犯罪の証拠品が女性の体内に⁉ B・ウィリスと共に悪徳警官に立ち向かう!『THE LAW 刑事の掟』

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ライター:BANGER!!! 編集部
犯罪の証拠品が女性の体内に⁉ B・ウィリスと共に悪徳警官に立ち向かう!『THE LAW 刑事の掟』
『THE LAW 刑事の掟』© 2019 by Trauma Center, LLC, and Trauma Film Production PR, LLC

ブルース・ウィリスは準主演!? 女性主人公が(ほぼ)独力で悪と戦う!

病衣を着た負傷者が何者かに引きずられ、そして殴打される……なんとも不穏なオープニングである。どんな極悪犯罪者が出てくるんだ? と思って前のめりで観てしまうが、この『THE LAW 刑事の掟』にはサイコパスとか連続殺人鬼は登場しない。本作の“悪”を担うのは、なんと法を守るべき警察の皆さんである! 絶望!!

『THE LAW 刑事の掟』© 2019 by Trauma Center, LLC, and Trauma Film Production PR, LLC

しかし安心してほしい。本作で悪徳警官たちと対峙するのは、主人公のスティーブ・ウェイクス警部補を演じるブルース・ウィリス。これまで幾度となく対多人数バトルをこなしてきたベテランが、今回も警察組織内の腐敗という巨悪と(終始ブツクサ言いながら)戦うことになるのだ。

『THE LAW 刑事の掟』© 2019 by Trauma Center, LLC, and Trauma Film Production PR, LLC

ウィリスが『THE LAW 刑事の掟』で演じるのは、相棒を殺害された警部補ウェイクス。身内の犯行を疑った彼は証拠品として銃撃に使用された弾を探すが、その証拠は流れ弾を受けて救急病院に搬送された無関係の女性、マディソンの“体内”に残っていることが判る。あとはご想像の通り、予想外のサプライズ展開とかはなく、ただひたすらにウィリス&主人公とワルたちのジリジリとした攻防戦を見守る、という映画だ。

『THE LAW 刑事の掟』© 2019 by Trauma Center, LLC, and Trauma Film Production PR, LLC

家族の復讐に燃える医者を演じた『狼よさらば』(1974年)のリメイク『デス・ウィッシュ』(2018年)や、モス・デフ演じる証人を守りながら移動する羽目になる『16ブロック』(2006年)などに通じる部分もあるが、本作は悪徳警官とマディソンとの攻防戦的なパートがメインであり、しかもほぼワンシチュエーション。ということで、犯罪組織のボスを演じた『10ミニッツ』(2019年)やお隣さんにアドバイスする元警官役の『デス・ショット』(2018年)などで見せた、貫禄たっぷりの省エネ系ウィリス枠作品と言えるだろう。

「ヒーローに救われる女性キャラ」を全力で否定する力強いヒロイン像!

それでも現場主義の荒っぽい刑事を演じるウィリスはひさしぶりなので、映画ファンとしては否応なく盛り上がるはず。負傷したマディソンの姿も思わず顔をしかめてしまうほど痛々しいし、まさかの『ホーム・アローン』(1990年)みたいな籠城テクを披露してくれる楽しさもある。そしてなにより、彼女が“男性ヒーローに守られるヒロイン”というポジションではなく、実質的な主人公であることが重要なポイント。複雑な家庭事情を抱えたマディソンは厳しい現代社会で生きる女性の代表であり、自分を必要とする家族のために必死で生きのびようと足掻く。

『THE LAW 刑事の掟』© 2019 by Trauma Center, LLC, and Trauma Film Production PR, LLC

ピリピリしたステルス展開がメインなのでセリフも少なく、とにかくスクリーンに集中していれば頭が混乱するようなこともない。夜の救急病棟という特殊な環境がFPSホラーゲームのような不気味さも醸し出していて、その状況を活かしてサバイブするマディソンを全力で応援したくなる。ウィリスの出演シーンを最小限に抑えたおかげで、キャーキャー叫んで逃げ惑う、みたいな女性キャラのステレオタイプから逸脱できている点が好印象だ。演じるニッキー・ウィーランは、キャメロン・ディアスとオルセン姉妹をミックスしたようなキリリとしていながらスウィートさも併せ持つ女優。ニコケイ主演作『ダブル/フェイス』(2017年)での悪女役も印象的だったので、ご存知の方も多いだろう。

一方のウィリス(=ウェイクス)も黒幕探しの捜査を続け、他の悪徳刑事たちと一戦交えることに。しかし、その過程で組織ぐるみの悪事をセリフで分かりやすく説明してくれるという親切ぶりで、とにかく重要なのはマディソンのほうなの! という制作陣の意地(※予算の都合)を感じさせる(そして、ここで冒頭の不穏なシーンにつながる!)。

『THE LAW 刑事の掟』© 2019 by Trauma Center, LLC, and Trauma Film Production PR, LLC

地味にキツい籠城戦を終盤までじっくり見せて、鬱憤が溜まったところでやっとウィリス登場! みたいな展開も、背後にベテランが控えているという安心感があってこそのもの。自分よりふた回りくらいデカい敵との肉弾戦など、アクション俳優としての現役ぶりも嬉しい本作で最新版ウイリスを確認しよう。

『THE LAW 刑事の掟』はヒューマントラストシネマ渋谷「未体験ゾーンの映画たち2020 延長戦」で2020年7月10日(金) より公開

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『THE LAW 刑事の掟』

スティーブ・ウェイクス警部補の相棒トニーが何者かに殺された。銃撃戦により、目撃者のウェイトレス・マディソンも被弾し、巨大救急病院に搬送。スティーブが捜査を進めると、事件には警察の銃が使用されており、警察内の組織犯罪であったことがわかってくる。しかし、不幸にも証拠の銃弾はマディソンの身体の中に残されていた……。

制作年: 2019
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