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「運転してる気分になれる!」視界270度のScreenXで『フォードvsフェラーリ』を体感! 知っておきたいル・マンの背景

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ライター:#BANGER!!! 編集部
「運転してる気分になれる!」視界270度のScreenXで『フォードvsフェラーリ』を体感! 知っておきたいル・マンの背景
『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

マット・デイモン&クリスチャン・ベイル主演、ジェームズ・マンゴールド監督による伝記映画『フォードvsフェラーリ』が2020年1月10日(金)より公開中! アカデミー賞作品賞ほか4部門ノミネートでも話題の本作をより楽しむべく、自動車専門誌および国内外経済誌への執筆のほかテレビ・ラジオのコメンテーターとしても活躍する自動車評論家・牧野茂雄氏に本作を鑑賞していただいた。

自動車評論家・牧野茂雄氏

フェラーリの買収に失敗し、その雪辱を晴らすべくル・マンへ参戦した一大企業フォード。元レーサーのカー・デザイナー、キャロル・シェルビー(マット・デイモン)と破天荒なレーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)の熱い挑戦に立ちはだかるのは、フォード社の重役たちでもあった……。こちらの相関図が端的に表してくれているので、劇場に足を運ぶ前に目を通しておくといいだろう。

今回、迫力あるレースシーン満載の『フォードvsフェラーリ』を極限まで堪能するべく選んだ劇場は、3面マルチプロジェクション・映画上映システム「ScreenX」だ(ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場)。当時の時代背景から、映像や音がもたらす意外な効果、そして驚きのエピソードまで、牧野氏による解説を踏まえて本作を鑑賞すれば、物語の背景や世界観がより深く理解できるはずだ。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

「ディティールが素晴らしい。予備知識があって観ても初めての体験ができた」

―まず『フォードvsフェラーリ』のご感想を率直にお願いします。

まさに息つく暇もなく、とても良いテンポで最後まで一気に観られました。ScreenXはどうなんだろう? と思っていたんですが、ストーリーに大きく関係ないシーンでも視界が一気に広がることで見えてくる部分もあり、かなり楽しめますね。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

例えば『栄光のル・マン』(1971年)はスティーヴ・マックイーンのプライベートフィルムだなんて言われますけど、やっぱり家族がいて、友達がいて……。本作で描かれるのも、そんなわずか数人のコミュニティが、当時30万人もの従業員がいたフォードのような巨大な組織と渡り合うという、とても面白いプロジェクトですよね。今でもモータースポーツの世界って丁々発止、駆け引きの世界なんですが、最後に勝つのは一番情熱を持っている人なんですよ、っていう。だけど、そういう人たちは時に足元をすくわれたりするわけです。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

エンツォ・フェラーリ(フェラーリ創設者)の伝記や、キャロル・シェルビー(本作でマット・デイモンが演じた元レーサーでカー・デザイナー)の手記も読みましたし、ル・マンも好きで何度も行っています。その歴史も一応頭の中に入ってはいるんですが、そういう予備知識があって観ても、こんなふうに映像化されて、初めての体験ができました。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

まず、1966年当時のスタンドにビックリしましたね。昔はこうだったんだ! って。映画を観ると、まだピットウォール(コースとピットレーンの間の壁)も無かったみたいですね。正面のスタンドも少し高くなっているくらいで。おそらく当時の映像を見て再現したんだと思うんですが、ディティールが素晴らしいです。

自動車評論家・牧野茂雄氏

―フェラーリ陣営からストップウォッチを拝借するなど、ちょっとした“ズル”をするシーンが衝撃でした。

あんなものはご挨拶程度のことです(笑)。でも、基本的には新参者がいびられるんですよ。ル・マンは毎年出てナンボの場所。フォードもアメリカ人ですし、相当やられたでしょうね。ただ、シェルビーは1959年にル・マンで優勝していて、アストン・マーチンを勝たせた唯一のドライバーだから大丈夫。だけどフォードは「なんだよ、大衆車作ってるところが……」っていう目で見られますよね(笑)。

―ル・マンのレース中、観客たちは24時間もどうしているんでしょう?

ル・マンは小さい町なので、1年中で注目されるのはこのときだけなんです。だからコースの脇にはズラッと人が並んで観ていますね。スタンドにいてもいいんですが、敷地内には移動遊園地も来ます。毎年出ている見世物小屋のおばちゃんに「何年来てるの?」って聞いたら、二十何回目のル・マンから来てるって言ってました(※初開催は1923年)。とはいえ、移動遊園地がお客さんでにぎわっているのも日付が変わるくらいまでで、キャンピングカーエリアで寝泊まりしたり、予選が始まる前から1週間もいるような人もいますね。2階が泊まれるようになっているレストランなんかもあるんですが、料理がめちゃくちゃ高い。「しょうがないでしょ、この時期しか客が来ないんだから」って(笑)。市内のホテルも値段が3倍くらいになりますね。

決勝の日はみんな帰りません。プレスルームではイスで寝ていたり、ピットウォールでは狭い塀の上で寝ていたり……。プレスや関係者などであれば各自動車メーカーのホスピタリティエリアに行くとご飯が食べられるんですが、そこで仮眠していたりといった具合で。観客もあちこちで寝ていますよ。

60年代フォードやフェラーリ、世界の自動車産業の趨勢

―当時のフォード社や、そのほか映画に登場する企業や人物の関係性について教えて下さい。

フォードという会社は1903年に設立されました。フォード家がオーナーで、今はウィリアム・クレイ・フォード・Jr.が会長です。本作に登場するヘンリー・フォード2世の後は、しばらくフォード家以外の雇われ社長になります。1世の息子エドセル・フォードは早逝し、ヘンリー・フォード1世もその前後に亡くなっているので、フォード2世は孫になります。1908年にフォード・モデルTが誕生するんですが、いまだに破られていないのかな? 生産台数の記録を持っている車ですね。一時期、アメリカで走っている車の半分がモデルTだった時代があるんですよ。

それまでは自動車を1台組み立てるのに12時間半かかっていたんですが、フォードが流れ作業を導入し、2時間40分に短縮されました。ただ、自動車を作っていた人たちには「俺が組み立てた」という自負があったんです。それがよく分かるのが、クリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』(2008年)ですね。「この車のブレーキの最終調整は俺がやったんだ」っていうセリフがありますが、そういう人たちが、みんな1人1仕事の単純労働に追いやられた。けれどもフォードは、社員の給料を上げたわけです。そうしたら退職者よりも就職希望者のほうが増えた(笑)。ヘンリー・フォード1世は「従業員が車を買えないようじゃダメだ」っていう人だったんです。「うちで2年働けば車が買えるよ」っていう。それくらいフォードが給料の高い会社だったんですよね。

ヨーロッパで戦っていたアメリカの兵士たちは、現地で走っていた小さくてカッコよくてすばしっこいクルマを見て、戦後、現地から買ってきちゃった人も多かったんです。引き上げ船に乗せてね。それでアメリカに空前のライトウェイト・スポーツカーのブームが起こる。それが1947~1948年で、その頃に生まれたのが、劇中でリー・アイアコッカ(フォード社のマーケティング責任者)が「彼らはセクシーなクルマが好きなんだ」と言っていたベビーブーマー世代。だから、親がアメリカに残っていた人たちはヨーロッパ車を知らないんですよ。ヨーロッパ戦線から生き残って帰ってきた人たちが憧れて、それが結局アメリカのポルシェオーナーの基を作ったんです。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

そういう時代にアイアコッカが作ったのが、1964年のマスタング。これは60年型のファルコンという大衆車の上を載せ替えただけなんです。劇中でケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル演じるレーサー)が「見てくれだけだ」みたいなことを言うのは、そういうことです(笑)。ただし、マスタングは「ポニーカー」と呼ばれて大ヒットします。「これは秘書が乗る車だ」なんてセリフもありましたが、実際このあとに「セクレタリー・カー」というジャンルができます。会社に勤めた女性がはじめて買える小さな車ですね。つまり日本車は、そこを攻めたわけです。

1965年の自動車の売上台数は、フォードの285万台に対し、ゼネラルモーターズ(GM)は525万台。大差をつけられたわけです。なんとか挽回しなきゃならんということで、冒頭、工場でフォード2世が檄を飛ばすシーンにつながるわけですね。アイアコッカには一度インタビューしましたが、彼は自伝の中でフォード2世に対し「このいけすかないオヤジは俺の言ってることをなんにも理解していない」なんて書いていますね(笑)。

フォードはレースのことなんてこれっぽっちも知らない集団でしたが、とにかくお金を持っているアメリカの大企業でしたから。しかも当時ヨーロッパは大不況。1950年代後半にスエズ動乱があってガソリンの値段が高騰して、その頃イギリスでは小さくて4人乗れる車を、ということでミニクーパーが誕生しました。イタリアのフィアットも同じような車を出しましたね。そんな中、フェラーリはかなり経営が危ない状態で、倒産寸前でした。本作にはフィアット社のアニエリも登場しますが、アニエリ家は日本で言うと徳川家みたいな感じですね(笑)。イタリアで唯一と言ってもいいくらい大きな財閥で、代々フィアットの社長。フェラーリ買収の顛末はエンツォの自伝にも書いてありましたが、本作ではそのあたりがとてもスリリングに描かれていましたね。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

フォードは、まさか断られるとは思ってもいなかったらしいです。現ナマを出すんだから、と。フォード2世がエンツォに罵られた件もアイアコッカの自伝に書いてありましたが、その直後に2世が「ふざけんなコノヤロー」と打倒フェラーリに向かって動き出す。あんな大企業のトップが「カチンときたからレースに参入する」なんて、今だったらできないでしょうね。

―フォード社の副社長レオ・ビーブも、自身の保身のために無理ばかり言うすごく嫌な奴に描かれていますが……。

彼のやらせたことは、宣伝効果としては抜群だったでしょうね。あんなに嫌な奴だったかどうかはわかりませんが(笑)。とにかくフォードにおける社長はキングですから、逆らうことはできないですよね。

今は違いますが、当時アメリカの自動車工場は、1車種しか作らないんです。当時はモデルチェンジするとなったら、その工場を閉める。それによって街が一つ消えるんですよ。だからフォード2世が工場の製造ラインを止める冒頭のシーンには「ああ、なるほどね」と。さすがに工場を閉めるところのフィルムは残ってないですから。そこから組合との話し合いになって、どこそこの工場に行きたい奴は? みたいな話になって、従業員たちはミシガン州の中で引っ越しをしたりしていたわけです。

「ScreenXは自分で運転している気分になれる。車の映画にはドンピシャ」

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

―本作はレースシーンが迫力満点ですが、当時のレースはどんな雰囲気だったのでしょうか?

映画では最初にセブリング(12時間の耐久レース)の田舎のレース場が出てきますが、アメリカでは当時ああいった草レースが盛んに開催されていたんです。GMのコルベットが唯一ヨーロッパ車に対抗できた車で、フォードはそれに勝てる車が作れなかった。キャロル・シェルビーが設立したシェルビー・アメリカンは少量生産の会社でしたが、アイアコッカは目鼻が効く人だったし、すごく情報収集していたので、そんなシェルビーに目をつけて、ル・マンに勝つための車を作らせたんですね。

とにかくフォードはGMとの差を挽回したかったんですが、誰もフォードがル・マンで勝てるなんて思っていなかった。映画では、実際にプロジェクトが動き出してからが本当に面白いですよね。フォード社内での人気取りと潰し合い(笑)。まさにあの通りですよ、レースの世界も。

キャロル・シェルビーがヘンリー・フォード2世を乗せて走るシーンがありますよね。会話の内容まではわかりませんが、あれは実際にあったことだそうです。レーサーの隣に乗ると、あの2世のようになってしまう理由がわかりますよ。前に某ドライバーの隣に乗せてもらってル・マンのコースを1周走ったときは、吐きそうになりました(笑)。

自動車評論家・牧野茂雄氏

―長時間走るドライバーへの負担は相当なものですよね?

現在ではドライバーも冷却スーツを着ていますし、チューブで給水もできますから、かなり快適にはなりましたが、それでも3時間も走ったら脱水症状になるくらいなんです。当然1966年当時はそんなものはなく、その中で何百回もギアチェンジするわけですから、相当大変ですね。ポルシェがオートマチックを開発したのは、そのドライバーの負担を減らすためでもあるんです。今ではみんなシフトレバーではなく、ステアリング(ハンドル)でギアチェンジしていますね。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

現在と比べて技術的に最も劣っていたのがブレーキです。今はみんなカーボン製ですが、当時は鉄とアスベスト。劇中でホイールがブレーキの熱で真っ赤になっていましたが、本当にああなります。あの描写はすごくリアルですね。

前後のブレーキのバランスは、ドライバー自身が調節するんです。300キロ超のスピードから急ブレーキで100キロ以下に減速すると当然、車体は安定性を失います。そのときのドライバーへの負担はすさまじくて、その状態でミュルサンヌのコーナーを曲がるわけですが、1台ならまだしも他の車もたくさん走っている状態なので、映画で描かれているようにドカンドカンの死屍累々のコーナーになるわけです。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

―当時ここがいちばんキツかっただろうな、というポイントは?

現在の車はシートが各ドライバーのお尻の型を取った専用のシートになっています。当時はそれがなかったので、体がグラグラ動いてポジションが安定しないし、まだ6点シートベルトもなかったので、現在よりもはるかにキツかったでしょうね。当時の車に現在のレーサーが乗ると「もう二度と乗りたくない」って言いますから(笑)。

―ル・マンだけでなく、セブリングやデイトナなどのレースシーンをScreenXで鑑賞されてみて、いかがでしたか?

まず面白かったのは、最初のセブリングのシーンですね。あそこも今はもっと立派なサーキットになっていますが、当時は観客席が無かったんだなぁ、とか。コースも装備も、すべてが今より危険な時代にレースに挑んでいた人たちに対して、いまさらながら改めてすごいなと思いましたね。

マイルズが走るシーンはどれも印象的でしたね。視界がパッと広がることで、マイルズの心境がダイレクトに伝わってきます。

ScreenXは、シーンによっては自分で運転している気分になれますね。スクリーンが湾曲していないので歪みがなくて、車の映画にはドンピシャ。とても理にかなっていると思います。

自動車評論家・牧野茂雄氏

牧野氏が選ぶ! ちょっと意外な3つの“必見シーン”とは?

―シフトチェンジやエンジンなど劇中の“音”についてはいかがでしょう?

セブリングのシーンで、まずアメリカンV8エンジンの音を聞かせるんです。その後、シェルビーが真っ赤なポルシェに乗っているんですが、空冷の味気ない音なんですよね。その対比が楽しめました。音楽が被ってくるシーンでも、最初はアコースティックな音楽がR&Bになり、やがてロックに変わるという、そのあたりもうまい構成だなと思いましたね。

もう少し加えると、シェルビーが乗っていたコブラの427キュービックインチは、何台も作っていないので今では伝説の車になっていて……今は5000万円くらいしますかね(笑)。撮影用にレプリカを作ったんだと思いますが、(エンジンの)音はどうしたのか気になりますね。あと、ル・マン仕様のテストをしているシーンの車はフォードGTマーク4ですかね? 排気量がパワーアップしているのでエンジン音が少し甲高くなっていて、そういうところも含めてすごく音が正確に作られていましたね。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

普段マイルズが乗っているカントリー・スクワイアは、彼が本当に乗っていたかどうかはわかりませんが、いい車を選びましたね。あれはウッドパネルをサイドに貼ることで、ぶつけても板だけ交換すればいいという経済的な仕様で当時はベニヤを貼っている車もあったくらいです。アメリカ車って実はすごく乗りやすくて、あの国で走ってみると、ああいう車が良いとつくづく思いますね。当時の大衆車をよく撮影のために集めたなと思うし、本当に出てくる車がつくづく面白いですよ。

現在のアメリカの大衆車は3万ドル以下にボリュームゾーンがあるんですが、マイルズが乗っていたステーションワゴンなら1万ドルくらいでしょうか。日本で言うと軽自動車くらいの感覚です。だからアメリカには自動車が溢れたんですよね。

自動車評論家・牧野茂雄氏

―それでは最後に、本作の必見シーンを3つ挙げていただけますか?

1つ目のハイライトは最後のル・マンのシーン……と言いたいところですが、シェルビーがフォード2世を乗せるシーンですかね(笑)。本当にああなりますから。実は、あれを現在の自動車メーカーでも結構やるんです。社長に「テストコースに来てください」って言って、ヘルメットを被せて。

アメリカの自動車会社の経営者はフォードもGMもクライスラーも、運転しない人でした。その代わり重役の中に必ず1人、技術を持っていて運転ができる人がいました。ですから社長は乗せられたら、ああなりますよね。シェルビーは内心「ざまぁ見ろコノヤロー!」だったんじゃないですかね(笑)。でも本当に泣くと思いますよ。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

2つ目は、マイルズがシフトダウンするシーンは特にScreenXの効果が絶大でした。後にF1チームを興し、世界に冠たるモータースポーツ帝国「マクラーレン」を築いた、ブルース・マクラーレンの名前も印象に残るはずです。

そういう意味ではル・マンって、数々の有名ドライバーやコンストラクターを輩出してきたんですよね。映画にはリッチー・ギンザーやジャッキー・イクスの名前も出てきますが、みんな後にF1に行きました。それでF1がキツくなると、「やっぱりル・マンがいいいな」ってル・マンに戻っていくわけです。一番エキサイティングでドラマがあるんですよね。

『フォードvsフェラーリ』©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

3つ目は助手席にマイルズを乗せた、奥さんによるドライブシーン(笑)。普段レースで何百キロも出して走ってるようなマイルズだからこそ、怖かったんでしょうね。劇中では随所に他の誰かと一緒に車に乗るシーンがあって、それがドラマの起点になったりする。その中での印象的なシーンの一つですね。

『フォードvsフェラーリ』は2020年1月10日(金)より全国ロードショー

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『フォードvsフェラーリ』

元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーのもとに、巨大企業フォードから信じがたいオファーが届く。それはル・マン24時間レースで6連覇中の王者、フェラーリに対抗できる新たなレースカーを開発してほしいとの依頼だった。心臓の病でレース界から身を退いた苦い過去を持つシェルビーは、そのあまりにも困難な任務に挑むため、型破りなドライバー、ケン・マイルズをチームに招き入れる。しかし彼らの行く手には、開発におけるメカニックなトラブルにとどまらない幾多の難題が待ち受けていた。それでもレースへの純粋な情熱を共有する男たちは、いつしか固い友情で結ばれ、フェラーリとの決戦の地、ル・マンに乗り込んでいくのだった……。

制作年: 2019
監督:
出演: