上最悪の連続殺人鬼の真実と、恐ろしい影響に迫るドキュメンタリー。

制作年: 2019
監督:
  • BANGER!!!
  • 映画
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