M・ウォールバーグ&P・バーグ監督は裏切らない! ムショ帰りの元刑事の“不屈の減らず口” Netflix『スペンサー・コンフィデンシャル』

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ライター:橋本宗洋
M・ウォールバーグ&P・バーグ監督は裏切らない! ムショ帰りの元刑事の“不屈の減らず口” Netflix『スペンサー・コンフィデンシャル』
Netflixオリジナル映画「スペンサー・コンフィデンシャル」独占配信中

アメリカ映画界が誇る熱血コンビ! ウォールバーグ&バーグがNetflixで大暴れ

現在のアメリカ映画界において、ピーター・バーグ監督とマーク・ウォールバーグは名コンビと言っていいだろう。『ローン・サバイバー』(2013年)に『バーニング・オーシャン』(2016年)、『パトリオット・デイ』(2016年)、『マイル22』(2018年)。いわゆる“アカデミー賞最有力”とか“全米が泣いた”というヤツではないけれど、しっかりしたアクションとサスペンスで確実に「いいもん見たな」と思わせる映画を作ってきた。

Netflixオリジナル映画「スペンサー・コンフィデンシャル」独占配信中

2人の最新作は『パトリオット・デイ』に続いてウォールバーグの故郷ボストンを舞台にした、Netflixオリジナル映画『スペンサー・コンフィデンシャル』だ。うっかりすると見逃しそうになるけれど、<BANGER!!!>読者にはマストと言っておこう。

ウォールバーグ演じるスペンサーは元警官。犯罪に関わっているとおぼしき上司をボコボコにして刑務所に送られ、出所するとすぐにその上司が殺された。容疑をかけられたのは清廉潔白なはずの若い警官だ。彼は自殺し、麻薬所持の容疑まで。いったい何が起きているのか? 復讐、正義感、怒り……あらゆる感情をもって、スペンサーは独自の捜査を始める。

人気長寿シリーズの探偵小説を映画化! ハードボイルドだが展開は軽快

原作は、ロバート・B・パーカーからエース・アトキンスが受け継いだ探偵小説、スペンサー・シリーズの1作「WONDERLAND(原題)」。警察の汚職から町全体に関わる陰謀へと広がる背景は、いかにもハードボイルド探偵ものだ。共同脚本はブライアン・ヘルゲランド。『L.A.コンフィデンシャル』(1997年)や『ミスティック・リバー』(2003年)の人だと言えば、本作の魅力がより伝わりやすいかもしれない。

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ただ、実際に見てみると『スペンサー・コンフィデンシャル』はガチガチにハードというわけでもない。気心の知れた監督&主演コンビ、地元ボストンということもあってか全体にリラックスした雰囲気があり、展開も軽快そのもの。相棒となるホーク(ウィンストン・デューク)とMMA(総合格闘技)ジムで意気投合するあたりの手際も鮮やかだ。

愚直だがそこがいい! 信頼できる野郎どもによる信頼できる映画

スペンサーは主人公でありヒーローだが“超人”ではない。格闘技を身につけていて指導力もあるけど、“達人”でもなさそうだ。ケンカっ早く敵を躊躇なく殴るけれども、殴ったら殴った分だけ殴られる。なんなら刺される。

顔に傷を作り、服もボロボロになって、それでも本作が痛快なのは、スペンサーが最後の最後まで反骨心を失わない不屈の男だから。殴られたら殴り返すし、減らず口を叩くのもやめない。超人ではないスペンサーだからこそ、減らず口が気持ちいいわけだ。

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めちゃくちゃド派手な見せ場があるわけではない。プロットにはご都合主義なところもある。が、とにかく語り口と主人公のキャラクターは愛さずにいられない。端的に言うと“俺たちが好きなアメリカ映画”だ。バーグ&ウォールバーグ、信頼できる野郎どもが撮った、信頼できる映画である。

文:橋本宗洋

『スペンサー・コンフィデンシャル』はNetflixで独占配信中

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『スペンサー・コンフィデンシャル』

世間を騒がせたある殺人事件。元刑事のスペンサーは、その真相と背後にある恐ろしい陰謀に気付き、ボストンの裏社会へと戻ることになる。悪には裁きを。スペンサーは脅威に立ち向かい、自らの手で正義の鉄槌を下していく。

制作年: 2020
監督:
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